「北の山・じろう」時事問題などの日記

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熱血!与良政談:「右」にスイングした社会=与良正男<毎日新聞>

毎日新聞
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熱血!与良政談:「右」にスイングした社会=与良正男
毎日新聞 2012年12月19日 13時22分(最終更新 12月19日 13時24分)
http://mainichi.jp/opinion/news/20121219k0000e070226000c.html
▼全文引用

 衆院選の結果について「自民党の勝ち過ぎだ」という声をよく聞く。「必ずしも民意を反映していない」と も。確かに小選挙区での自民党の得票率は全体の43%余。比例代表では27%余に過ぎない。それが294議席の圧勝となるのは、先週本欄で書いたように小 選挙区という制度がもたらしたものというほかない。

 でも、見方を少し変えてみよう。仮に比例代表だけで争う制度だったとしても第1党は自民党だ。やはり自 民党を中心とする政権が誕生し、安倍晋三総裁が首相になる可能性が高かっただろう。議席数はともかく、有権者は今回、間違いなく政権の軸として自民党を、 そして「安倍首相」を選択したということだ。

 私は、これは日本社会全体が右傾化している表れだと思う。何をもって右傾化というのか定義するのも難し い時代だ。自民党が目指す憲法改正の発議要件の緩和、さらには「国防軍」の設置が重要な争点と考えて投票した人は少ないかもしれない。しかし、緊張が続く 日中関係や北朝鮮情勢、日本経済の閉塞(へいそく)感などを背景に、政治に「強さ」(「威勢のよさ」といってもいい)を求める人たちは、若い世代だけでな く確実に増えていると思う。

 毎日新聞のアンケートによると、憲法9条改正に賛成だと考えている当選者は自民党の90%、維新の 84%、みんなの78%に上る。その3党が今回、衆院に占める議席は計366で、改憲の発議が可能となる3分の2以上をはるかに超える。私は改憲するなら 参院のあり方などを見直すのが先だという立場だが、世の中全体から見てもどうやら少数派かもしれない。

 改憲の発議には参院でも3分の2以上の賛成が必要だ。当然、前回の首相就任時に失敗した安倍氏も十分承 知していて、来夏の参院選が本当の勝負だと考えているに違いない。おそらく当面は「安倍色」を極力抑えていくはずだ。「強さ」を求める人には逆に不満とな るかもしれない。そこをどうかじ取りしていくかが「安倍政権」のカギとなるだろう。

 もちろん、今後、右傾化が強まる一方かどうかはまだ分からない。有権者の意識は短期間で大きくスイング するというのも、この3回の衆院選でよく分かった点だ。「今度の衆院選は来年7月の参院選も見すえた選挙となる」と先月、本欄で書いた。この7カ月は私た ちの国の将来を左右する、より重要な日々となる。(論説委員)
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