「北の山・じろう」時事問題などの日記

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市民がテレビを利用して情報を伝える権利/堀潤さんがNHKを辞めた本当のワケ(東京新聞:特報)<★阿修羅♪>

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市民がテレビを利用して情報を伝える権利/堀潤さんがNHKを辞めた本当のワケ(東京新聞:特報)
2013 年 4 月 04 日 08:08:00
http://www.asyura2.com/13/genpatu31/msg/160.html
▼全文転載


NHKのニュース番組のリポーターで人気だったアナウンサーの堀潤さん(35)が4月1日付で退職した。福島原発事故後、ツイッターで「脱原発」への思い やNHK報道の問題点を発信し、10カ月の米国留学を終えて、料理番組の担当で復帰する予定だった。堀さんは「インターネットで情報発信を目指す」という が、辞めた本当のワケは─。(上田千秋、出田阿生)


「NHKに残るよりは、自分が信じるやり方で情報を発信していこうと思った」。3日午後、堀さんは東京都心のレストランで退職の理由をこう語りだした。退職後、メディアの取材に追われて忙しい日々を過ごす。

昨年6月に米ロサンゼルスの大学に留学。客員研究員としてデジタルメディアの勉強を続け、福島第一や米スリーマイル島などの原発事故をテーマにしたドキュメンタリー映画「変身」を制作するなどした。

4月から「きょうの料理」などを担当する予定で、3月中旬に帰国してから3日後に退職届を出した。何があったのか。

伏線は2年前から始まっていた。メディアと市民が互いに情報をやりとりすることが大切だと考え、福島事故後、番組で放送しきれなかった取材内容や、原発報 道をめぐるNHKへの批判に対する自らの考えなどをツイッターで伝えてきた。それが上層部の怒りを買い、ツイッターを一時、やめさせられた。

昨年4月に原発事故の報道を問うシンポジウムにパネリストとして出席し、NHKの報道姿勢について公の場で話したことが問題視された。

今年2月には「変身」を大学内で上映。学外での上映会も複数回予定していたが、NHKの意向で中止に追い込まれた。組織の枠を超えて独自に情報を流そうとする堀さんの姿勢を快く思っていなかったのだという。

「留学の成果を大学外部で上映することは留学の目的から逸脱しており、認められない」(NHK)という理由だったが、堀さんは「反原発映画ととらえられ た。帰国後は討論番組の司会に戻るはずが急に別の番組の担当になり、今後もそういうことがあるのなら、退職した方がいいだろうと考えた」と明かす。

福島の取材に打ち込みたいという意欲もあった。原発事故以前から頻繁に福島を訪れていた。当時はTPP(環太平洋連携協定)への参加が取り沙汰されていた 時期で、農産物をブランド化して危機を乗り越えようとしていた農家を丹念に取材。番組を放送した2週間後、事故が起きた。

「取材した農家の中には、廃業に追い込まれたところもあった。一瞬にして営みが奪われるこの不条理を、継続して追っていかないと。福島の状況は刻々と変わっていく。我慢して2、3年も待っていられなかった」

堀さんが今、強く思うのは市民の力をいかにメディアに生かすかということだ。「市民と一言でいっても、科学者や弁護士、医師など、記者より高い専門性や分析力を持った人たちもたくさんいる。これまでメディアは一次情報を持った人を探して取材していたが、
すでに自力で発信している。発信しようとしている人の情報をどう伝えるかが問われている」

市民がテレビを利用して情報を伝える権利は「パブリックアクセス」と呼ばれ、欧米などではすでに一般的だ。日本の放送法に当たる法律で明文化されており、 堀さんは「英国のBBC放送では、機材を貸し出して撮影クルーも用意し、スタッフが一緒に編集する体制になっている。日本でもこれを広めるべきだと考える ようになり、米国でその現場を見て確信に変わった」と唱える。

昨年6月に映像ニュースサイト「8bitNews」を創設した。市民から動画を募り、インターネットに流すという仕組みで、登録している市民記者は約70 人、投稿数は1000本を超えている。「テレビでは、局内の基準を満たしたものを決められた枠でしか流せないが、ネットであれば物理的な制限がない」とメ リットを強調する。

資金面が今後の課題だ。事前に取材テーマを提示し、考え方に共感した人に資金を出してもらう手法も考えている。堀さんは「情報発信したい市民の手助けをして、新たなメディアの形を探っていきたい」と話した。

堀さんの退職を専門家はどう受け止めているのか。「本来アナウンサーは内心を出しにくい立場なので、放送史上珍しいケース。ただ、同じような考えを持つ職員は多いはずだ」と話すのは、元NHKプロデューサーの永田浩三武蔵大教授だ。

NHKは原発事故当初、影響を「過小評価」する専門家を登場させ続けた。「民放では原発に批判的な立場をとる専門家も出演させていた。NHKは科学を重んじるのではなく、専門家の『権威』に依存した。視聴者の信頼が高いだけに罪は深い」と永田氏は指摘する。

背景にあるのは政治との距離の近さという。NHK経営委員会の委員や予算・事業計画も国会で承認され、「時の政権と密接な関係になり、政権批判がしにくくなる」。

永田氏が12年前に担当した慰安婦問題の番組では、NHK幹部が政治家の意向を忖度し、番組内容の改変を迫った。放送倫理・番組向上機構BPO)がNHKに真相究明と検証番組の必要性を求める意見書を出したものの、今も実現していない。

「戦時中の大本営発表への反省をふまえ、NHKの使命として日本国憲法の精神や民主主義の実現が掲げられた。ところが、堀さんのケースをみても、NHK職員には憲法が保障する言論の自由が認められない皮肉な事態」と永田氏は言う。

「既存のメディア離れが進んでいるのは、市民の声を聞いていないためだ。メディアには多様性と多元性が求められている」と語るのは、非営利のインターネット放送局OurPlanet-TVの白石草代表だ。

白石氏らは、脱原発の官邸前デモなどをネットで生中継した。「NHKは公共放送の役割として、受信料の一部をパブリックアクセスにあて、市民に電波を解放してはどうか」と提案する。

ジャーナリストの小田桐誠氏は「堀さんは個人的にツイッターでつぶやき、映画を製作しただけ。NHKには、弱い立場の人に思いを寄せる堀さんのような人材を現場に置き続ける度量をぜひ見せてほしかった」。

一方、NHKは事故後に専門家と福島に入り、特集「ネットワークで作る放射能汚染地図」などで高い評価を受けた。3氏は口を揃える。「人材、時間や資金の余裕を生かした良質な番組をつくれるのはNHKならでは。だからこそ内部からの変革を期待したい」


[デスクメモ]
渡米前、フリー記者や出版人、学者が堀さんを囲んだ。縁あって私も参加した。発信内容は視聴者目線からも至極当然で中立報道に触れるものではなかった。 「戻っても辞めるなよ」と激励を受けていたが、行動派で鳴らした身には自然な流れなのか。「発信は誰にも止められない」に思いは尽きる。(呂)


2013年4月4日 東京新聞 朝刊 [こちら特報部]より
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2013040402000154.html

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