「北の山・じろう」時事問題などの日記

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北朝鮮が特別声明、「韓国と戦争状態に突入」=KCNA<Reuters JP(ロイター)

Reuters JP(ロイター)
ホーム>http://jp.reuters.com/
北朝鮮が特別声明、「韓国と戦争状態に突入」=KCNA
2013年 03月 30日 10:20
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE92T00020130330
▼全文転載

[ソウル 30日 ロイター] 北朝鮮は30日、韓国と「戦争状態」に突入するとの特別声明を発表した。朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。

    

声明は「今後、北南関係は戦争状態に突入し、北朝鮮韓国の間のすべての問題は、戦時に準じて処理される」と警告している。KCNAによると、同声明は、政府と政党、その他の団体の共同名義で出された。

    

北朝鮮が2月に強行した3度目の核実験に対しては、国連安保理が新たな制裁を決議。北朝鮮はそれに反発する形で米国と韓国への強硬姿勢を強めており、3月に米韓合同軍事演習が始まってからは、米軍基地に対する攻撃も連日のように警告している。

    

KCNAによると、金正恩第1書記は29日未明には軍幹部との会議を招集し、必要な時に米国本土やハワイやグアムなどの太平洋地域、および韓国にある米軍基地を攻撃できるよう、待機命令を出した。

    

*内容を追加します。

Reuters JP(ロイター)
ホーム>http://jp.reuters.com/

北朝鮮 原子炉再稼働を宣言 6カ国協議の合意破棄<東京新聞 TOKYO WEB>

東京新聞 TOKYO WEB
トップ >http://www.tokyo-np.co.jp/
北朝鮮 原子炉再稼働を宣言 6カ国協議の合意破棄
2013年4月3日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013040302000119.html
▼全文転載

 【ソウル=篠ケ瀬祐司】北朝鮮の原子力総局報道官は二日、ウラン濃縮工場をはじめとする寧辺(ニョンビョン)のすべての核施設や、二〇〇七年の六 カ国協議の合意によって稼働を停止していた実験用黒鉛減速炉(原子炉、五千キロワット)を再整備、再稼働すると表明した。朝鮮中央通信が伝えた。 

 

 三月三十一日に労働党の中央委員会総会で打ち出した「核開発と経済発展を並行して進める」との活動方針に沿い「電力問題解決と核兵器を質量ともに 拡大、強化するため」だとしている。報道官は黒鉛減速炉の再稼働などは「遅滞なく実行に移される」と強調している。北朝鮮は、〇九年四月に寧辺にいた国際 原子力機関(IAEA)の監視要員を退去させているため、核関連施設の正確な現状は不明。

 

 原子炉から抜き出された使用済み核燃料棒を再処理すれば、核兵器用のプルトニウムを抽出することが可能。北朝鮮が黒鉛減速炉再稼働を強行すれば、長崎に投下された原爆と同じ、プルトニウムによる核爆弾の脅威が高まる。

 

 北朝鮮は一九八六年に寧辺で黒鉛減速炉を稼働させ、二〇〇三年以降に使用済み核燃料棒を再処理。〇六、〇九年にプルトニウムを使った核実験を行った。

 

 今年二月の核実験で、北朝鮮は「核爆弾が多種化された」としており、広島に投下された原爆と同じ高濃縮ウランの核爆弾使用を示唆している。ウラン濃縮工場の「再整備」などはウラン型爆弾の量産にもつながる。

 

 六カ国協議の合意に明確に違反する黒鉛減速炉の再稼働を宣言したことで、朝鮮半島非核化は一層難しくなった。

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中国の鳥フル WHOが注意喚起<NHK NEWS WEB>

NHK NEWS WEB
トップページ>http://www3.nhk.or.jp/news/
中国の鳥フル WHOが注意喚起
2013年(平成25年)4月2日 5時17分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130402/t10013606121000.html
▼全文転載


中国でこれまで人への感染が確認されていなかった「H7N9型」の鳥インフルエンザで2人が死亡したのを受けて、WHO=世界保健機関は1日、各国政府に注意を促すとともにウイルスの分析を進めています。

    

中国の衛生当局は先月31日、肺炎などの症状を訴えて死亡した上海市の男性2人が「H7N9型」の鳥インフルエンザウイルスに感染していたと発表しました。
これを受けてWHOは1日、声明を出し、世界各国の政府に注意を促すとともに、感染経路の特定を進めていることを明らかにしました。
WHOによりますと、死亡した2人以外に同じ型のウイルスの感染が確認されて現在も治療を受けている安徽省の女性1人を加えた3人について、今のところ感染経路のつながりは確認されておらず、また3人以外の新たな感染者も出ていないということです。
鳥インフルエンザではこれまで「H5N1」型などの人への感染は報告されていますが、「H7N9」型の人への感染は初めてのケースで、WHOは、現地の状況を監視しながら、ウイルスの遺伝子分析などを進め、感染力の強さや毒性を詳しく調べています。

