「北の山・じろう」時事問題などの日記

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4月25日 高浜1号圧力容器 脆性遷移温度が95度になった意味 小出裕章(MBS)YouTube

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20120425 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=vmQEe3PFucg

4月25日 高浜1号圧力容器 脆性遷移温度が95度になった意味 小出裕章(MBS
小出裕章(京大助授)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/2012/04/26/tanemaki-2012apr25/

2012年4月25日(月)、MBS(毎日放送)ラジオの「たね蒔きジャーナル」に、小出裕章氏(京大原子炉実験所助教)が出演されました。

メインテーマは……。

・高浜原発1号機の脆性遷移温度が95度になったこと
農水省がスーパー等にセシウム規制は国基準でという通知を出したが「食品メーカーなどの独自の規制を否定するものではない」と事実上撤回したこと

についてです。

内容

2012年4月25日【水】
北朝鮮ミサイルの裏で日本の対応は?
北朝鮮がミサイルの発射を予告したことで、世界がその発射の瞬間を注目しました。マスコミも、そして、日本の自衛隊も。実際、北朝鮮のミサイルはどのくらいの脅威だったのか?そして、対応した日本の自衛隊の動きは適当だったのか?今回の日本の対応をどのように見るべきなのか、軍事ジャーナリストの前田哲男さんと話をしていきます。
京都大学の小出先生には原発事故関連ニュースを解説してもらいます。

「ざまあみやがれい!」 から全文転載
高浜原発1号圧力容器 脆性遷移温度95度に メルトダウンに至る危険性とは? 小出裕章4/25
2012年04月26日06:53
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65802425.html

2012年4月25日(水)、小出裕章氏が毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演。高浜原発1号機の脆性遷移温度が95度に上昇した事について、その影響と実態を説明しています。

=====(文字おこし始め)

水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんです。小出さんこんばんは」

小出「こんばんは」

水野「よろしくお願いします」

小出「よろしくお願いします」

水野「え…そして東京には近藤さんです」

近藤「あっ! こんばんはよろしくおねがいしまーす」

小出「はい、こんばんはお願いします」

水野「え…まず今日伺いたいのは、福井県にあります、高浜原発1号機の話です。え…小出さん」

小出「はい」

水野「これまでですね、原子炉圧力容器の脆さ(もろさ)という話では」

小出「はい」

水野「九州の玄海原発がまあ日本では1番危ないんだと、いう話を聞かせていただいたことがあったかと思います」

小出「はい」

水野「今回はですね、高浜の1号機が劣化しているのか、日本で2番目の脆さ、ではないか。そんな話が出てきました」

▼朝日新聞デジタル:高浜原発1号機、劣化か 圧力容器もろくなっている恐れ - 社会

『関西電力高浜原発1号機(福井県)で、高いほど劣化が進んだことを示す原子炉圧力容器の「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度」(2009年時点)が95度となり、国内では九州電力玄海1号機の98度(同)に次いで高いことが、関電が20日に大阪府市に提出した資料で示された。』

