「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

放射能>生態系(動物・植物・昆虫)の異常・福島県周辺<東京新聞・東洋経済・ベスト&ワーストから>

【1】

東京新聞 こちら特報部東京新聞・トップhttp://www.tokyo-np.co.jp/

「大友涼介です。」から全文転載

こちら特報部】「被曝で生態系に異常 福島周辺で影響相次ぐ」2013/04/25(東京新聞

http://ameblo.jp/heiwabokenosanbutsu/entry-11518202665.html

<書き起こし開始→ 

 福島原発事故で放出された放射性物質が、生態系にどのような影響を与えているかを検証する調査が進んでいる。事故から二年余りが経過し、一部の動植物で は放射性物質が原因とみられる変化も確認されている。もちろん、それがそのまま人間に当てはまるわけではない。しかし、生態系は人間の生活と不可分。調査 から得られるデータを無視するわけにはいかない。(上田千秋記者)

※デスクメモ こうした記事に「煽り」と反応する人たちがいる。間違い だ。動植物への影響がどれだけ人に関係するかはわからない。福島、特に汚染地に暮らし続ける人たちには各自事情があり、自己決定するしかない。ただ、客観 的な情報は踏まえて欲しい。なにより、惨禍の責任の所在は忘れるべきではない。(牧デスク)





 「科学に百パーセントはないが、蝶に表れた変化は放射性物質が原因とみて間違いない」

 事故二カ月後の一昨年五月から、蝶の一種「ヤマトシジミ」への影響を調べている琉球大の大瀧丈二准教授(分子生理学)はこう話す。

 大瀧准教授の研究室は蝶を用いた研究が専門。調査のきっかけは事故発生から間もなく、大学院生から「ボランティアや炊き出しは他の人でもできる。私たちがやるべきことは生物への影響の調査では」という声が上がったことだった。

  早速、福島県の五ヶ所(福島、郡山、いわき、本宮の各市と広野町)と茨城県の三ヶ所(水戸、つくば、高萩の各市)、宮城県白石市、東京都千代田区の計十ヶ 所でヤマトシジミを採取すると同時に、地表から〇センチ、三十センチ、一メートルの空間放射線量も測定した。これらは事故後に羽化しており、線量が高いと ころにいたヤマトシジミほど羽が小さいことがわかった。

 子や孫世代についての調査では、さらに興味深いデータが得られた。

  以上のある雌と正常な雄から生まれた子や孫を調べると、①羽化までの日数が長くなる②目がへこんでいる③足が短い④羽がくしゃくしゃになっている⑤羽の模 様が不自然、など、異様な固体が多数確認された。他の実験で突然変異誘発剤を餌に混ぜて食べさせたケースに似ていたという。

 ただ、これ だけでは放射性物質が原因とは言い切れない。今度は福島県飯館村(二ヶ所)と福島市、同県広野町、山口県宇部市の計五ヶ所でヤマトシジミの幼虫の餌になる 野草「カタバミ」を採取。それを沖縄で捕った幼虫に食べさせる内部被曝の実験や、個体に放射線を直接照射する外部被曝の実験をした。

 結果はカタバミに含まれていた放射性セシウムの量や、照射した放射線量にほぼ比例する形で、異常な個体の割合が高くなっていた。脱皮や羽化の途中で死んでしまう例も目立った。

 こうした調査や実験の成果をまとめた論文は昨年八月、英科学雑誌ネイチャーの関連誌「サイエンティフィック・リポーツ(電子版)」に掲載され、英BBC放送や仏ルモンド紙などに大きく取り上げられた。

 だが、国内では批判も多かった。インターネット上には、感情的に結果を否定するような文言が書き込まれていた。

 大瀧准教授は「論文を読んでいないことが明白な批判が多かった」と振り返る。「何でも最初から完璧にできるわけではない。指摘を受けてまた実験をし、進歩していくのが科学。根拠のある批判や指摘であれば、どんどん寄せて欲しい」





 日本獣医生命科学大の羽山伸一教授(野生動物管理学)らのグループはニホンザル(サル)の被曝実態を調べた。先進国で野生のサルが生息しているのは日本だけで、羽山教授は「人間以外の霊長類が被曝した例はない。記録にとどめておくのが、科学的に重要だと考えた」と語る。

