「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

社説:原発と活断層評価 安全優先の判断基準を<毎日新聞>

毎日新聞
ホーム>http://mainichi.jp/
社説:原発と活断層評価 安全優先の判断基準を
毎日新聞  2012年10月25日 02時30分
http://mainichi.jp/opinion/news/20121025k0000m070070000c.html
▼全文引用

 原子力規制委員会は11月から、稼働中の関西電力大飯原子力発電所福井県おおい町)を手始めに、原発の敷地内に活断層があるかどうかの現地調査を始める。原発直下で活断層が動けば、原子炉が損傷するなど大事故が起きかねないからだ。

 島崎邦彦・委員長代理は調査に先立ち、評価対象となる活断層の範囲を見直す意向を示した。現行の原発耐 震設計審査指針は13万〜12万年前以降に活動した断層を活断層と定義しているが、数十万年前に活動した断層にまで広げる方針という。安全を優先した措置 として評価したい。

 活断層とは、過去に繰り返して動いた痕跡があり、今後も活動して地震を引き起こす可能性がある断層のことだ。原発の安全審査でも、活断層が引き起こす地震への備えは大きな柱となっており、原子炉など原発の重要施設は活断層上には設置できないことになっている。

 だが、東日本大震災をきっかけとした原発周辺の断層再評価作業の過程で、活断層が見逃されていた可能性のある原発が相次いで浮上した。このため規制委は、大飯原発に引き続き、福井県日本原子力発電敦賀原発や石川県の北陸電力志賀原発など5施設も現地調査する。

 原発の活断層評価を巡っては、国の地震調査研究推進本部の想定に比べて電力会社の想定の方が地震の規模 が小さくなる傾向があるなど、以前から審査の甘さを指摘する声があった。同本部が2010年にまとめた報告書では、約40万年前以降に活動した断層を活断 層としており、食い違いがあったことがむしろおかしかったと言える。規制委には、電力会社と当時の規制当局との間で意図的な活断層隠しがなかったかについ ても、調査を求めたい。

 難しいのは、活断層であるかどうかについて、専門家の判断が割れる可能性があることだ。だが、原発でひ とたび大事故が起きれは、その影響は計り知れない。規制委の田中俊一委員長は大飯原発の活断層調査について「黒はもちろん、濃いグレーの場合にはそれなり の判断をしていかなければいけない」と記者会見で語っている。今後は、全国の原発で活断層リスクを洗い出し、「グレー」の判定が出た原発も、稼働停止や廃 炉を求めるべきだ。電力会社の経営よりも、国民の安全が優先されるべきことは言うまでもない。

 規制委は原発の新しい安全基準を来年7月までに策定するが、その中に、安全サイドに立った活断層評価基準や評価結果を踏まえた廃炉措置の手続きも盛り込むべきだ。

 地震大国日本には、原発周辺を含め、至る所に活断層がある。それを忘れてはならない。



☆「関連ブログ関東時事日記(時事全般)
☆ホームページのご案内関東・寄せ集め民報(ニュース・記事)
福島第1原発事故と原発問題、チェルノブイリ原発事故関係情報案内所
福島原発事故と放射能環境汚染・食品汚染・健康被害、チェルノブイリ関連情報案内所