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「PM2.5で120万人早死に」 2010年 中国死者の約15%<東京新聞 TOKYO WEB>

東京新聞 TOKYO WEB
トップ >http://www.tokyo-np.co.jp/
「PM2.5で120万人早死に」 2010年 中国死者の約15%
2013年4月3日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013040302000135.html
▼全文転載


 【北京=佐藤大】中国の清華大学などは、二〇一〇年の中国の死者の約15%に当たる約百二十万人余りが、微小粒子状物質「PM2・5」などの大気 汚染が原因で早死にしたとの研究報告をまとめた。清華大学で開かれた大気汚染と健康に関する研究会で発表された。中国紙・二十一世紀経済報道などが二日、 伝えた。

 

 十年ごとに発表されている報告で、世界各地で年齢や性別ごとに死に至らせるリスクを比較。中国で大気汚染のリスクは飲食習慣、高血圧、喫煙に次い で高く、百二十三万四千人が早死にしたと推計した。そのうち、脳血管疾患による死亡が約六十万人、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患が約二十万人、虚血性心疾 患が約二十八万人などとしている。微小な「PM2・5」は肺の奥深くや血管にも入り込むため、これらの病気との関連が指摘されている。

 

 大気汚染の影響はインドやパキスタンなどでも大きく、世界では約三百二十万人が早死にしたとしている。報告は「大気汚染は今日、世界のトップリスクになっている」と分析している。

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焦点/被災3県死者9割が溺死 「なぜ犠牲に」検証を<証言/焦点 3.11 大震災「河北新報・連載」

証言/焦点 3.11 大震災「河北新報・連載記事」から全文転載
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/index.htm
※記事数が多いため、一部転載し、ほかは記事タイトルとURLの掲載です。

河北新報
トップ >http://www.kahoku.co.jp/
焦点/被災3県死者9割が溺死 「なぜ犠牲に」検証を
2011年09月24日土曜日
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/20110924_01.htm
▼全文転載


グラフ
http://www.kahoku.co.jp/img/news/201109/20110924-a1.jpg


 東日本大震災で亡くなった岩手、宮城、福島3県の人たちの死因の90.5%は、津波による溺死だった。プールなどで死亡する場合と異なり、津波の水圧や 水流などが大きな影響を与えていた。検視に携わった専門家は「なぜ犠牲になったのか、法医学の面からの検証も必要だ」としている。

<高齢者が過半数>
 警察庁が3県の県警を通じ、8月31日までに検視を終えた1万5689人の遺体の状況をまとめた。そのうち、溺死が1万4204人だった。
 次に多かったのは、倒壊した建物の下敷きになったり、津波で流され、体を打ち付けたりした圧死・損傷死・その他の4.5%(709人)。焼死は1.0%(159人)だった。死因が特定できない不詳は3.9%(617人)。
  身元が確認できた1万4553人を年齢別にみると、10歳未満が3.2%(465人)、10代が2.8%(414人)、20代が3.5%(505人)、 30代が5.6%(813人)、40代が7.3%(1063人)、50代が12.2%(1775人)、60代が19.1%(2784人)、70代が 24.4%(3557人)、80歳以上が21.8%(3177人)だった。
 身元が確認された人のうち、65歳以上の高齢者は55.7%(8103人)と死者の半数以上を占めた。男性は3641人、女性は4462人。多くの高齢者が津波から逃げ遅れ、犠牲となった実態があらためて浮き彫りになった。

<阪神とは異なる>
  阪神大震災(1995年)では、倒壊した建物の下敷きになる窒息・圧死が72.6%で最も多かった。犠牲者における65歳以上の高齢者の割合は49.6% で、65歳以上の高齢者が犠牲者の半数を占める点で今回の震災と共通するが、死因は大きく異なっている。窒息・圧死がほとんどで、次いで外傷性ショック 7.6%、焼死7.4%の順だった。
 東日本大震災後、宮城、岩手両県で約170人の遺体を検視した杏林大医学部の高木徹也准教授(法医病理学)は「津波による遺体は、海や川、プールで亡くなる『狭義の溺死』と異なり、水圧と水流、漂流物という三つの要素による影響が色濃く出ている」と指摘する。
 阪神大震災では建物が倒壊した教訓から、住宅の耐震化などが進んだ。高木准教授は「遺体の損傷状況などから、多くの尊い命がなぜ失われたのか、法医学の面からもさらなる検証が必要だ」と強調している。