  調査対象としたのは、福島第一原発から六十~八十キロメートル離れた福島市西部の山林で捕獲され、個体数調整のために殺処分となったサル。筋肉一キログラ ム当たりのセシウム量は、二〇一一年四月時点で一万~二万五〇〇〇ベクトルだった。三ヵ月後には一〇〇〇ベクトル程度にまで下がったものの、同年十二月か ら再び上昇に転じる個体が多くみられた。

 「サルは木の実やドングリなどを食べる。冬はそうした餌がなくなるので、セシウムの含有度が高い木の皮を食べたのだろう。明らかに内部被曝したと考えられる」

 造血機能にも異常が確認された。筋肉中のセシウムの量が高い個体ほど赤血球と白血球の減っていたほか、免疫量が約半分にまで落ちていたケースもあった。事故後に生まれた小猿でも同様の傾向が見られた。

 青森県で捕獲・殺処分されたサル約六十頭と比べると、違いは顕著だった。青森のサルからはセシウムは検出されず、赤血球・白血球、免疫力とも異常はなかった。「福島のサルの異常はセシウムによるものと考えていい」と羽山教授は説く。

  サルの寿命は約二十年。五歳ぐらいから出産する。羽山教授は「少なくとも、そこまでの調査は必要」と話す。「次世代への影響が心配だ。『放射線の影響は何 もなかった』となればよいが、まずは調べないと。サルは生物学的に人間に近い。将来的に役に立つことがあるかもしれない」


◇稲や鳥類も異変を免れず


 大瀧准教授や羽山教授の調査結果は先月三十日、東京大農学部で開かれた「飯館村放射能エコロジー研究会」のシンポジウムで発表された。同シンポでは、併せて別の研究者たちから、稲や鳥類に表れた異変についても発表された。

  福島の動植物の調査はこれだけではない。環境省は一昨年十一月、国際放射線防護委員会(ICRP)の指標を参考に「哺乳類・鳥類」「両生類」「魚類」「無 脊椎動物」「陸上植物」の五分類、二十六種類の動植物を調査対象に指定。大学や研究機関などと協力しながら、警戒区域とその周辺で調査している。

 同省自然環境計画課の担当者は「予算の問題はあるが、セシウム137の半減期である三十年ぐらいは調査を続けていきたい」と説明する。

 数々の調査が進んでいるとはいえ、生態系全体から考えれば、これまでにわかったことはまだ乏しい。長い時間を掛けて放射性物質の影響を見極めていく必要がある。

 大瀧准教授は「『蝶に影響があっても、人間には関係ない』と考える人もいれば、『もしかしたら人間に関係するかも』と思う人もいる。議論をしていくことが何よりも大切だ」と指摘し、こう提言する。

  「安全であることと、わからないことは全く別のこと。福島原発の事故以降、さまざまな場面で情報が出されなかったり、データの裏付けもないのに『安全だ』 と言い切ろうとするケースがあった。だが、それは科学的な態度とはいえない。私たちの研究が理性的に思考していく材料の一つになればよいと思う」

 ←書き起こし終了>

 

 

 

 

 

【2】

★この内容は、東洋経済ON LINE」の詳しい記事を掲載しました。こちらの記事は、図入りで分かりやすいかと思い、掲載しました。確実に、放射能汚染の悪影響は、少なくとも動物や植物の世界では、既に現実化しています。

ベスト&ワースト
トップ>http://www.best-worst.net/
福島第一原発の影響!?チョウ、鳥、ニホンザルの「放射能奇形」続出を専門家が指摘!-放射能奇形ウグイスからは53万ベクレル
 2013年4月8日 11:00 
http://www.best-worst.net/news_aBMJb7aMb0.html
▼全文転載



■専門家による動植物の遺伝子異常の現状が発表

2013年3月30日、飯舘村放射能エコロジー研究会主催による「原発災害と生物・人・地域社会」が東京大学にて開催された。

130330 原発災害と生物・人・地域社会 わかってきたこととこれからの課題
http://www.youtube.com/watch?v=Sy-HnOQTIf4&feature=player_embedded
公開日: 2013/03/31

同セミナーでは東京大学などの研究者から、福島第一原発事故の影響と考えられる動植物の「放射能奇形」の事例が報告されたのである。

イメージ画像
http://www.best-worst.net/files/954/96cf828b60ac8a4b11162480e9aa9ce6.jpg

福島第一原発事故は生物界にどのような影響を与えたのか。

そして人間への影響はどうなのであろうか?

