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崖っぷちの選択:’12衆院選・あすへの道筋は/1 脱原発 /神奈川
毎日新聞 2012年12月06日 地方版
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20121206ddlk14010205000c.html
▼全文引用
(1)
◇「七人の侍」の村人に
「○○候補0点」「××候補98点」
候補ごとに、点数と原発政策に関する設問への回答が並ぶ。脱原発を目指す市民団体「脱原発総選挙かなが わ」は公示前日、アンケートに基づいて県内小選挙区の立候補者を評価した通信簿を公表した。即時原発ゼロを掲げる共産党はほぼ100点、再稼働なしを表明 する日本未来の党は軒並み90点以上だが、民主、自民、維新、みんなの候補は、点数がばらついた。
毎日新聞は県内の候補者に実施したアンケートを集計中だが、そこでもばらつきが目立つ。原子力規制委員会の新安全基準を満たした原発の再稼働について、共産や未来を除き、その是非は候補者によって分かれた。
◆
「賛成・反対だけでは対立するのみで、何も生まない。だったら、新しい現実を創ることに力を入れていこうと考えた」。鈴木悌介(ていすけ)さん(57)は言う。
観光地・箱根の登山口となる小田原市の老舗かまぼこ製造・販売「鈴廣(すずひろ)」の副社長。今年3月、地元の中小企業経営者らに呼びかけ、エネルギー自給の取り組みを進める会議を設立した。再生可能エネルギーの活用や省エネ実践を掲げる。
福島第1原発事故直後、約300キロ離れた箱根も放射能汚染の風評被害で観光客が激減した。鈴廣の売り上げも通常の2割にまで落ち、存続の危機に直面した。鈴木さんはその時、経済活動は人が普通に生活できて、初めて成り立つことを身をもって感じた。
原発を巡る議論について、「とにかく賛成」「とにかく反対」以外の約6割の人は「原発は怖いが、生活が できなくなったら」と思って黙ってしまうと、鈴木さんは分析する。しかし、それでは問題の先送りだ。「使用済み核燃料をどこに捨てるのか。今は、飲み屋で ツケで飲んでいるようなものだ。子どもたちへの影響を考えれば、止める方向に持って行かざるを得ない」
会議の会員は設立時の200人から、現在は450人に増えた。今月、小田原で市内の中小企業を中心に、メガソーラー(大規模太陽光発電)の会社を新たに発足させる。
社会には、いろいろな考えの人がいるが、このままではダメとの危機感は共通していると思う。「小さな取り組みから始め、仲間を増やしていく。そういうことでしか、この国は変わらない」
◆
原発を巡り、各政党はかまびすしく主張する。が、発言は揺れ、候補同士で食い違う。
(2)
公示前日、横浜市内で開かれた「脱原発総選挙かながわ」のシンポジウム。招かれた大学教授は語りかけた。「さらに上の権力に問題の解決を託す『水戸黄門』の精神構造では何も変わらない。自分で金も出すし汗もかく『七人の侍』の村人にならないと」【北川仁士】=つづく
◇
衆院選の舌戦が始まった。私たちは選挙を通じて何をすべきなのか。それを考えるよすがに、県内の人々が直面する課題を追う。
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■各党の原発政策に関する主張
民主 30年代に原発稼働ゼロ
自民 10年以内にベストミックス確立
未来 22年をメドに卒原発
公明 可能な限り速やかに原発ゼロ
維新 30年代にフェードアウト
共産 即時原発ゼロ
みんな 電力自由化による脱原発
社民 原発稼働は直ちにゼロ
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