「北の山・じろう」時事問題などの日記

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【忘れない、立ち止まらない】内外に広がる風化 「震災の恐怖」が「薄れていく恐怖」★(1)zakzak

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【忘れない、立ち止まらない】内外に広がる風化 「震災の恐怖」が「薄れていく恐怖」★(1)
2013.03.05
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130305/dms1303050712001-n1.htm
▼全文転載


公共施設の解体が進んだ陸前高田市内(東海新報社提供)【拡大】
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 「復興も進んで、だいぶ落ち着いたようですね」

 こうねぎらわれるたび、思わず言葉に詰まる。こちらが曖昧な笑みを返すだけなのを見て、相手もいぶかしく思うらしい。気まずい思いをさせて恐縮なのだが、なんと答えたら分かってもらえるだろうと考えを巡らせるうちに、つい絶句してしまうのだ。

 東日本大震災発生から、まもなく丸2年を迎える。

 カーテンを体に巻きつけ、寒さをしのいだ3月。消えた家族を捜し、徒歩で遺体安置所を回る毎日。足の踏み場なくうごめく蛆(うじ)、そして蜂ほどもある蠅の大群におびえる夏-そうした日々は確かに過ぎた。

 仮設住宅への入居で一段落、町にあふれた報道陣やボランティアも大半が去り、住民も落ち着きを取り戻したかのように見えるだろう。

 だが決して、被災前の暮らしが戻ったわけではない。むしろ、以前にも増して“失い続けている”と言っていい。

 陸前高田市では被災した公共施設の解体が始まり、昨秋から建物との「お別れ式」が相次いだ。がれきが片付けられ、初めから何もなかったと言わんばかりに広がる更地。ひとつ、またひとつと“町の記憶”が失われていく。

 以前を知らない人にどれほど言葉を尽くしても、もはや「そこに町があった」と想像することはできまい。空恐ろしいのは、視界から消えた途端、そこで暮らしていた者さえ、どこに何が建っていたのか定かでなくなってしまうことだ。

 内にも外にも広がる風化。「震災の恐怖」が、「薄れていく恐怖」。このまま忘れ去られるばかりなのかと、住民は焦燥感を募らせる。

  さらに、だだっ広い浸水域を目にし、改めて「ここへ住むことまかりならぬ」という現実を突き付けられる。高台移転の実現は何年先になるのか、具体的なスケ ジュールはまだほとんど示されていない。見通しのきかぬ濃い霧中へほうり出されたような歯がゆさは諦念に変わり、「もうずっと仮設でいい」という声が、高 齢者のみならず若い世代からも聞こえ始めた。

 これまで無我夢中で走ってきた人たちが、ふとわれに返り「まだこれしか進んでいないのか」と立ち止まってしまうと危険だ。下手をすれば、そこから先に進む気力を保てなくなってしまうからだ。

 この2年、闇の中から必死にはい上がってきたものの、多くの人は心身ともに、いつまた転げ落ちるか分からないギリギリのバランス上にある。被災地ではあの日から何も“終わって”などいない。それどころかまだ“始まって”すらいないのだ。

 ■鈴木英里(すずき・えり) 1979年、岩手県生まれ。立教大卒。東京の出版社勤務ののち、2007年、大船渡市・陸前高田市・住田町を販売エリアとする地域紙「東海新報」社に入社。現在は記者として、被害の甚大だった陸前高田市を担当する。


【忘れない、立ち止まらない】被災地の実態とは異なる“美しい虚像”★(5)<zakzak
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11498642031.html


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【忘れない、立ち止まらない】内外に広がる風化 「震災の恐怖」が「薄れていく恐怖」★(1)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130305
/dms1303050712001-n1.htm

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