「北の山・じろう」時事問題などの日記

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舛添レポート>いよいよ総選挙へ! 政治家の劣化を防ぐためには中選挙区制の復活が望ましい。そして

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舛添レポート
2012年11月20日(火)
いよいよ総選挙へ! 政治家の劣化を防ぐためには中選挙区制の復活が望ましい。そして何よりも、ポピュリズムとの決別が急務である!
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34103
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34103?page=2
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34103?page=3
▼全文引用

(1)

 先週は、11月14日の党首討論での野田首相の唐突な解散予告、そして16日の衆議院解散と、あわただしい一週間であった。「近いうちに」解散総選挙を約束していたのなら、もっと早く実行すべきであって、年末の忙しいこの時期に行うのは、国民にとっては大迷惑である。

 東北地方の震災被災地のことや、急速に悪化する経済の現状を考えれば、このような馬鹿な決定はできなかったはずである。追い込まれて出口なしとなった野田首相には、国民のことや国益に思いをめぐらす余裕などなかったのであろう。
小選挙区制はすでに破綻している

 しかし、12月4日公示、16日開票で、すでに選挙戦が始まっている。選挙の結果がどうなるのか、各政党の戦いぶりや、内外の状況にも左右される が、それにしても15党が分立というのは、さすがに数が多すぎる。これは、要するに、二大政党制を措定した小選挙区制が破綻しているということを意味す る。

 それまでの中選挙区制を廃止して小選挙区制を導入したときの議論は、「中選挙区制には派閥や政官業の癒着という弊害がある、小選挙区制になれば二大政党制になり、政権交代が起こる」というものであった。

 しかし、細川内閣の成立は中選挙区制の下でも可能であったし、3年前の政権交代の結果は惨憺たるものである。理論通りに進まないのが現実の政治であり、多様な価値観を反映できない現行の選挙制度は早く改正すべきである。

(2)

 やはり、一選挙区で複数、たとえば3〜5の議席を配した中選挙区制のほうがよい。政治家の劣化を防ぎ、プロの政治家を養成することが可能となる。また、多様な価値観を議席に反映することが可能となる。
ポピュリズムを煽ったマスコミの責任

 今回は、現行の選挙制度で国民の審判が下る。そこで、二大政党に伍して小政党が生き残るためには、協力する必要が出てくる。それこそが第三極の結集を目指す動きである。状況はめまぐるしく変化している。

 東京都知事を辞めた石原慎太郎氏は、たちあがれ日本を基にして太陽の党を発足させ、次いで日本維新の会に合流を決めた。時間がないところで、政策 よりも数合わせが優先させられたようであるが、みんなの党も含めて、どのような選挙協力が可能であるのか、調整する必要があろう。しかし、消費税、 TPP、原発などの大きな政策で異なる政党が安易に一つになるのは、多くの問題を残す。

 それは、この3年間の民主党政権の失敗の悪夢を繰り返すことにもなりかねない。政策の大きく異なる集団による寄り合い所帯である民主党は、「政権 交代」の四文字を呪文の如く唱え、ユートピア的な約束をマニフェストと称して掲げた。それをマスコミが褒めそやし、政権交代を実現させてしまった。

 公約は嘘っぱちであり、内政外交とも破綻を来したが、ポピュリズムを煽ったマスコミ、とりわけテレビメディアが責任をとるわけでもない。正義の味 方ぶって、美辞麗句を並び立てた著名なテレビ司会者たちは、TBSの朝の番組にしろ、テレビ朝日の夜の番組にしろ、何の責任もとらずに、平気な顔をしてま だ出続けている。

 新聞記者もまた同様である。ポピュリズムの権化となって日本を悪くしているのが、マスコミであることを少しは自覚してもらわなければならない。
今回の総選挙はポピュリズムとの戦い

 政権交代が起こったのには、もちろんそれまでの自公政権の失政があることも、忘れてはならない。私自身、厚生労働大臣として、その政権に参加して いたので、政官業の癒着などの恥部をつぶさに見て、よく知っている。私が新党を作ったのは、そのような経験からである。今の自民党や公明党が、本当に自己 改革を遂げたのかどうか、しっかりと見極めるべきである。

 選挙であるから、政策が第一であるが、私は、それに加えて、政治的リーダーシップのあり方、また、政治の品格なども問題にしたい。要するに、ポピュリズムと決別すべきだということである。

(3)

 マスコミ、とくにテレビの露出が増えれば支持率が上がる。したがって、公務をサボってまでテレビに出演したがる政治家が増えることになる。また、テレビをいかに利用するかが、政治家の戦略となる。

 しかし、もうそのような劇場型政治、つまり最近話題になっているB層が支配する政治に終止符を打ってもよいのではないか。敵をでっち上げ、聞くに 堪えない汚い言葉を使って、他国であれ、他人であれ、その敵をたたいていく。そのようなリーダーに風格も品性もあったものではない。世界に出して恥ずかし くないリーダーを持ちたいものである。

 政策もむろん重要であるが、私は、今回の総選挙を「ポピュリズムとの戦い」と位置づけている。