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【高橋乗宣の日本経済一歩先の真相】 日銀新体制が救えない瀕死の国内製造業<日刊ゲンダイ>

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【高橋乗宣の日本経済一歩先の真相】
日銀新体制が救えない瀕死の国内製造業

2013年3月22日
http://gendai.net/articles/view/syakai/141579
▼全文転載


貿易赤字は8カ月連続

                今年2月の貿易収支が発表され、8カ月連続の赤字となったことが明らかになった。赤字額の7775億円は2月としては過去最大。8カ月連続は、33年ぶりの水準だそうだ。

 戦後の日本は「貿易立国」=「輸出立国」でやってきた。日本でつくったものを輸出することで生産が増え、雇用は膨らみ、経済も豊かになっていく。昭和30年代初頭からの復興も、原動力は輸出だった。それが今では、すっかり違う姿になっている。

 21日は、日銀の新体制がスタートした。可能な限り金融を緩和する。そんな方向へ舵(かじ)を切るリフレ政策が動き出した。だが、国債やリスク資産の購 入で市場がジャブジャブになっても、輸出立国の復活は望めない。実際、安倍政権の金融緩和を見込んだ相場が円安に振れても、貿易赤字は続いている。

 金利を下げて経済をプロモートする場合、まずは投資が増えなければならない。それが雇用を増やし、消費を活発にする。物価は上向き、全体としての経済も上向くというシナリオだ。

 それでは日本の現状は、金利が下がれば投資が増える姿にあるのか。50年前ならいざ知らず、グローバル化が進み、資本主義国家としても成熟しているのだ。単純な図式ではないし、投資を増やして雇用を拡大させようという企業も減っている。

 日本の製造業の就業者数は、昨年12月の時点で1000万人を下回った。高度経済成長に突入した昭和30年代に逆戻りしている。ものづくりの主体が海外に移転しているため、働く人も減っているのだ。

 国内の製造業は瀕死(ひんし)の状態といえる。生き残っているのは、どこにも真似されない強みを持っていたり、地域に密着したものづくりで成果を出して いたりするところぐらい。これでは、いくら金融緩和を進めても、投資効果や雇用効果は期待薄だ。輸出が上向くことで貿易赤字の連続記録が止まるという状況 も想定できない。

 日銀の新体制が進める緩和政策によって国内でだぶついたカネは、結局、設備投資ではなく投機的な運用に回されることになる。アベノミクスの実態はアベノ バブルス。庶民には恩恵のないバブルを招くのだ。すでにその兆候は株や不動産の価格上昇に表れている。失われた20年を経て、日本は、再び悪夢を見ること になりそうだ。
【高橋乗宣】

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