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地味だがすごい地熱発電 安定供給、群抜く再エネ「優等生」<MSN産経ニュース>

★産経新聞は、これが面白いと思います。新聞社としては、原発推進ですが、エネルギー・資源関係の記事が充実しています。「地熱発電」は、もっとも有望なエネルギー資源です。100万kw/hの原発換算で、23基分の潜在能力があるといわれています。
原発
23基分のエネルギーが、日本の地下に眠っているのです。それを、再三記事として取り上げるのが、産経新聞です。


MSN産経ニュース

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【ニュース『深・裏・斜』読み】
地味だがすごい地熱発電 安定供給、群抜く再エネ「優等生」

2013.4.21 07:00 (1/4ページ)[資源]
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130421/trd13042107010000-n1.htm
▼全文転載


地熱発電・温泉発電の仕組みとわが国の地熱発電所
http://sankei.jp.msn.com/life/photos/130421/trd13042107010000-p1.htm

(1)

 再生可能エネルギーといえば太陽光や風力が代表格だが、難点は電力の安定供給。ところが同じ自然の恵みでも、地熱発電は昼夜、年間を通じて安定し ており、火山国のわが国は世界3位の地熱資源大国でもある。開発規制やコスト面から長く進展がなかったが、開発制限の緩和など、ここにきて地熱開発が「熱 く」なってきた。

温泉に「発電所」

 東シナ海を望む長崎県雲仙市小浜温泉で今月7日、「温泉発電所」の本格的な実証試験が始まった。

 温泉発電は小規模な地熱発電といえ、沸点が15度と低いフッ素化合物という液体を温泉の熱で蒸発させ、蒸気の圧力でタービンを回して発電する仕組みだ。

  小浜温泉の湯は100度と高温で湯量も豊富だが、7割以上は使われず廃棄。このお湯を活用しようと、旅館組合や長崎大学などが社団法人「小浜温泉エネル ギー」を設立した。発電システムは神戸製鋼所製で、出力は150キロワットと一般家庭75世帯分の電力をまかなえる。1年間の試験中は300メートルほど 離れた市の健康増進施設へ送電している。

 試験を担う福岡市の発電コンサルタント会社「エディット」の藤野敏雄社長(64)は「事業化へ向け、効率のよい発電法を見極めたい」と意気込む。

(2)

稼働率70%

 地底のマグマに由来する地熱は、火力発電に使われる石油や天然ガ スと異なり純国産、無尽蔵。天候に左右されないため、発電所の稼働率は太陽光12%、風力20%に対し70%に上る。その結果、国内の全地熱発電所の出力 は太陽光発電所の5分の1にすぎないのに、年間に発電する電力の総量は地熱が上回っている。

 二酸化炭素の排出もほぼゼロ。よいことずくめ だが、発電所の新設は平成11年を最後に止まっている。過去46年で建設されたのは18カ所、稼働中の17カ所の出力を全て合わせても53万キロワットと 原発1基分に満たない。国内の総発電量に占める割合は0・3%。わが国の地熱資源は2347万キロワットとされ、米国、インドネシアに次ぎ3位だが、その 2%しか使われていない。

 地熱情報研究所代表で、九州大学の江原幸雄名誉教授(65)=地球熱システム学=は背景に(1)発電コスト問題(2)国立公園問題(3)温泉問題-があると解説。「ただ、状況は急速に変わってきた」と指摘する。

(3)

エネルギー安保も

 地熱発電のコストは石炭火力や原発の2~3倍だが、昨年7月から再生可能エネルギーによる電力の全量を電力会社が固定価格で買い取る制度が始まり、普及へ確実に弾みがついた。

  また地熱資源の多い活火山は景勝地でもあるため、資源の8割は国立・国定公園内に集中。筑波大学の吉田正人教授(56)=保全生態学=が「景観や生態系、 生物多様性への悪影響が懸念される」と話すように、昭和47年から開発が制限されてきたが、東京電力福島第1原発事故などを受けて昨年3月、環境省が規制 緩和に踏み切った。

 さらに、地熱資源のある場所が既存の温泉地と重なるため、温泉事業者から「温泉が枯れる」と反対が根強い問題に対しては、地元との合意形成のため協議会をつくる際に環境省が資金援助する事業が始まる。

 江原教授は「そもそも温泉の井戸が深さ200~300メートルなのに対し、地熱発電は深さ1・5~3キロ。過去46年間で各地の発電所周辺の温泉へ悪影響が生じたことはない」と説明する。

 計画中の発電所では、秋田県湯沢市の山葵沢(わさびざわ)発電所(出力4万2千キロワット)が7年後の運転開始を目指し、環境影響評価に入った。

 江原教授は「地熱発電は出力に限界があり過大な期待は禁物だが、エネルギー安全保障の観点からも多様な電源を組み合わせリスク分散を図ることが大切だ。地熱はそのための重要な電源になり得る」と話す。

(4)

 ■「先進国」アイスランド、エネルギーの65%は地熱

 世界最北の島国、北欧のアイスランドは 国を挙げて地熱発電の普及に取り組む「地熱先進国」として知られる。政府統計によると、32万人と青森市ほどの総人口の9割近くが地熱を暖房に使うなど、 主要エネルギーの65%は地熱。電力供給に限れば26%で、残り74%は水力となっている。

 地熱発電所は7カ所あり、発電タービンは三菱重工や東芝製。発電所の建設のためには国有企業のアイスランドジオサーベイ社があり、資源調査や試掘などで電力会社の初期投資を支える体制が整っている。

  電力会社と温泉事業者の共存も模索され、発電所の建設時には国の協力を得て地下水を調査。同国最大の電力会社、レイキャビクエナジー社のカール・ゲイルソ ン販売部長は「稼働後も発電に使った水の量や水道水の使用量、地下水位の変動を常に監視している」と話す。(塚本隆仁)


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