証言/焦点 3.11 大震災{河北新報・連載記事}
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/index.htm
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証言/気仙沼市、ツイッターで避難誘導/危険顧みず、刻々と発信<証言/焦点 3.11 大震災「河北新報・連載記事」

証言/焦点 3.11 大震災「河北新報・連載記事」から全文転載
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/index.htm
※記事数が多いため、一部転載し、ほかは記事タイトルとURLの掲載です。

河北新報
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証言/気仙沼市、ツイッターで避難誘導/危険顧みず、刻々と発信
2011年09月28日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1071/20110928_01.htm
▼全文転載


気仙沼市役所前の道路に流れ込んだ津波。この模様をツイッターは実況中継した=3月11日午後3時40分ごろ(気仙沼市提供)
http://www.kahoku.co.jp/img/news/2011/20110928012jd.jpg
震災発生直後からツイッターで被災状況を投稿し続けた伊東さん=気仙沼市役所
http://www.kahoku.co.jp/img/news/2011/20110928013jd.jpg

 東日本大震災気仙沼市は、短文投稿サイト「ツイッター」で住民に避難を呼び掛けた。あの日、市の担当者が命の危険を感じながら発信し続けたツイッター による「つぶやき」は60回以上。どれほどの市民が読み、避難したかは確認できないが、被害状況を全国に発信する重要な役割を果たした。(神田一道)

<指示>
 3月11日、市役所は朝から市議会の対応に追われていた。本庁舎3階会議室では新年度の予算案を審議する特別委員会が開かれ、市議と職員が質疑応答を交わしていた。
 午後2時46分、激しい横揺れが会議室を襲った。「机の下に入って」。危機管理課課長の佐藤健一さん(58)が叫んだ。揺れが収まると、隣の庁舎にある危機管理課に駆け込んだ。
 停電でテレビが映らない。固定電話も使えない。ツイッターは何とか送信できることが確認できた。間もなく、沿岸部に大津波警報が発令される。「ツイッターで住民に避難を呼び掛けろ」。佐藤さんは近くにいた同課主幹の伊東秋広さん(41)に指示した。

<襲来>
 「宮城県沿岸に大津波警報 高台に避難」(午後2時55分)
 防災行政無線からは、津波の襲来を告げる情報が次々と流れてくる。伊東さんは無線を聞きながらノートパソコンのキーをたたいた。
 「大津波警報 予想される津波高6メートル すぐに高台へ避難」(午後3時4分)
 「津波が到達しています すぐに高台へ避難」(午後3時31分)
 津波は八日町にある庁舎1階に達した。危機管理課は2階だ。伊東さんは自身の安全とともにパソコンがぬれることも心配し、急いで4階の駐車場に駆け上がった。
 「津波は八日町まで来ています すぐに避難」(午後3時38分)
 「大津波すぐに避難 第2波のほうが大きいという情報」(午後4時23分)

<火災>
 海岸部に目を向けると、鹿折地区が災に包まれていた。ガスボンベが爆発する音も響いた。
 「市内各地に火災発生中 海岸に近づかないようにすぐに避難」(午後7時19分)
 「仲町宮脇書店から魚市場前まで火災延焼中 避難所から戻らないように」(午後8時11分)
 危機的な状況を、伊東さんは簡潔な描写で伝え続けた。パソコンの通信がつながりにくくなった後は、携帯電話から発信した。しかし通信状況は次第に悪化する。
 「また津波が来ています。避難所から出ないでください」
 午後10時37分。送信して間もなく、携帯電話は「圏外」を示した。この日、伊東さんが発信したツイート(つぶやき)は62本に上った。
 市は2010年7月、災害時の住民の避難誘導などに活用するため、ツイッターによる情報発信を始めた。伊東さんはその発案者だった。

