「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

【高橋乗宣の日本経済一歩先の真相】 急増する「就活自殺」の元凶

日刊ゲンダイから全文引用
【高橋乗宣の日本経済一歩先の真相】
急増する「就活自殺」の元凶
2012年5月11日
http://gendai.net/articles/view/syakai/136520

グローバル時代への認識が甘い
 就職活動の失敗を苦にして自殺する若者が増えているそうだ。昨年は大学生を中心に全国で150人が命を絶った。
 警察庁は07年から自殺の原因を詳しく調べている。遺書やメモなどから探る手法だが、この年の就活自殺は60人。わずか4年で2.5倍に膨れ上がったことになる。
 日本経済は停滞を続け、GDP成長率は鈍化したまま。為替相場では消去法で円が買われ、牽引役の輸出産業は苦戦を強いられている。おかげで株価もさっぱり上がらない。これでは就職難も当然だろうが、経済の好転を待っていてもダメだ。まずは古い価値観を捨てる必要がある。
 財務省が発表した昨年度の国際収支速報によると、モノの輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3兆4495億円の赤字だった。前年度の黒字から10兆円近くの落ち込みである。一方で、海外への投資から得られた利子や配当などの所得収支は14兆2883億円の黒字。前年度に比べて13.3%増え、黒字幅も拡大している。
 この統計から明らかになるのは、ものづくりで成長してきた日本経済が転換期を迎えたということだ。国内で生産し海外で売るよりも、海外の稼ぎを日本に還流させる方が活発という姿である。
 もちろん昨年度は震災の影響もあるし、火力発電所向けの資源輸入も増えた。特殊な要因もあっただろう。しかし、大きな流れは変わらない。モノの輸出よりも海外への投資で儲ける傾向は、むしろ強まっていくだろう。それがグローバル時代なのである。
 となると、仕事に必要なスキルもこれまでと同じではない。ビジネスの場は世界である。国内でシェアを争っても生き残れない。外国人とコミュニケーションが取れる能力や、異文化に溶け込めるたくましさ、ふてぶてしさも求められる。あうんの呼吸が通じない外国でアピールするのが苦手という日本人は多い。だが、堂々と渡り合える強さがなければ、希望する仕事に就くのは困難だ。最近の就活は、語学力のある留学生もライバルだから、ますますハードルは高くなっている。
 国内での受験戦争をクリアし有名大学に進学しても、就職の手形は得られない。学生も、学生を送り出す高校や大学も、グローバル時代とは何かを正しく認識することだ。それなしに就活自殺の急増は止められないだろう。
【高橋乗宣】