「北の山・じろう」時事問題などの日記

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社説 民主党再建 風に頼らぬ自覚がいる(12月22日)<北海道新聞>

北海道新聞
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社説 民主党再建 風に頼らぬ自覚がいる(12月22日)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/429043.html
▼全文引用

 衆院選で惨敗した民主党が、党再建への出発点を見いだせず、さまよっている。

 野田佳彦首相の代表辞任表明を受け、きょう予定した代表選は、党内の異論に押され延期した。

 新代表を早期に選ぶことは大事だが、なぜ国民の支持を失ったかをしっかり総括し、どんな政党に生まれ変わるのか描くことが欠かせない。

 それなしに、知名度があって来夏の参院選の顔になりそうだからといった理由で代表を選んでも、国民はそっぽを向いたままだろう。

 衆院の新議席数は日本維新の会に迫られた。民主党が二大政党の一角をこれからも担っていけるかどうか正念場だ。今回は民主党に入れなかった有権者も、今後の歩みを注視していることを忘れてはならない。

 落選した閣僚や前議員らは、野田首相の解散時期判断の誤りを敗因に挙げる。自分たちが選んだリーダーに恨み節をぶつける姿は見苦しい。 だが、敗北は解散時期のせいか。

 国民は民主党に対する審判の機会を待っていた。衆院選を来年度予算編成の後などに先送りしても、大敗の流れは変わらなかったはずだ。

 3年3カ月の政権運営は迷走を重ねた。マニフェスト政権公約)違反どころか、上げないと言った消費税増税を決めた。改革志向を失い、政策は自民党に似通っていった。

 3人の首相は世論の支持が長持ちせず、野田首相は「純化路線」で異論のある議員を党外に追いやった。幅広い支持が必要な小選挙区を勝ち抜けるはずがない。

 議席を激減させておいて「筋肉質になった」と強がってはだめだ。

 再建の道筋はまず、どんな国づくりを目指すのか明確な指針を示すことだ。そこで一致せず、非自民勢力というだけで寄り集まっても、突然の政策転換や党内対立を繰り返し、自壊の道を再びたどるだけだ。

 ただ、国民が共感できる理念を掲げるだけでは足りない。

 衆院選でも「共生社会」などの理念の下に、社会保障充実、2030年代の原発ゼロなどの公約を掲げたが、何を訴えても響かなかった。

 当然だろう。政策実行力に疑問符が付いたままだからだ。

 そこをどう鍛えるかが鍵だ。理念や公約は頭で考えられるが、政治的な手腕は容易に身につくまい。

 落選議員も含め地道に地域の声に耳を傾け、地方議会はじめ各界から有為な人材を集めて経験を積み重ねていくしかなかろう。

 自民党政権への支持率低下など敵失や風頼みでは、民主党再生はおぼつかない。新代表を選んでこと足れりとせず、党内で徹底的な議論を重ねる必要がある。
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