◎複数ツール「備え必要」/市民への効果不透明

 気仙沼市の通信回線が回復したのは3月14日夕。ツイート(つぶやき)をサイトに投稿した市危機管理課主幹の伊東秋広さん(41)の目は、ホームページに表示されたフォロワー(読者)の数にくぎ付けになった。約2万5000人―。
 東日本大震災前は700人程度で、市民の関心は低かった。それが35倍に膨れ上がっている。「これまでとは桁が違う。とにかくびっくりした」と伊東さんは振り返る。
 発生当日の3月11日、テレビ局は全国ネットで伊東さんがつづったツイートを紹介。翌12日には新聞各紙も引用し、火の海と化した気仙沼の状況を詳しく伝えた。
 震災直後、気仙沼の市街地は浸水し、報道関係者は近づけなかった。多くのマスコミが、伊東さんの臨場感あふれるツイートを貴重な情報源として活用することで、被災状況は全国に伝わった。
 伊東さんは「気仙沼の状況をいち早く発信する『広報』の役割を果たせた」と強調する。
 ツイッターで支援の輪も広がった。
 震災直後、深刻な食料不足に陥り、伊東さんは救援物資を求めるツイートを投稿した。すると30分後には、食料を送ることを伝える電話が同課にかかってきた。多くは秋田や山形など県外の団体からだった。
 情報発信と支援拡大の効果を生んだツイッター。一方、本来の避難誘導の役割は果たしたのか。市危機管理課の職員たちは「ツイッターを見てどれだけの人が避難したのかは分からない」「多くは防災無線を聞いて避難したのでは」と効果をつかみかねている。
 ネットメディアに詳しい青森中央学院大専任講師の佐藤淳さん(43)=行政学=は「ツイッターを見て、全ての市民が避難することはあり得ない」と情報ツールとしての限界を認める。
 その上で「一部の人でも見ていれば、周りの人に情報を伝えることができる。大事なのは、防災行政無線だけではなく、ツイッターや(インターネットの交流サイト)フェイスブックなど多元的なツールを備えておくことだ」と指摘する。
 市危機管理課のフォロワーは増え続けており、現在、約3万2000人になった。
 「川崎市の殺陣(たて)道場の方が市内の避難所で子どもたちとチャンバラをしてくれました」
 「俳優の要潤さんが避難所を訪れ応援をいただきました」
 気仙沼市のツイートは最近、復興に向けた明るいニュースが続いている。

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東日本大震災 「福島第一原発事故」アーカイブ(9) {福島民報2011/4/5}

福島民報 から転載。これも記事数が多いため、記事本文は、URLからお読みください。記事タイトルのナンバーは、私が便宜的につけました。

福島民報
トップ>http://www.minpo.jp/
東日本大震災
福島第一原発事故」アーカイブ
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/cat102/


乳幼児、妊婦村外避難を 高濃度地区支援チーム助言 飯舘村

   飯舘村原発災害などの助言を行っている村後方支援チーム(代表・糸長浩司日本大生物資源科学部教授)は4日、村に「土壌放射線の高濃度地区住民は当 面、低濃度地区に避難する」などと提案した。  村は、三歳未満の乳幼児、妊婦の希望者を村外の旅館などに一カ月...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

給食食材確保への財政支援など要請 文科省に県教委

   県教委は4日、農産物の出荷制限による価格高騰に対応した給食食材確保への財政支援、放射線教育の学習指導要領への位置付けなどを文部科学省に緊急要請 した。  要請では、原発事故による農産物の出荷制限や風評被害などで給食食材の調達が困難になっていることか...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

転入学2000人余 申し込み、さらに拡大へ 県内

  県教委によると、県内市町村の小中学校に転入学を申し込んでいる児童・生徒数は2千人余に上る見通しだ。  市町村別は福島市が約600人、会津若松市が約100人など。被災者がホテルや旅館へ移る二次避難が本格化し、定住先が決まれば、転入学者は、さらに拡 大...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

肉用肥育牛受け入れ可能 栃木県知事生産者ごと150頭

   栃木県の福田富一知事は4日、福島市の県災害対策本部を訪れ、栃木県営の牧場三カ所で乳牛を除き、肉用肥育牛など約150頭を受け入れる用意があること を佐藤雄平知事に伝えた。  福田知事は牛の輸送や移動に関して農水省の判断が待たれると前置きした上で、福島...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

いら立ち募る知事 「現場が分かっていない」 国、県に判断丸投げ

   4日朝の県災害対策本部会議。佐藤雄平知事は、厚生労働省が県産農産物の放射能測定結果のみを公表し、摂取・出荷制限の判断を県に「丸投げ」していると 声を荒げた。  「ここに厚労省(の人)はいないか」と出席者を見渡すと、「指示があいまいだ。雪が降りそうだ...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

県産野菜の安全アピール いわきで地産地消運動

県産野菜が並ぶマルトSC城東店
   東京電力福島第一原発の事故の影響で広がっている県産野菜の安全、安心をアピールする「がんばろう ふくしま!地産地消運動」は1日、いわき市のマルト SC城東店とSC中岡店でスタートした。  県が福島市郡山市など県内七社11店舗で始めた運動の一環。この...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

大震災メッセージ 福島取り戻そう 翻訳家エッセイスト八百板洋子

八百板洋子
  東日本大震災、津波、原発事故による先の見えない不安の中にいる福島の皆さん。日々どんなにお疲れのことでしょう。心よりお見舞申し上げます。  目を閉じると福島の美しい海が浮かんでいます。子どもの頃、祖母に連れられて毎夏行った原町(現南相馬市)の海です...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

