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電力不足は大ウソだった! 関西の電力あまりは大飯原発の3倍
2012年8月16日 19:00
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(全文引用)
計画停電という「脅し」はなんだったのか
お盆をすぎ、酷暑の季節をどうにか乗り切れた感がある。関西電力管内では、事前の電力需給予想で「電力不足」が叫ばれていたが、現実を検証してみると、やはり電力が大量にあまる状況であることが判明した。
予想を大幅に下回った需要
原子力発電に対する依存度が高い関西電力では、すべての原子炉が停止した今年5月、真夏の電力需給を発表した。
記録的な猛暑となった2010年と同様の気候だった場合、電力は大幅に不足する、と予想。この予想を根拠に、大飯原発3、4号機の再稼働を求めた。
当時から「不足する」という結論ありきの需給予想と批判されたが、ふたを開けてみると、やはり「関電予想」は現実とは大きくかけ離れたものだった。
7月1日〜8月6日までのデータを見ると、需要が最大となった8月4日でも、予想より300万キロワットも低いことがわかった。
2010年以上の酷暑だったが
今年の夏が涼しかったわけではない。2010年には14日あった猛暑日は、6日までですでに13日を数えており、想定以上の暑さであった可能性が高い。
にもかかわらず需要が低く抑えられたのは、節電技術や意識によるものだ。そもそもなんの意識もなく使い放題だった2010年夏と同じ、と考えることがおかしい。
関西電力自体、さまざまなメディアを利用して節電の必要性を訴えておきながら、消費者の協力を最低限に見積もるのは、卑劣というものだ。
供給面でも現実と大差
供給面の誤差は、さらに犯罪的だ。揚水発電は223万キロワットと予想されていたが、実際には倍以上の448万キロワットを確保できた。
他社融通電力は644万キロの予想が742万キロワット、水力は203万キロワットの予想が285万キロワットに増えた。
自社の運用次第で電力を確保できる揚水発電や、一般からは推計しにくい他社融通などを極力低く見積もって「予想」していたことがよくわかる。
予想と現実のギャップは大飯原発の3倍
需給を合計すると、「関電予想」と現実の誤差は700万キロワットにものぼる。大飯原発は3、4号機合わせても237万キロワットにすぎず、実にその3倍以上も読み違えたことになる。
専門家が真剣に計算した結果として、このような読み違えが起きるだろうか? 政府も電力会社も、原発再開の前提として信頼回復を口にする。だがあらゆる場面で自社に都合のいいウソをつき続ける電力会社をどう信頼しろというのだろう。
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