ヤマトシジミの奇形

まずは昆虫。チョウである。琉球大学の大瀧准教授の「ヤマトシジミにおける福島原発事故の生物学的影響」の内容が発表された。

この論文に関しては当サイトでも既報のものだ。

放射能奇形
(参考:当サイト2012年8月11日記事)



被ばくしたヤマトシジミ奇形発生率は次世代に行くほどUPするというものである。

放射能奇形



■ウグイスに異常!最大53万ベクレル

そして、東京大学大学院農学生命科学研究科の石田健准教授は約53万ベクレルを計測したウグイスを福島県浪江町赤宇木地区で捕獲した。

野生鳥獣の最高記録であったイノシシの6万1000ベクレルを軽くぶち抜く記録だ。

イノシシ放射性セシウム汚染ランキング

1位:6万1000ベクレル
2位:3万6000ベクレル
3位:1万2000ベクレル
4位:9500ベクレル
5位:9000ベクレル
(参考:福島県)



現在知られている野生鳥獣では最も高いセシウム汚染ではないかと思われる。

また、ウグイスの個体の中には、研究者である同教授も見たことが無いという「おでき」もあったのである。

発表された英字論文

放射能奇形



これも放射能奇形の可能性が考えられる。

■ニホンザルの白血球減少

そして、人間に近い哺乳類。ニホンザルでも異常が起きている。

日本獣医生命科学大学の羽山伸一教授によると、ニホンザルの白血球の数が減っていることが明らかにされた。

特に2011年3月以降に生まれた個体にその奇形が顕著であるという。

福島第一原発事故以降に生まれた個体だ。

この異常は、青森県、福島県のニホンザルを比較し、土壌のセシウム汚染と相関があるのではないかとしている。

土壌汚染となると福島だけの問題ではなく、東日本に広がるホットスポットも心配となってくる。

千葉県北西部の一部の土壌汚染は福島県の汚染レベルに匹敵するというデータもある。

放射能奇形
(参考:当サイト2012年10月15日記事)



常総生協が調査したデータでは千葉県我孫子市には最高で76万ベクレル/㎡の地点が存在することが明らかとなっている。

■人が住めないチェルノブイリと同等

現在、福島で起きていることはチェルノブイリと同レベルかそれ以上なのかもしれない。

チェルノブイリでは今でも原発の周り30㎞から町がごっそり無くなっている。人間など当然住んでいない。

放射能奇形

image from Amazon

このように地域社会が丸ごと無くなってしまうという恐るべきことが進行しているということを同セミナーでは強調している。

現在の動植物の状況からみて、人間でもチェルノブイリと同等の健康被害がでてもおかしくない状況にあるのかもしれない。

外部リンク
飯舘村放射能エコロジー研究会(IISORA)
http://iitate-sora.net/

Agricultural Implications of the Fukushima Nuclear Accident - a SpringerOpen journal
http://www.springer.com/environment/monitoring

大瀧研究室
http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/kaisetsu.html

ヤマトシジミにおける福島原発事故の生物学的影響| Scientific Reports | Nature Publishing Group
http://www.natureasia.com/ja-jp/srep/abstracts/39035

ベスト&ワースト
トップ>http://www.best-worst.net/


★関連記事
福島原発周辺で「動植物異常」相次ぐ チョウやニホンザルなどに異常、研究者が被ばく影響と指摘<東洋経済 ONLINE
2013-04-04 00:39:29
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11504227561.html
東洋経済 ONLINE
福島原発周辺で「動植物異常」相次ぐ
チョウやニホンザルなどに異常、研究者が被ばく影響と指摘

岡田 広行 :東洋経済 記者
2013年04月03日
http://toyokeizai.net/articles/-/13516


放射能の影響?福島県飯舘村で馬の異常死が相次ぐ!?-子馬に集中する異常死の原因は?<ベスト&ワー
2013-04-01 00:10:19
http://ameblo.jp/kitanoyamajirou/theme-10042597335.html
ベスト&ワースト