県教委に新学期開始延期を要請 原発を考える会など

  福島老朽原発を考える会などは4日、県教委に新学期開始の延期について緊急要請した。  要請では福島第一原発30キロ圏外周辺の学校は新学期開始の延期措置が取れるよう求めている。要請したのは同会の他、原発震災復興・福島会議、脱原発福 島ネットワーク、みど...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

友との再会待つ 昨年転校須賀川二小に戻る 南相馬の佐々木さん

1年ぶりに須賀川二小に通うことになった佐々木さん。友達や恩師との再会が楽しみという=4日正午ごろ
   「友達や先生とまた会える」。南相馬市から郡山市の県農業総合センターに避難している佐々木香奈さん(11)は、1年前まで通っていた須賀川市須賀川 二小に転入学する。  昨年3月、須賀川市から南相馬市に引っ越したばかり。自宅が福島第一原発から半径20キ...[記事全文

カテゴリー:福島第一原発事故

福島民報
トップ>http://www.minpo.jp/
東日本大震災
福島第一原発事故」アーカイブ
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/cat102/

放射線との戦い(6) 「健康」どう守る 長期の県民調査に課題も<(福島民報)「連載・原発大難」

福島民報東日本大震災「連載・原発大難」アーカイブから全文転載
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/cat/

福島民報
トップ>http://www.minpo.jp/
放射線との戦い(6) 「健康」どう守る 長期の県民調査に課題も
2011/07/12 11:21
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/2011/07/post_1531.html
▼全文転載


猪苗代町の避難所で県の担当者から調査の問診票の説明を受ける飯舘村民=6月30日
http://www.minpo.jp/pub/topics/jishin2011/images/IP110630TAN000089000_00.jpg

     県民健康管理調査の詳細をまだ多くの県民は知らない。 

 県は新聞広告などで調査の概要を説明し、被ばく量の推計に必要な「いつ」「どこに」「どのくらい居たか」などの行動記録を記憶が薄れないうちに書き起こしておくよう求めている。
 先行調査の対象となる浪江町、飯舘村川俣町山木屋地区の2万8000人に対し、県は避難先などで説明会を開き、住民の疑問に答えている。しかし、それ 以外の県民向けに記入用紙送付が始まるのは8月。県から調査全般について委託を受けている福島医大は、事務量を平準化するため1度に送るのではなく分割す る。手元に届くのがずいぶん遅くなる県民もいる。
 「3月のことなど思い出せない」という県民は多い。調査を担当する県健康増進課の小谷尚克主幹は「できたら県のホームページから用紙を印刷して、早めに記入しておいてほしい」とも語る。
 今回の東京電力福島第一原発の事故では、避難や食物の摂取制限が行われ、身の回りの放射線も以前より低減している。そのため行政や多くの専門家は県民に深刻な健康被害は出ないと考えている。
 しかし政府に「直ちに影響はない」と言われて「いつか何かあるのではないか」と思うのも人の心だ。県はその不安の解消と将来にわたる健康管理を目的に、全県民対象の調査を行うことにした。
 個人の被ばく線量を計算するためには放射線量の高かった時期に、どこでどれだけの時間を過ごしたかを正確に把握する。それに各地で計測されてきた放射線のデータなどを当てはめて推計する。
 得られた被ばくデータと、今後数10年継続して管理する個人の疾病の関連を調べ、被ばくしていない集団と比較することで放射線が県民の健康に影響を与え たかどうかが浮かび上がる。「コホート(群)研究」という疫学の手法だ。セシウム137の半減期は30年。県民は寿命の長い放射線といや応なく付き合って いくことになる。

 

     県の調査の考え方に疑問を呈する立場もある。 

 福島大の教員有志でつくる「福島大学原発災害支援フォーラム」は3日、声明を出した。着手の遅さを批判するとともに、不安の解消という目的の1つについ て「『県民の被ばく量など健康に影響を与えるほどのものではない』という結論が先にあるように見える」と指摘した。専門家間でも意見の分かれる低線量被ば くの健康影響を軽んじているのではないか-というのだ。
 会員である石田葉月共生システム理工学類准教授(42)は「内部被ばくが発見されたら不安だ。県には例えば放射性物質を早く体外に排出する方法を示して ほしいし、継続的な検査で効果を見せてほしい。調査の基本に余計な被ばくを少しでも減らすという姿勢があるべき」と主張する。
 日本人の死亡原因の3分の1を占めるがんの予防や医療の対策を立てるため、がんの実態や治療成績などの情報を正確に蓄積する地域がん登録という仕組みが ある。昨年度、登録したばかりの本県にとっては、今回の放射線の影響を過去や全国と比較するデータが乏しいという事実もある。
 県の小谷主幹は「被ばくのリスクがあったとしても、調査によって全県民を継続的に見守り、全体としてのリスクを減らしていくことでがんの早期発見や県民の健康、長寿につなげたい」と県の姿勢を説明する。

