「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

福島第一原発2号機の状況(2)

これは、本当に心配ですので詳しく新聞記事を引用します。
11日の記事では、以下のように一旦温度は低下しました。それが、12日温度が再上昇し、3個の温度計のうち、1個だけが温度上昇を示しているため、温度計の故障を言い出した(東電)ものと思われます。

しかし、「冷却水の流れ変化か」にあるように、温度上昇の原因と見られる、「1月下旬に配管を交換した際に水の量を変え・・・」というような事を行っています。温度計の故障とも言い切れないのです。要注意、と言う事が正解のようです。

「47NEWS」から、以下全文引用
47トピックス
【福島第1原発の現状】(2012年2月11日)注水増やさず監視 2号機圧力容器温度
http://www.47news.jp/47topics/e/225555.php

 東京電力は11日、福島第1原発2号機で原子炉圧力容器底部の温度計の一つが高い値を示している問題で「温度は安定しており、当面注水量は増やさず監視する」と発表した。

 1日以降、一時72・7度になるなど高い値を示している温度計は10日夕〜11日夕は67〜71度。ほぼ同じ高さの別の温度計二つはいずれも35度前後だった。

 7日に注水量を増加後、問題の温度計は65〜70度前後を示している。

 (共同通信




47NEWS
47トピックス
【Q&A/福島第1原発2号機の温度上昇】発熱続ける燃料 冷却水の流れ変化か
(2012年2月7日、共同通信
http://www.47news.jp/47topics/e/225429.php

 東京電力福島第1原発2号機の圧力容器底部の温度が上昇、70度前後の状態が続いている。

 Q 何が起きているのか。

 A 原子炉停止後も、燃料は「崩壊熱」を出し続ける。現在の発熱量は運転中の4千分の1程度だが、冷却をやめると温度が上がる。核分裂の連鎖反応が再び起きる「再臨界」もあるが、判断基準となるキセノン135が検出されておらず、東電は可能性を否定している。

 Q 水を入れて冷やし続けていたのでは。

 A その通りだが、圧力容器底部の外側に取り付けた3個の温度計のうち1個が徐々に上昇した。1日には52度だったが、6日午前7時には73・3度に上昇。その後も70度前後のままだ。

 Q 大丈夫なのか。

 A 今回の事故で政府と東電が決めた冷温停止状態の条件の一つは、圧力容器底部の温度が100度以下。ただ東電は、温度計には20度程度の誤差があるとみており、80度以下に保つことが必要だ。東電は別の2個の温度計は45度付近で安定しているため、原子炉の全体としては冷却できているとしている。

 Q 原因は。

 A 原子炉には冷却のため、炉心スプレー系と給水系という2系統から水を入れているが、1月下旬に配管を交換した際に水の量を変え、それ以降、温度が上昇し始めた。東電は、この時に水の流れ方が変わり、溶けて散らばっているとみられる燃料に水が十分にかからず、熱が出ている場所があるとみている。

 Q 水の流れ方とは。

 A 通常は毎時数千トンの水を流す太い配管を使っているが、現在流している水は毎時数トンと1%にも満たない量。チョロチョロと流れる水が届かない部分があるらしい。


 Q 対策は。

 A 東電は注水量を増やし、7日は合計で毎時13・5トンにした。昨年6月に汚染水を浄化して炉心へ戻す循環注水冷却を始めて以降、最多の量。温度が下がらなければ、さらに注水量を増やすことを検討している。

 Q 安定した状態になったのではなかったか。

 A 溶けた燃料がどこにどんな形で存在しているのか、水位はどのぐらいあるかなど、中の状態は全く把握できていない。1月にも2号機の圧力容器底部の温度計が100度超を示したことがあり、この時は計器不良とされた。さまざまな機器の信頼性に不安が残り、安定しているとは言い難い。

 (2012年2月7日、共同通信


★2号機は、昨年11月にも問題を起こしています。
47トピックス
【2号機で核分裂の可能性】一時臨界か、キセノン検出 福島第1原発
http://www.47news.jp/47topics/e/222005.php




福島第1原発2号機へのホウ酸水注入について説明する東京電力の松本純一原子力・立地本部長代理=2日午前、東京・内幸町の本店
 東京電力は2日、福島第1原発2号機で原子炉格納容器内の気体から放射性キセノンが検出された可能性が判明、核分裂が起きている恐れが否定できないとして、核分裂を抑制するホウ酸水を原子炉に注入したと発表した。

 核分裂が連鎖的に起きる臨界が起きた可能性について、東電の松本純一(まつもと・じゅんいち)原子力・立地本部長代理は「一時的、局所的に起きた可能性はあるが、大規模な臨界は起きていない」と述べた。

 東電と政府は年内にも1〜3号機が「冷温停止」状態に達したと判断する方針だが、影響を及ぼす可能性もある。松本本部長代理は「東電としては大きな影響はないと考えるが、政府と相談する」と述べた。

 原子炉の温度や圧力、放射線量を測定するモニタリングポストの値には変動がないという。圧力容器への注水は継続中で、経済産業省原子力安全・保安院は「全体としては安定している」としている。

 東電によると、ガスのフィルターを調べたところ、データにキセノン133、135が含まれていることを示す兆候が出た。しかし鮮明ではなく「確実に検出されたとは断言できない」として、日本原子力研究開発機構に分析を依頼した。

 放射性キセノンは核分裂に伴いできる。放射線を出す能力が半分になる半減期が短く、検出されれば直近に核分裂が起きた可能性を示す。東電は検出が事実だとしても濃度はかなり低いとしている。
東京電力ライブカメラが撮影した福島第1原発2号機(中央)。左はカバーで覆われた1号機=2日午前

