「北の山・じろう」時事問題などの日記

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福島原発の101時間(4)3月15日午前6時12分/水素爆発、矮小化に奔走<河北新報>

河北新報
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【特集】福島原発の101時間
福島原発の101時間(4)3月15日午前6時12分/水素爆発、矮小化に奔走
2012年08月10日金曜日
http://www.kahoku.co.jp/spe/spe_sys1106/20120810_02.htm
▼全文引用

<防護服を装着>
 昨年3月15日午前6時12分、福島第1原発に爆発音が響き渡った。
 現場関係者の頭に真っ先に浮かんだのは2号機。前日午後から危機的状況に陥っていた。だが、爆発したのは4号機の原子炉建屋だった。3号機から出た水素が共通配管から逆流して水素爆発を起こしたとされる。
 原発東京電力本店の社内テレビ会議の映像にはこの時間帯の音声が記録されていないが、映像には原発吉田昌郎所長が部下と話し込み、マイクで発言している姿が映っている。それまで着用していなかったヘルメットをかぶった。
 本店の小部屋には菅直人首相ら政府首脳がいた。今後の事故対応について東電幹部と直接話すためだ。勝俣恒久会長や武藤栄副社長は事態悪化を受け、首相の応対をしばらく中断した。
 現場の動きは慌ただしさを増す。第1原発の緊急対策本部は人がせわしなく動き回り、第2原発では作業員が防護服を着込んだ。菅首相もテレビ会議画面を心配そうにのぞき込んだり、携帯電話でやりとりしたりした。

<「水温78度に」>
 4号機は使用済み燃料プールの冷却が早い段階から現場の不安材料だった。吉田所長は13日昼の時点で「4号機のプールの温度が78度まで上がってきていて」と不安を口にしている。
  プールの水が沸騰すれば、蒸気と共に大量の放射性物質が放出される可能性がある。東電は4号機建屋内に汚染された水蒸気が充満し、近づけなくなることを懸 念していた。建屋の大破は事態が一層悪い方向に動いたことを意味した。汚染された蒸気が大気中に相当量漏れ出したとみられる。
 15日午前7時40分すぎ。テレビ会議の画面に第1原発で撮った写真が映し出された。4号機原子炉建屋の壁と天井が吹き飛んでいるのをはっきり捉えた写真もある。本店に残った海江田万里経済産業相の表情が曇った。
 政府と東電は事態の矮小(わいしょう)化に走る。東電の第1報は「5階屋根付近に損傷を確認」との表現にとどまり、原子力安全・保安院は「壁の一部が破損した」と説明するにすぎなかった。(肩書はいずれも当時)