 

カテゴリー:連載・原発大難

福島民報東日本大震災「連載・原発大難」アーカイブ
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福島第1原発:廃炉に向けた研究開発拠点、福島県楢葉町に<毎日新聞>

毎日新聞
ホーム>http://mainichi.jp/
福島第1原発:廃炉に向けた研究開発拠点、福島県楢葉町
毎日新聞 2013年04月02日 18時32分
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130403k0000m040013000c.html

▼全文転載


                    

 政府の廃炉対策推進会議は2日、東京電力福島第1原発の廃炉に向けた研究開発拠点の施設の建設候補地を福島県楢葉町に決めたと発表した。原子炉格納容器の一部を模擬した実寸大模型を設置し、遠隔操作ロボットによる損傷部分の特定や補修技術の確立を目指す。

                         

 今後、地盤調査などを実施した上で最終決定し、2015年3月ごろに運用を開始する予定。

                         

 政府は、施設の建設場所として第1原発から近いことや作業の安全上、放射線量が低いことなどを条件に楢葉町内の3地点を選定。このうち第1原発から約25キロで、機器輸送のための港湾や高速道路のインターチェンジからも2~3キロと近い1地点を候補地に絞った。(共同)

    

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東日本大震災:福島第1原発事故 「両親の幸せ奪った」 父の帰り待つ娘 避難先で妻死亡、姿消し1年<毎日新聞>

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東日本大震災:福島第1原発事故 「両親の幸せ奪った」 父の帰り待つ娘 避難先で妻死亡、姿消し1年
毎日新聞 2013年04月03日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20130403ddm012040062000c.html
▼全文転載


 東京電力福島第1原発事故で故郷を追われた男性が、千葉県八千代市の避難先から失踪し、間もなく1年になる。妻を病気で亡くした後だった。家族や友人は「どんな情報でもいい。手掛かりを」と呼び掛けている。

                         

 福島県浪江町の宮口徳夫さん(73)は昨年4月6日の朝、「散歩に行く」と身を寄せていた長男宅を出た。夕方になっても帰らず、家族は警察に捜索願を出した。

                         

 宮口さんは同町の収入役を務め、退職後は妻裕子さん(享年71)と静かな老後を送っていた。11年3月 の原発事故で自宅は警戒区域に指定され、長男らが住む千葉県にアパートを借り、夫婦で暮らしていた。だが11年9月、裕子さんが倒れる。持病の肝臓病が悪 化し、がんに進行していた。事故後の混乱で定期検診に行けなかったためか、既に手の施しようがなかった。

                         

 友人の安部拓志(あんべひろし)さん(77)によると、夫婦はいつも手をつないで外出した。宮口さんは妻が留守だと食事もしないほど頼りにしていた。先立たれてからは心配した長男が自宅に引き取ったが、外出もほとんどしなかったという。

                         

 長女の真由美さん(48)=東京都練馬区=によると、宮口さんは弱音を吐かない性格。震災前は孫にプレゼントを買うのが楽しみで、妻と500円玉貯金をしていた。真由美さんは「原発事故が父と母のささやかな幸せを奪った」と憤る。

 宮口さんは身長160センチ、中肉、白髪で失踪時はスラックスと茶色のスニーカーを履き、緑色のショルダーバッグを持っていた。情報は千葉県警八千代署生活安全課(電話047・486・0110)へ。【袴田貴行】

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福島原発周辺で「動植物異常」相次ぐ チョウやニホンザルなどに異常、研究者が被ばく影響と指摘<東洋経済 ONLINE

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福島原発周辺で「動植物異常」相次ぐ
チョウやニホンザルなどに異常、研究者が被ばく影響と指摘

岡田 広行 :東洋経済 記者
2013年04月03日
http://toyokeizai.net/articles/-/13516
http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=2
http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=3
http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=4
http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=5
▼全文転載


(1)

福島市や全村民が避難を余儀なくされている福島県飯舘村など、福島第一原原子力発電所からの放射性物質で汚染された地域で、動物や植物に異常が多く見られることが研究者による調査で明らかになった。

3月30日に東京大学内で開催された「原発災害と生物・人・地域社会」(主催:飯舘村放射能エコロジー研究会)で、東大や琉球大学などの研究者が、ほ乳類や鳥類、昆虫、植物から見つかった異常について報告した。

