「北の山・じろう」時事問題などの日記

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緊急特集レアアースも香港の不動産も押さえる 次期国家主席のビジネス習近平一族「カネの全貌」<現代ビジネス>

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経済の死角
2012年10月26日(金) フライデー
緊急特集レアアースも香港の不動産も押さえる 次期国家主席のビジネス習近平一族「カネの全貌」
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▼全文引用

(1)
写真URL>尖閣問題で日中間が冷え切っているこの時期に総書記、そして国家主席に就任する習。舵取りが注目される・・・〔PHOTO〕アフロ(以下同)
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習ファミリーのスナップ写真。左から弟の習遠平、母親の斉心、父親の仲勲、そして近平。他に姉が二人いる
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◆姉に集中する「習家の資産」

 11月8日から開かれる中国共産党大会で総書記に就任予定の習近平国家副主席(59)。各国政府は、習政権がどんな政策をとるのか、権力掌握はスムーズに行くのか―などに注目している。が、中国国内や華人社会は、もう一つの話題でもちきりだ。習氏の「財産」と「ファミリー・ビジネス」の実態だ。香港在住の日本人ジャーナリストが言う。

「米国の華字紙『世界新聞網』や香港メディアが続々、習一族のカネとビジネスを取り上げています。一方、中国国内では当局によりネットが遮断され、習氏関連の記事にアクセスできなくなっている」

 当局も神経を尖らせるほど、習ファミリーは、とてつもない資産を持っている。蓄財の源泉は、果たして何か。ジャーナリストの相馬勝氏が解説する。

「資産実態がすべて解明されているわけではありませんが、習氏のファミリー・ビジネスの基本は『不動産』と『IT関連企業』です。不動産は公共事業に繋がり、政府の情報に近い立場にあれば有利。それに、不動産はすぐにカネになるからどの高官も手を出す。ITも、政府関連の事業が多数ある。カネのなる木ですね」

(2)
図URL①
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 右の図表①「習近平の『ファミリー・ビジネス』」をご覧いただきたい。これは、現在海外や香港メディアなどで報じられている情報を元に作成したものだ。4人の姉弟とその家族を中心に、様々なビジネスが展開されているのが分かるだろう。よく見ると、ファミリーの蓄財の主要部分が長女の斉橋橋に集中しているのも分かる。詳しく見てみよう。

 橋橋は、不動産会社「北京中民信房地産開発」の理事長で、娘の張燕南の名義で香港に多数の不動産を所有している。次ページ写真がその一部だ。いずれも投資物件とされるが、「宝馬山花園」は、富裕層の多くが居を構える香港島の山の上にある高級マンション。敷地内には20階を超える10棟ほどの高層マンションが隣接して建ち、部屋数は優に1000室を超えるとみられるが、これらすべてを所有している。

 また、10階までがオフィスで、11階〜46階までの595室が居住エリアとなっているタワーマンション「会景閣」も橋橋の所有で、ビクトリア湾に面した好立地。これらだけでも数十億円の価値があるとされる。香港島南部海側にある高級別荘地「浅水湾麗景道」には、一戸建ての別荘も所有している。昨年時点で香港に所有する7つの不動産総額は60億円と報じられているが、不動産バブルの続く香港だけに、その不動産価値はさらに上がっているかもしれない。産経新聞中国総局特派員で『習近平 共産中国最弱の帝王』(文藝春秋)の著者である矢板明夫氏が解説する。

10階までがオフィスで、11階~46階までの595室が居住エリアとなっているタワーマンション「会景閣」
写真URL
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「資産が橋橋に集中しているのには、理由があります。習は長男ですが、上から3番目。下放(※)されて15歳から7年間農村で暮らしたが、その間、自身も下放され厳しい生活を強いられながら、習に仕送りを続けたのが長女の橋橋でした。今でも、近平は頭が上がらないと言われる」

 習家のファミリー・ビジネスのスタートラインは父親の習仲勲(故人)にある。仲勲は中国共産党の元革命戦士で、毛沢東の下で党中央宣伝部長など要職を歴任した。文化大革命時には一時失脚したが、その後復活を果たし、'78年から広東省第一書記として深圳地区の経済特区構想を進めた。この時不動産関連のビジネスに乗り出したとも言われている。
(※)文化大革命期に学生らを地方の農村に送り込み、肉体労働を通じて思想改造を進めた思想政策