『高浜1号機は1974年に運転を開始、試験片の測定は今回で4回目で、前回の02年に取り出したときの68度から27度も上昇した。』

小出「はい」

水野「この脆いというのは、どういう事なんでしょうか、教えていただけますか」

小出「はい。え…みなさんどなたも例えば家にお鍋はあると思いますし」

水野「お鍋、はい」

小出「はい。え…ガラスのコップもお持ちですよね。んで、鍋を例えばトンカチで叩くと、」

水野「うん」

小出「いうことにすると、鍋はまあ凹んだりですね、え…ひしゃげたり、多分歪むわけですね。」

水野「はい」

小出「でも、ばりって割れてしまうようなことは多分普通はないと思い、ます」

水野「ええ」

小出「はい。え…じゃあ、ガラスのコップはどうでしょうか。トンカチで叩いたら」

水野「そりゃあパリッて、割れますね」

小出「割れるわけですよねえ、はい。で…いわゆる金属というものとガラスとは、普通の私たちが生活している温度、である限りは、性質がぜんぜん違う、のです」

水野「はい」

小出「え…金属の方は割れないで、え…伸びたり曲がったりするという」

水野「はあ」

小出「私たち延性と呼ぶ性質を持っていますし」

水野「延性というのはこう、」

小出「伸びる」

水野「伸びる性質っていう意味ですね」

小出「そうです」

水野「はい」

小出「え…ガラスの方は脆性といって脆い性質という」

水野「脆い性質と書いて脆性」

小出「はい。持っているのです」

水野「はい」

小出「ほいで、では、金属はう……普通の時は延性ですが」

水野「はい」

小出「どんどん冷たくして行ったらば、どうなるのかと、いう」

水野「つまりお鍋は、」

小出「はい」

水野「トンカチで普通叩いても、伸びることによって割れはしないけれども」

小出「はい」

水野「どんどん」

小出「冷たくしていく」

水野「冷たくしていくと」

小出「はい、ある温度以下、え…マイナス100度とかですね。まあそこまで行かなくても多分あると思いますが。え……伸びなくなって割れてしまうという性質になる、のです」

水野「ガラスのコップのような」

小出「そうです」

水野「状態になっていくんですね」

小出「そうです。」

水野「はい」

小出「え…でも、まあ、普通私たちはそんな冷たい環境で生きていませんので」

水野「ふふふ」

小出「金属というのは叩いても割れないと思ってる、わけですね」

水野「そう思ってます」

小出「はい。しかし、原子炉…の、圧力容器という鋼鉄製の圧力釜があるわけですが。それは四六時中、中性子というまあ放射線に被曝…を受けながら、まあ使われているわけですね」

水野「はい」

小出「え…そうするとその、鋼鉄がどんどんどんどん脆くなってくるという性質になってきまして。え……ある時にはマイナス50度になったらもう割れてしまう、ある時にはマイナス10度で割れてしまう、あるいはもうゼロ度になったら割れてしまうとかですね」

水野「ええ」

小出「どんどんその、脆くなる温度が…上がってきてしまう、のです。それが今、高浜の場合には95度になるともう割れてしまうと、」

水野「ええ」

小出「言ってるわけですから。つまりもう普通の状態だとガラスになってるということなんですね」

水野「ガラスのような状況、つまりトンカチで叩くと割れるようなものと、私たちガラスを思ってますよね」

小出「そうですね」

水野「そのような状況になってきて、いると」

小出「はい」

水野「いうのがこの、95度という数字なんですか」

小出「そうです。ですから普通は20度30度という温度なわけですから。普通の状態ではもうそれはガラスのようになっていますと言ってるんですね」

水野「ええ?あのすいません。」

小出「はい」

水野「圧力容器がですよ」

小出「はい」

水野「もしも割れるというようなことがあったらですね」

小出「はい」

水野「何が起こるんですか」

小出「え…原子炉圧力容器の中には原子炉を冷やすための水が満たされているわけですが。その、圧力容器が割れてしまえば、水がもう満たせなくなりますので、え…炉心がむき出しになって溶けてしまうということになります」

水野「はあ、メルトダウンっていうことですね」

小出「はい」

水野「つまり圧力容器は絶対に割れてはいけないものなんですが。」

小出「もちろんそうです」

水野「その割れやすさがどんどんどんどん年と共にこれは高まってると」

小出「そうです」

水野「言っていいんでしょうか」

小出「そうです。」

水野「高浜、原発1号機は、え…運転が始まって38年」

小出「はい」

水野「ですね」

小出「はい」

水野「この38年で、え…この95度になるというのはどういう意味を持ってますか」

小出「えー、もともとその、どんどんガラスのようになってしまうということはわかっていた、のですね」

水野「はい」

小出「ですから、なるべくならまあそんなことになってほしくないわけですけれども。どこまでガマンできるだろうかということで原子力発電というものをまずは、手を、手を、染めてみたわけですね」