原発事故による生物への影響についての研究報告は国内でもきわめて少ないうえ、4人もの研究者が一般市民向けに報告したケースはおそらく初めてだ。

写真
http://tk.ismedia-deliver.jp/mwimgs/9/d/500/img_9d41c48e46feaa78186a1b4570e7917a113615.jpg

稲の遺伝子に異変

まず生物への影響に関してシンポジウムで最初に報告したのが、筑波大大学院生命環境科学研究科のランディープ・ラクワール教授。「飯舘村での低レベルガンマ線照射に伴う稲の遺伝子発現の観察」というテーマで研究成果を発表した。

ラクワール教授は、つくば市内の研究所で育てた稲の苗を、福島第一原発から約40キロメートルに位置する飯舘村内の試験農場に持ち込んだうえで、放 射線の外部被曝にさらされる屋外に置いた。そして生長が進んでいる根本から3番目の葉をサンプルとして採取し、ドライアイスを用いて冷凍保管したうえで、 つくばに持ち帰った。

(2)

その後、「半定量的RT-PCR法」と呼ばれる解析方法を用いて、特定の遺伝子の働きを観察したところ、低線量のガンマ線被曝がさまざまな遺伝子の 発現に影響していることがわかったという。ラクワール教授らが執筆した研究結果の要旨では、「飯舘村の試験農場に到着してから初期(6時間後)に採取した サンプルではDNA損傷修復関連の遺伝子に、後期(72時間後)ではストレス・防護反応関連の遺伝子に変化が認められた」と書かれている。

「稲に対する低線量被曝の影響調査は世界でも例がない。今後、種子の段階から影響を見ていくとともに、人間にも共通するメカニズムがあるかどうかを見極めていきたい」とラクワール教授は話す。

動物に現れた異常については、3人の研究者が、チョウ、鳥、サルの順に研究成果を発表した。

チョウについて研究内容を発表したのが、琉球大学理学部の大瀧丈二准教授。「福島原発事故のヤマトシジミへの生物学的影響」と題した講演を行った。

大瀧准教授らの調査は、日本国内にごく普通に見られる小型のチョウであるヤマトシジミ福島第一原発の周辺地域を含む東日本各地および放射能の影響 がほとんどない沖縄県で採集し、外部被曝や内部被曝の実験を通じて生存率や形態異常の有無を調べたものだ。大瀧准教授らの研究結果は昨年8月に海外のオン ライン専門誌「サイエンティフィックリポート」に発表され、フランスの大手新聞「ル・モンド」で大きく報じられるなど、世界的にも大きな反響があった。

※原著論文は下記に掲載
http://www.natureasia.com/ja-jp/srep/abstracts/39035

※日本語の全訳は下記に掲載(研究室のホームページより)
http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/kaisetsu.html

飼育実験で被曝の影響を検証

大瀧准教授は研究の特徴として、1.事故の初期段階からの調査であること、2.事故の影響のない地域との比較研究であること、3.飼育実験により、子世代や孫世代への影響を評価していること、4.外部被曝実験および内部被ばく実験を実施したこと――などを挙げた。

(3)

事故から2カ月後の2011年5月および半年後の9月に福島県などからヤマトシジミを沖縄に持ち帰ったうえで、子ども世代や孫世代まで飼育を継続。 一方で沖縄で採集したヤマトシジミセシウム137を外部照射したり、セシウム137で汚染された野草(カタバミ)を、沖縄で採集したヤマトシジミの幼虫 に食べさせた。ヤマトシジミの採集地点は東京都や茨城県(水戸市つくば市高萩市)、福島県(福島市郡山市いわき市、本宮町、広野町)、宮城県(白 石市)の計10カ所で、研究に用いたヤマトシジミの数は5741匹に上った。

蝶の画像
羽が伸びきっていない羽化不全個体。口吻も巻かれていない(福島市内で採取したエサを食べた個体。大瀧准教授提供)
http://tk.ismedia-deliver.jp/mwimgs/7/e/-/img_7eae311f140fb8b86af1d65d5e2b35ab33314.jpg

大瀧准教授の研究では、驚くべき結果が判明した。

2011年5月の採集で、ほかの地域と比べて福島県内のヤマトシジミでは、羽のサイズが小さい個体が明らかに多いことがわかったのだ。「地面の放射線量と 羽のサイズを比較したところ逆相関が見られ、線量が上がっていくにつれて羽のサイズが小さくなる傾向が見られた」と大瀧准教授はデータを用いて説明した。

また、捕獲した個体の子どもについて、「福島第一原発に近い地域ほど羽化までの日数が長くなる傾向が見られ、成長遅延が起きていたことがわかった」(大瀧 准教授)。「親に異常があった場合、子どもでも異常率が高くなる結果も出た」とも大瀧准教授は語った。ただし、「これだけの実験では、遺伝性(異常が DNA損傷に基づくもの)であると断言するには十分な証拠とは言えない」とも説明した。