(3)
「近平の出世にはやはり父親の威光があった。清華大学化学工業学部を卒業後、国務院弁公庁を経て、福建省厦門市副市長、福州市党委書記などトントン拍子に要職に就いた。福建省時代、その後の上海市党委書記時代にビジネスに乗り出した」(前出・相馬氏)

 習家の資産は不動産だけではない。特筆すべきは、中国のレアアース販売のほとんどを手がけていると言われる「江鵭集団」の株式の18%を所有していることだ。時価で約230億円の価値がある。

習近平の姉、斉橋橋が所有する香港の高級マンションの一つ「宝馬山花園」。林立するすべてを所有している
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香港島の最高級別荘エリア「麗景道」にも物件がある。浅水湾(レパルス・ベイ)のビーチに面する好立地だ
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レアアースは精密機器の生産に欠かせない鉱物で世界的な希少資源。国家主席の立場でしか分からない情報があれば、この20%近い持ち株は利権ビジネスの最大の武器になるでしょう」(前出・在香港の日本人ジャーナリスト)

 次女の斉安安は、夫で実業家の呉龍が動いているようだ。国営通信会社の社長を務め、「中国企業投資協会」の理事にまで就いている。弟の習遠平はかなりのヤリ手と言われ、不動産会社のオーナー。「一時は習近平の名前を使いすぎ、近平と険悪な関係になったといいます。それでも'90年代に入って習の国家主席への道が見え始めると、姉の橋橋が間に入って仲直りさせた。今は、遠平も無茶なことはしていないようです」(前出・矢板氏)

 矢板氏によれば、ここ数年、習ファミリーは鳴りを潜めているという。

「今は習近平が国家主席になる大切な時期。家族がおかしなことをやれば、それをきっかけに主席の座が危うくなるかもしれない。習近平のトップの座が揺るがなくなったら動き出すと思います」

 習政権については、輸出入額が30兆円に迫る日中間の経済関係に関心が集まるが、習のファミリー・ビジネスを見る限り、中国は普通の国家ではない。

◆彭夫人は「解放軍の歌姫」

周囲の度肝を抜いた習近平の強行結婚

 '86 年12月、彭夫人は友人の勧めで習近平とお見合い。気が進まなかった彭夫人はあえて軍装ズボンを穿いて臨んだ。ところが習近平の「声楽の歌い方はいくつあるのですか」という彭夫人を声楽の専門家として扱った言葉に心を奪われた。翌年9月、習近平は両家の両親にも知らせないまま彼女との結婚を強行。入籍から披露宴まで1日で済ませ周囲の度肝を抜いたという。

(4)
彭夫人写真URL
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現役軍人の彭夫人が導いた習近平の「大出世人生ゲーム」

 彭夫人は18歳で解放軍の文芸兵となり、現職は解放軍歌舞団の団長(少将)だ。その美貌と歌声から軍内部での人気は抜群で、習近平の人脈の拡大に大きく貢献。習近平が出世競争の最大のライバル李克強を退け、次期国家主席のポストに就いた要因になったという説もある。トップの座に就き、軍権掌握を目指す習近平にとって、彭夫人が結ぶ軍との関係はプラスに大きく作用すると言われている。

中国版「紅白」のトリを務める歌姫

 彭夫人は日本の紅白歌合戦に相当する大晦日の歌謡番組「春節聯歓晩会」で大トリを務めるほどの国民的歌手。例年100%近い視聴率を叩き出す「春晩」は中国のみならず、香港、台湾を含む中華圏のすべての歌手が目指すと言われている。彭夫人は'83年の第1回から出演し、以降20回以上登場している最多出演者だ。最近は夫の出世を気遣ってか、派手な歌手活動は見せていない。

共産党幹部らの「裏ビジネス」

 ファミリー・ビジネスで財を成すのは、習近平に限らない。習の後見人である江沢民・元総書記の政敵、胡錦濤国家主席や温家宝首相にしても同様だ。産経新聞中国総局特派員の矢板明夫氏が話す。

「北京五輪の際、テロ対策として空港、地下鉄の駅、ホテルなどに安全検査器を置くことになった。落札できれば、これはとんでもない規模のビジネスです。落札したのは『威視』という企業だった。その役員に座っていたのが、胡錦濤国家主席の長男、胡海峰(当時30代半ば)。これが海外メディアに報じられると、慌てて海峰は関連会社に転勤となり、入札担当者は更迭された。しかし、その安全検査器は今も使用されています」