水野「はい」

小出「んで、でも、まあ30年もやったら多分、ガラスのようになってしまうだろうから、まあそこが寿命だと思ってやり始めた、」

水野「ええ」

小出「わけです。でもやったことのないことだったわけですから、圧力容器の中に試験、試験片というその同じ…材料で作った、まあ鋼鉄で作った試験片を入れておいてですね。」

水野「試験をするためのかけらですね」

小出「そうです」

水野「圧力容器と同じ物質で」

小出「はい」

水野「作られているので、それを中に入れとくことで」

小出「はい」

水野「それをチェックするという事ができる」

小出「はい。何年かに1ぺんごとに取り出してチェックをしてきた」

水野「ええ」

小出「のですね」

水野「ええ」

小出「でまあ多分このくらいの温度上昇ですむだろうと思ってやっては来たわけですけれども。え…時と場合によると、そんな予測では全然すまないで、今回のようにぼっと高い温度になってしまっているというのが時々出てきているわけです」

水野「これ実際はですね」

小出「はい」

水野「試験片の測定は今回4回目だそうで」

小出「はい」

水野「前回は10年前に試験したんです」

小出「はい」

水野「その時の温度が68度です」

小出「はい」

水野「10年前68度だったものが今回、95度。つまり10年で27度」

小出「はい」

水野「上がりました。」

小出「はい」

水野「この10年で27度上がったっていうのは、どういうこと意味しますか」

小出「えー多分その…電力会社のほうの予測としては、10年経ってもそん…それほどは上がらないはずだと思っていた、のだと思います。え…でも取り出してみたらば、予想を超えて上がってしまっていたと。いうことだ…と思います」

水野「で、これまで、その…何度だったら大丈夫かという目安が93度」

小出「はい」

水野「だったということを聞いたんですが」

小出「はいそうですね。以前はそうでしたが、今はたしかそれが伸びて百十何度までもう基準自身を上げたんじゃなかったかと思います」

水野「基準が現在132度」

小出「130…そうですか。はい」

水野「ですか」

小出「はい」

水野「あの、だいぶ上がりましたね(苦笑)。93から132というふうに」

小出「そうですね」

水野「40度、」

小出「はい」

水野「ほど、基準が、上がったってことは、なにか圧力容器が強くなったってことですか」

小出「いや、そうではなくて。え……もともと運転中は二百何十度あるいは三百何十度という温度にあるわけですね。え…ですから……金属はちゃんとした延性を持っていると」

水野「ええ」

小出「運転中であれば、だから運転中に割れることはないと」

水野「はい」

小出「だからいいんだという、そういう主張だったんですね。」

水野「はい」

小出「で、それがだからまあ90度とかいう……まあ93度だったですか、えーと93度でしたかねえ」

水野「今回は93度」

小出「はい」

水野「あっ、目安は93度だったそうです」

小出「はいはい。え…それならば十分余裕があると思っていた、わけですね。え…ところが実際の試験片で測る温度がどんどん上がってきてしまって」

水野「はい」

小出「その基準ではもう運転が許されなくなってしまうということになると、今度は基準を変えてしまうということに、やってきているわけです」

水野「あ、基準を変えるということで」

小出「はい」

水野「原発の寿命が伸びるという、事に結果的になっているんですね」

小出「そうです(苦笑)。はい」

水野「はあ…はい。え…次に今度は、食品の話をさせていただきたいと思います」

小出「はい。」

水野「食品の放射能検査なんですが。スーパーや食品メーカーなどの業界団体に対して、先日農林水産省が通知を出しました」

小出「はい」

水野「これはスーパーなどはですね、国の基準よりも厳しい基準で食べ物の自主検査をしている。そういうところに対して、いや国としてはいやいや、放射能検査は国の基準でやってくださいよ、という内容だったんですね。これには随分反発が出て、結局農水大臣が、いや別に強制力はありません、民間の取り組みを否定はしていませんと釈明するという結果になりました。こうした議論について、小出さんはどんなふうにお感じになりますか」

