「北の山・じろう」時事問題などの日記

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福島原発は今どうなっているのか ゲスト:田中三彦氏(元国会事故調委員・科学ジャーナリスト)

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 マル激トーク・オン・ディマンド 第622回(2013年03月16日)
福島原発は今どうなっているのか

ゲスト:田中三彦氏(元国会事故調委員・科学ジャーナリスト)
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▼全文転載



 あの原発事故から2年。メディアは軒並み震災2周年企画を打ち上げ、ニュースは15万を超える福島から避難した人々の帰還計画を伝えている。しかし、最 悪のレベル7事故を起こした福島第一原発は今どんな状況にあるのか。大量の放射能漏れ事故に至った原因は究明されたのか。
 福島原発事故を調査した国会事故調は、昨年の7月に優に600ページを超える分厚い報告書をまとめた。「福島原子力発電所事故は終わっていない」という 書き出しで始まる報告書は、「当時の政府、規制当局、そして事業者は原子力のシビアアクシデント(過酷事故)における心の準備や、各自の地位に伴う責任の 重さへの理解、そして、それを果たす覚悟はあったのか」と厳しく問うている。そしてその委員を務め、自らも福島第一原発4号炉を設計・施工した経験を持つ 科学ジャーナリストの田中三彦氏も「福島原発事故は終わっていない」と強調する。
 現在福島第一原発の1~3号機は、いずれも高温によって核燃料が溶融するメルトダウンを起こし、それが圧力容器を突き破り外部に出てくるメルトスルーを 起こした状態にある。放射線量が高いために核燃料に近づくこともできず、メルトスルーをした核燃料が今どのにどのような状態でなっているかは誰にもわから ない状態だ。ただ、核燃料の状態や正確な場所はわからないものの、とにかく格納容器に大量の水を送り込めば、何とか辛うじて核燃料を冷やることはできてい る。そして、セシウムを取り除きながら暫定的に冷却水を循環させる循環冷却システムもどうにか稼働している。
 しかし、圧力容器もその外側にある格納容器もいずれも穴の開いた状態にあるため、核燃料が露出している状態にあることには変わりがない。そして更にやっ かいなことに、おそらく原子炉建屋地下のコンクリートの裂け目から地下水が侵入しているとみられ、循環冷却システムの水とは別に毎日400トンもの汚染水 がタンクに溜まり続けている。今や福島第一原発の敷地内は汚染水を貯蔵したタンクが敷き詰められた状態になっているという。
 とりあえず大量の水を送り込むことで辛うじて核燃料を冷却できているが、その循環冷却システムとて長いホースを地面に這わせる状態で何とか動いているの が現状で、ホースから水が漏れ出すような事態も報告されている。そしてまた、万が一もう一度大きな地震や津波に襲われれば、使用済み核燃料プールに大量の 核燃料が保存されている4号機も含め、現在の「小康状態」が維持できるかどうかさえ定かではない。
 事故から丸2年、野田首相による事故収束宣言からはや1年4ヶ月が経つが、福島第一原発は依然として薄氷を踏むような状態が続いているのだ。
 事故の原因についても、まだ十分に究明されたとは言い難い。福島原発事故は予想を超える大津波がその元凶であると考えられているし、事実、津波は発電所 の各所に甚大な損害を与えたことは間違いない。しかし、田中氏は津波だけであのような過酷な事故に至ったかについて疑問を呈する。その原因を探るため、去 年2月、国会事故調は福島第一原発1号機建屋への立ち入り調査を東京電力に要請したが、「建屋内部は真っ暗」との説明を受け断念していた。ところが実は調 査に十分な明るさはあったことが後に判明する。田中氏は「1号機建屋4階には事故の原因究明につながる何かがある。」と訝る。
 福島原発の核燃料の冷却は少なくともまだ今後10数年は必要だといわれている。その間、汚染水は出続け、事故原因の究明も不十分なまま日本は原発の再稼 働に向けて動き出しているように見える。メルトスルーした原子炉の地下から核燃料を取り出し、真の廃炉を実現するまでには、あとどれだけの月日を要するの か。それまで周辺自治体に住民を帰還させて本当に大丈夫なのか。溜まり続ける使用済み核燃料の最終処分はどうするのか。ジャーナリストの神保哲生と社会学 者の宮台真司が、元国会事故調委員の田中三彦氏とともにあえて福島原発の現状と課題を議論した。

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