「北の山・じろう」時事問題などの日記

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【社説】2012年10月13日 農協の脱原発 都会からも応援しよう{東京新聞}

東京新聞 TOKYO WEB
【社説】2012年10月13日
農協の脱原発 都会からも応援しよう
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012101302000129.html
▼全文引用

 JAグループの脱原発宣言は、不思議でも何でもない。農業は命を扱う仕事であり、持続可能であることが大前提だからである。農業の安全は都会の安心に結びつく。消費者として応援したい。

 福島原発事故は、被災地の農村景観をすっかり変えた。

 実りの秋を迎えるはずの水田は、伸び放題の草が埋め尽くし、牛や豚の姿は消えた。耕作や収穫が可能でも、農水産物への風評被害は絶えず、収入の道 を失って、農地を離れた農民は多い。来年の実りのために種をまく。このような農業の持続可能性が断ち切られ、ふるさとの景色は荒れていく。

 持続可能性とは、未来に希望を持てること。来年もまた、実りの秋を迎えたい。消費者に秋の実りを届けたい。それが農家の希望であり、生きていく糧なのだ。

 新潟県出身の万歳章・全国農業協同組合中央会(JA全中)会長は全国大会前の会見で「(原発は)私たちの目指す持続可能な農業の実現とは相いれない」と結論づけた。同感だ。原発事故はこの国を内外から脅かす。それを教えてくれたのが3・11だった。

 JAグループは、向こう三年間の活動方針の中に「東日本大震災に伴う原発事故の教訓を踏まえ、将来的な脱原発をめざすべきと考えます」と明記した。3・11で苦汁をなめ、持続可能な農業と農村社会を守る視点から、議論を積み重ねた結果である。

 外部に働きかけるというよりも、農村資源を生かし、太陽光や小水力を農村から地域社会に広めていくことで、結果として原発への依存を徐々に減らし ていこうという取り組みだ。すでに耕作放棄地に太陽光パネルを敷設したり、畜産し尿のメタンガスを利用するバイオマス(生物資源)発電などは進んでいる。 売電などによる利益も、十分期待できるだろう。

 農村の安全は、都会の食の安全を支えている。ドイツで脱原発が進むのは、チェルノブイリ原発事故の放射能の影響で、新鮮な農産物を断たれた記憶が 今も鮮明だからということもある。消費者としても、自然エネルギーに取り組む産地の農産物を大いに食べて、積極的に支援したい。

 JAは自民党の強力な支持団体として知られてきた。しかし、農は国の基であり、それを守り抜こうという意思は、より強い総意だろう。農家の思いと消費者の支援が重なって、大方の消費者の気持ちは重なっているはずだ。



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