小出「情けない国ですね。」

水野「はあ」

小出「これだけの事故を起こしてしまって、食べ物を汚染をさせた責任は、国にある、し、まあ東京電力にもあると思いますが。え…その国が、人々が汚染をなんとかその免れようとして自分で努力していることに対して、文句を言うなんていうことは、恥ずべきことだと私は思うのですけれども。そう思わないんでしょうかね、国の方は」

水野「近藤さーん」

近藤「はい。」

水野「どうですか?」

近藤「うーん。これはようするに、消費者のルールで見たら、その、数字的にはどうなんですか、その、」

水野「まあ民間のほうが国よりも厳しい基準を設けているんですね。」

近藤「民間の方はね」

水野「で国の基準では信頼を消費者から得られないだろうということのようなんです」

近藤「うんうん」

水野「ただ、私も消費者のひとりとして言わせてもらうとね。あの…いくらそのいろんな民間努力がなされていてもですね、具体的に今食品については、え…これだけの放射性物質が出たという数字は、出されていないんですよね」

近藤「そうだよね」

水野「それぞれのお店が『ここで大丈夫』と決めたお店の基準でもって、オッケーかアウトか、という、まあ、2つに1つのやり方なんですよ」

近藤「いまあれ水野さん、厳格化されて以後、かえって混乱してるっちゅうのはそこにあるわけですか、原因は」

水野「4月以降ですね、食品の基準が以前よりは厳しく、なって」

近藤「なった、うん」

水野「そのことで、じゃああの…具体的に、流通の方も、自分のとこはどんなふうに信用を得たいかということも違うでしょうし、生産者の方々にとっては今まで大丈夫やったものが出荷でけへんと。このあたりもあるとおもうんですよ。小出さんがいつもおっしゃってるのは、子供たちのために安全なものをと。そういった方向に今の議論や流れがちゃんと向かってると、小出さん思われます?」

小出「まったく思いません。はい。例えば、今の日本の国の基準は、お米でも何でも1kgあたり100ベクレルという基準なの、です。では、福島の事故が起きる前はどのくらい汚れていたのかといえば、1kgあたり0.1ベクレル程度しか汚れていなかった」

水野「0.1ベクレルが」

小出「はい」

水野「今100ベクレルの基準になったということは、」

小出「ようするに1000倍まで許している、と言ってるんですね」

水野「はあ…。」

小出「ですから99ベクレルのものも、もちろん出てきているわけですし。え…10ベクレルベクレルというものも出てきてるわけですね。私は、放射能というのはどんなに微量でも危険だというふうにずっと皆さんにお伝えしてきました、し、子供には、できる限りきれいなものを与えたいと思っていますので。」

水野「ええ」

小出「え…基準なんか決めてくれなくてもいいと」

水野「うん」

小出「そのかわり全ての食物がどれだけ汚れているかということをきちっと表示してくれと、私は要求している、わけです。で測定する責任は、何よりも自分の所有物をばらまいた東京電力にあると、私はおもいますので。東京電力がきちっと、広範な食べ物を測定して、それぞれの汚染の度合いを示す、仮に別にそれが100を超えていたって私はいいと思います。私はあの食べる覚悟がありますし」

水野「消費者が自分で納得して選ぶってことですね」

小出「そうです。生産者の方からしても別に200だっていいだろうと。これ…」

水野「これしかできないんですものね」

小出「そうです。言って出してくれたら、あのう、私は年寄りが受け入れればいいと思っている、わけです。そういうコトをやってくれないと子どもを守ることができないという、状態になっていますので。え…なんとかもっともっと広範に食料の汚染を調べて、数値として公表して欲しいと私は思います」

水野「はい。どうもありがとうございました」

小出「はい。ありがとうございました。」

水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんにうかがいました」

=====(文字おこし終わり)

★ブログ「ざまあみやがれい!」の管理人さん、いつもの事ながらありがとうございます。