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【石平のChina Watch】「投資中毒症」が招く破綻の日<zakzak>

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【石平のChina Watch】「投資中毒症」が招く破綻の日 (1/2ページ)
2013.04.25
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130425/frn1304251044001-n1.htm

▼全文転載

 

中国の銀行で人民元紙幣を数える行員。「金融バブル」が深刻になっている(ロイター)【拡大】

 

 今月、中国の各メディアは中国人民銀行(中央銀行)が公表した1つの経済数値を大きく報道した。

 今年3月末時点で、中国国内で中央銀行から発行され、流通している人民元の総量(M2)が初めて100兆元の大台に乗って103兆元(約1640兆円)に上った、というニュースである。

 これをドルに換算してみると、米国国内で流通している貨幣総量の1・5倍にもなる。経済規模が米国よりずっと小さい中国国内で今、まさに「札の氾濫」ともいうべき深刻な流動性過剰が生じてきていることがよく分かるであろう。

 今から11年前の2002年初頭には、中国国内で流通している人民元の量は、16兆元程度だった。11年間で流動性が6倍以上増えたことは、世界経済史上「最大の金融バブル」といえよう。

 今年3月まで10年間、中国の経済運営を主導してきた温家宝政府が、度の過ぎた貨幣過剰供給に励んだ理由は何か。

 それは、社会保障システムの不備や貧富の格差の拡大などから生じた慢性的な消費不足の中で、何としても高い成長率を維持しようと、紙幣を乱発し、公共事業投資や不動産投資の拡大を図ってきたからに他ならない。

 このような「投資依存型」の成長戦略は当然、多くの深刻な副作用を生み出している。

 たとえば、過剰な不動産投資の結果、江蘇省常州市や貴州省貴陽市などの中小都市に代表されるように、街ひとつ丸ごと造っておいて、結局誰も住まないという「鬼城現象」(ゴーストタウン)が全国に広がっている。

 不動産開発大手・万科公司の王石会長は最近、「このままでは不動産バブルが崩壊し社会的大動乱が発生するだろう」と、悲鳴に近いような警告を発した。

 公共事業投資の拡大も深刻な投資過剰を生み出している。

 たとえば江蘇省では9つの空港が乱造されているが、実にその中の7つは、採算がとれず長年、赤字経営を続けている。ちなみに、中国全国で造られた180の空港のうち、今や約7割が赤字経営であるという。

 公共事業投資と不動産投資の拡大につられた企業の設備投資過剰も深刻だ。

 たとえば国家の基幹産業である鉄鋼産業の場合、設備投資拡大によって年間10億トンの鉄鋼生産能力を持つようになったが、そのうちの2億トンはまったく使い道のない過剰能力である。

 

 また、各地方政府が借金までして投資拡大に狂奔した結果、全国の地方政府の年間財政収入(6・1兆元)をはるかに超えた20兆元程度の負債を背負うことになってしまっている。

 こうした中央と地方政府の「投資拡大ゲーム」がそろそろ限界に来ていることは明らかだが、驚くべきことに昨年夏以降、各地方政府は負債も返済しないまま、総額にして約7兆元以上の投資計画を新たに打ち出している。

 そして今年の4月、発足した李克強政府は何と、このような無謀な投資計画をおおむね承認したと報じられているのだ。

 中国の中央政府と地方政府がかなり重度の「投資中毒症」に陥っていることがよく分かるであろう。

 これから実行される7兆元の大規模投資計画が、さらなる過剰投資とさらなる「鬼城」とさらなる債務を生じさせていくことは火を見るより明らかだ。「投資中毒症」はまさに「死に至る病」なのである。

 そして、いずれかどこかで、このような無理に無理を重ねた投資拡大ゲームは続かなくなる。

 その時こそ、中国経済破滅の日となろう。

【プロフィル】石平(せき・へい) 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

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