 2号機の核燃料は事故で冷却水がなくなって溶け、原子炉圧力容器の底や、その外側の格納容器の底に漏れてたまったと推定されている。東電は、燃料が特定の形になったり、燃料冷却に伴い水温が下がり水の密度が増えたりすると、臨界が起こりやすくなると説明。一方で臨界に至らないまま核分裂が起きている可能性もあるとした。

 東電は2号機に、格納容器内の気体を吸い出して浄化する装置を設置。1日採取の気体を分析し、キセノンが含まれている可能性があると判明。2日午前2時48分から1時間、原子炉への注水ラインからホウ酸水10トン(ホウ酸480キログラム)を注入した。2日中に格納容器内の気体を再調査する。(2011年11月02日 共同通信


 ◎事態沈静化に躍起 核分裂で東電・保安院

 福島第1原発2号機で核分裂が起きている可能性があることが判明した2日、東京電力経済産業省原子力安全・保安院はそれぞれ緊急の記者会見を開き、「冷温停止に影響はない」「深刻な事態ではない」と事態の沈静化に躍起となった。

 東京・内幸町の東電本店では松本純一(まつもと・じゅんいち)原子力・立地本部長代理が午前10時20分から担当者らを伴って会見。「核分裂反応が起こることは燃料の状況からみて十分あり得ると思っていた」と、これまでの会見と同様に、表情を一切変えることなく説明。核分裂の規模を尋ねられると「大規模な臨界状態ではない」と何度も強調した。

 一方、保安院の森山善範(もりやま・よしのり)原子力災害対策監も霞が関の庁舎で急きょ会見したが、説明の根拠になっているのは東電から提出されたとみられる資料。「(圧力容器の)温度や圧力は安定的に低下している」と、深刻な事態を否定し、冷静な対応を求めた。(2011年11月02日 共同通信


 ◎原子炉の不安定さ示す
 
 【解説】東京電力福島第1原発2号機で核分裂が起きている恐れがあることが判明し、事故発生後7カ月以上たっても、依然として原子炉が安定したと断定できない状況にあることを浮き彫りにした。

 核分裂が起きていても局所的にとどまり、連続的に核分裂が起きる再臨界はホウ酸注入によって防げるとみられ、燃料が過熱して溶ける再溶融の恐れも低いとみられる。

 だが原子炉が安定的な「冷温停止」状態になったと宣言し、事故収束に向けた工程表のステップ2の年内終了を目指していた政府、東電は、計画の再検討を迫られる可能性がある。

 2号機の核燃料は事故後、原子炉圧力容器の冷却水が減少して露出、過熱して溶け、圧力容器の底や、その外側の格納容器に漏れているとみられる。東電は水の注入を続け、圧力容器下部の温度は70度台に下がったが、漏れ出たり、飛び散った燃料全てを水が浸し、冷却できているかは現状でも分かっていない。確実な安定状態の維持が今後も最優先の課題となる。(2011年11月02日 共同通信


 ◎局所的な核分裂か
 
 宮崎慶次(みやざき・けいじ)大阪大名誉教授(原子力工学)の話 キセノン検出が事実なら、核分裂が起きていると考えるのが自然だ。原子炉全体で起きているか、局所的に起きているのかが重要だが、中性子が検出されていなければ局所的ではないか。溶けて固まった燃料がどこにどのような状態であるのかが分からないので、原因はなんとも言えない。ホウ酸水を注入するのは妥当な対応。こういうことでは、冷温停止を議論することは技術的にも住民の心情を考えても難しいのではないか。(2011年11月02日 共同通信


 ◎臨界状態続いてない
 
 山口彰(やまぐち・あきら)大阪大教授(原子炉工学)の話 原子炉格納容器の中には膨大な量の核燃料があり、(現在も)ウランやプルトニウムの核分裂は一定の確率で起きている。キセノンはその過程で生成されたのだろう。中性子が次々出てくる臨界状態が維持されているとは考えられない。今までと状況が変わっているとは思えず、事故の収束作業に影響が出る可能性も低いのではないか。(2011年11月02日 共同通信


 ◎情報収集急ぐ―斎藤副長官
 
 斎藤勁官房副長官は2日午前の記者会見で、東京電力福島第1原発2号機で原子炉格納容器内の気体から放射性キセノンが検出された可能性があることについて「核分裂が発生している可能性や、誤って検出された可能性もある」と指摘、情報収集を急ぐ考えを示した。

 冷温停止状態に持ち込む「ステップ2」の終了時期を年内とした工程表への影響についてはコメントを避けた。(2011年11月02日 共同通信


 ◎臨界

 臨界 ウランなどの放射性物質が核分裂し、中性子が放出され、さらに周辺の放射性物質に当たって新たな核分裂を引き起こす連鎖反応が続く状態。原発の運転中はこの臨界状態が続き、発生したエネルギーを利用して発電している。ホウ酸は中性子を吸収し、核分裂を抑える性質があり、臨界防止に使う場合がある。ウランなどは臨界状態でなくても一定の割合で核分裂し、放射性キセノンができる。これに対し臨界状態では、キセノンの量は大きく増える。(2011 年11月02日 共同通信
2011/11/02 13:45


★更に、「冷温停止」の意味を下記URLで、解説しています。
参考にして下さい。「冷温停止」の技術的・学術的意味を、知っておいて下さい。
47トピックス
【Q&A/原発の冷温停止】安全性に疑問だらけ ステップ2完了でも
 (2011年12月16日、共同通信
http://www.47news.jp/47topics/e/223824.php