 温首相の長男、温雲松は未公開株を扱う投資ファンド「新天域資本」の役員を務めていた。'10年、香港株式市場で株式公開を控えた医薬品メーカー「四環医薬」のインサイダー疑惑が取り沙汰された。報道によれば、3ヵ月で3億7000万元(約47億円)儲けたとされる。

 世襲政治家グループ「太子党」の一人で習の盟友、薄熙来・元重慶市党委書記(63・今年9月に失脚)も凄かった。

「妻の谷開来は、金銭トラブルから英国人ビジネスマンを毒殺したとして死刑判決を受けましたが、薄ファミリーの利権ビジネスは有名でした。開来の姉が経営する印刷会社は、中央省庁はもちろん地方の政府の入札事業を受注していた。13億人の免許証を印刷するとなれば、その莫大な利益は想像がつきません」(ジャーナリストの相馬勝氏)

(5)
 ただし、薄夫婦のように利権ビジネスを攻撃対象にされてしまう政治家は多い。'06年、胡錦濤と権力争いをしていた党委書記の陳良宇は、「地位を利用した縁者の優遇」などの嫌疑で突如、職務を停止された。新国家主席の習にも後ろ盾はあるが、ファミリー・ビジネスがアキレス腱になる日が来ないとは言い切れまい。

◆習政権が抱える「暴発の危機」
9月に発生した反日デモ。〝チャイナリスク〟を懸念し、ベトナムやミャンマーに工場を移す日系企業もある
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 今後、13億人もの国民が生活する国家の舵取りをすることになる習近平。しかし、彼は大きな不安に包まれている。下手をすれば、共産党史の中で敗戦処理という役割を演じかねないのが習の運命だ。

 第1の不安要素は、格差拡大によって爆発寸前にある国民の不満だ。党トップは党と一蓮托生。習は文字通り、自分の生命を守るため、国民の不満が党に向くのを避けなければならない。が、不満は拡大の一途をたどり、現在、いわば「乱」を望んでいる状況にあるとも言える。

 原因は、経済成長の減速だ。今年の成長率は8%を切るとも予想され、13億という人口を食べさせるに足りない水準に落ち込む。まさに今、中国は経済の転換点にいる。'08年には、4兆元(約52兆円)の追加公共投資という〝劇薬〟が持ち出され、事態を悪化させた。公共投資は景気を刺激するが、政治家の恣意によって決定されるため、格差を生みやすいのだ。

 この不満解消のために必要なのが、庶民に対する再分配だが、しかし、再分配政策には大きな壁が立ちはだかる。

 この〝壁〟が、習の第2の不安要素だ。すなわち、党内に並び立つ政治家たち。いざとなれば海外逃亡が可能な、相対的に地位の低い政治家の一部は、子弟にグリーンカード(アメリカに居住するための権利)を与え、沈み行く中国から、多くの資産を持って脱出することに最大の関心を抱いている。彼らが資産拡大のために不正をし、庶民に分配されるべき富を吸収することで習の邪魔をする。

 本当なら、習は彼らを支配するだけの実力を持っているべきだ。しかし、習は後ろ盾に不安がある。よく、太子党がバックについているとされるが、実は、「親が政治家」というくくりで表現される太子党などという〝政治〟勢力がはっきりと確認されたことはない。また、何より、習が、江沢民胡錦濤と違って、訒小平というカリスマから指名を受けていないことが彼の正当性を削いでいるのである。

 第3の不安は、国内の不満に配慮して強硬外交の方針をとらざるを得ないこと。9月に起こった暴動や10月のIMF世銀総会不参加を見れば分かるとおり、国内情勢が不安定な今、民意を刺激する政策を避ける意味でも、外交においては強硬な態度がとられている。特に、日本にパイプをあまり持たない習が、日本に対して、強硬な姿勢をとることは明白だ。

(6)
上海の高層ビル群は経済成長の証。しかし、今年4-6月期には7.6%まで成長率が下落しているのだ
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 しかし、これは、その場しのぎの手段に過ぎない。長期的に見れば、強硬外交は中国の力を削ぐ。日本と中国との貿易総額は、27兆円を超え、中国の輸出総額に占める対日輸出の割合は、8%弱だ('11年)。この市場を失うことは、経済成長を縮小させ、国内の不満をさらに大きくするという悪循環を生むだけである。これが習にとって致命傷になる可能性が高い。

 不安定な習政権に残されているのは、国民の機嫌をとり、うまく〝ソフトランディング〟させるという選択肢だけだ。

ジャーナリスト:富坂 聰

「フライデー」2012年11月2日号より



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