(4)
羽化失敗。さなぎの殻から完全には抜け出すことができず、死亡(飯舘村内で採取したエサを食べた個体。同上)
http://tk.ismedia-deliver.jp/mwimgs/0/1/-/img_01a8ad8434bca5d27f4399a212f13e5c24515.jpg

「沖縄のエサを食べた個体と比べ、福島県内の個体は死に方でも明らかな異常が多く見られた」と、大瀧准教授は写真を用いて説明した。さなぎの殻から 抜けきれずに死んだり、成虫になっても羽が伸びきれない事例などショッキングな写真を紹介。「(生体の)微妙なバランスが狂ってしまうと死亡率が上がるの ではないか」(大瀧准教授)と指摘した。

続いて東京大学大学院農学生命科学研究科の石田健准教授は、「高線量地帯周辺における野生動物の生態・被ばくモニタリング」と題して講演した。

通常のウグイスなら、見たこともない「おでき」が…

石田准教授らは、福島県阿武隈高地の中でも特に放射線量が高く、現在、「帰還困難区域」に指定されている浪江町赤宇木地区(福島第一原発から約25 キロメートル)で2011年8月に野生のウグイス4羽を捕獲したところ、「うち1羽から今までに私自身、ウグイスでは見たこともないおできが見つかった」 (石田准教授)。これまで350羽あまりを捕獲した経験のある石田准教授が驚くほどの病状で、このウグイスには血液原虫も寄生していた。また、捕獲したウ グイスの羽毛を持ち帰って放射線量を測定したところ、セシウム134と137を合わせて最高で約53万ベクレル/キログラムもの汚染が判明した。

石田准教授はその後も自宅のある埼玉県横瀬町と福島を15回にわたって行き来し、鳥類の定点観測や自動録音による野生動物のモニタリングを続けてい る(なお、研究成果の一部は、中西友子・東大大学院教授らの編纂した英文書籍で、シュプリンガー社から3月に出版された。電子ファイルは誰でも無料で自由 に読める。(こちらからご覧いただけます)

ニホンザルの白血球数が減少

そして4人目の講演者として登壇したのが、羽山伸一・日本獣医生命科学大学教授。「福島県の野生二ホンザルにおける放射性セシウムの被ばく状況と健康影響」と題した講演をした。

28年にわたってサルの研究を続けている羽山教授は、ニホンザルが北海道と沖縄県を除く全国に生息している点に着目。「世界で初めて原発の被害を受けた野生の霊長類」(羽山教授)として、ニホンザルは被曝による健康影響の研究対象としてふさわしいと判断した。

(5)

羽山教授は、約3000頭近くが生息する福島市内(福島第一原発から約60キロメートル)で農作物被害対策のために個体数調整で捕獲されたサルを用いて、筋肉に蓄積されているセシウムの量を継続的に調査。性別や年齢、食性との関係などについて検証した。

福島と青森のサルを比較すると…

11年4月から13年2月にかけて福島市内で捕獲された396頭のサルと、青森県で12年に捕獲された29頭を比較。土壌中のセシウムの量と筋肉中 のセシウム濃度の関係を検証した。その結果、「土壌汚染レベルが高いところほど、体内のセシウム蓄積レベルも高い傾向があることがわかった」(羽山教 授)。また、木の皮や芽を食べることが多く、土壌の舞い上がりが多い冬期に、体内の濃度が上昇していることも判明したという。なお、青森県のサルからはセ シウムは検出されなかった。

「注目すべきデータ」として羽山教授が紹介したのが、血液中の白血球の数だ。避難指示区域にならなかった福島市内のサルについては、外部被ばくは年 間数ミリシーベルト程度の積算線量にとどまるうえ、内部被曝量も10ミリグレイ程度にとどまるとみられると羽山教授は見ている。にもかかわらず、ニホンザ ルの正常範囲より白血球数、赤血球数とも減少しており、白血球は大幅に減少していた。

「特に気になったのが2011年3月の原発事故以降に生まれた子どものサル(0~1歳)。汚染レベルと相関するように白血球の数が減っている。造血機能への影響が出ているのではないかと思われる」(羽山教授)という。

シンポジウム終盤の討論で羽山教授はこうも語った。

「本日の講演内容がにわかに人間の健康への研究に役に立つかはわからない。ただし、現在の福島市内のサルの被曝状況は、チェルノブイリの子どもたちとほぼ同じ水準。チェルノブイリの子どもたちに見られる現象がニホンザルにも起こったことが明らかにできればと考えている」
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