放射能の影響?福島県飯舘村で馬の異常死が相次ぐ!?-子馬に集中する異常死の原因は?

http://www.best-worst.net/news_aAx3G1Ks72.html?right

 

 

 

 

 

【3】

東洋経済 ONLINE
トップ>http://toyokeizai.net/
福島原発周辺で「動植物異常」相次ぐ
チョウやニホンザルなどに異常、研究者が被ばく影響と指摘

岡田 広行 :東洋経済 記者
2013年04月03日
http://toyokeizai.net/articles/-/13516
http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=2
http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=3
http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=4
http://toyokeizai.net/articles/-/13516?page=5
▼全文転載


【1】

福島市や全村民が避難を余儀なくされている福島県飯舘村など、福島第一原原子力発電所からの放射性物質で汚染された地域で、動物や植物に異常が多く見られることが研究者による調査で明らかになった。

3月30日に東京大学内で開催された「原発災害と生物・人・地域社会」(主催:飯舘村放射能エコロジー研究会)で、東大や琉球大学などの研究者が、ほ乳類や鳥類、昆虫、植物から見つかった異常について報告した。

原発事故による生物への影響についての研究報告は国内でもきわめて少ないうえ、4人もの研究者が一般市民向けに報告したケースはおそらく初めてだ。

写真
http://tk.ismedia-deliver.jp/mwimgs/9/d/500/img_9d41c48e46feaa78186a1b4570e7917a113615.jpg

稲の遺伝子に異変

まず生物への影響に関してシンポジウムで最初に報告したのが、筑波大大学院生命環境科学研究科のランディープ・ラクワール教授。「飯舘村での低レベルガンマ線照射に伴う稲の遺伝子発現の観察」というテーマで研究成果を発表した。

ラクワール教授は、つくば市内の研究所で育てた稲の苗を、福島第一原発から約40キロメートルに位置する飯舘村内の試験農場に持ち込んだうえで、放 射線の外部被曝にさらされる屋外に置いた。そして生長が進んでいる根本から3番目の葉をサンプルとして採取し、ドライアイスを用いて冷凍保管したうえで、 つくばに持ち帰った。

(2)

その後、「半定量的RT-PCR法」と呼ばれる解析方法を用いて、特定の遺伝子の働きを観察したところ、低線量のガンマ線被曝がさまざまな遺伝子の 発現に影響していることがわかったという。ラクワール教授らが執筆した研究結果の要旨では、「飯舘村の試験農場に到着してから初期(6時間後)に採取した サンプルではDNA損傷修復関連の遺伝子に、後期(72時間後)ではストレス・防護反応関連の遺伝子に変化が認められた」と書かれている。

「稲に対する低線量被曝の影響調査は世界でも例がない。今後、種子の段階から影響を見ていくとともに、人間にも共通するメカニズムがあるかどうかを見極めていきたい」とラクワール教授は話す。

動物に現れた異常については、3人の研究者が、チョウ、鳥、サルの順に研究成果を発表した。

チョウについて研究内容を発表したのが、琉球大学理学部の大瀧丈二准教授。「福島原発事故ヤマトシジミへの生物学的影響」と題した講演を行った。

大瀧准教授らの調査は、日本国内にごく普通に見られる小型のチョウであるヤマトシジミ福島第一原発の周辺地域を含む東日本各地および放射能の影響 がほとんどない沖縄県で採集し、外部被曝や内部被曝の実験を通じて生存率や形態異常の有無を調べたものだ。大瀧准教授らの研究結果は昨年8月に海外のオン ライン専門誌「サイエンティフィックリポート」に発表され、フランスの大手新聞「ル・モンド」で大きく報じられるなど、世界的にも大きな反響があった。

※原著論文は下記に掲載
http://www.natureasia.com/ja-jp/srep/abstracts/39035

※日本語の全訳は下記に掲載(研究室のホームページより)
http://w3.u-ryukyu.ac.jp/bcphunit/kaisetsu.html

飼育実験で被曝の影響を検証

大瀧准教授は研究の特徴として、1.事故の初期段階からの調査であること、2.事故の影響のない地域との比較研究であること、3.飼育実験により、子世代や孫世代への影響を評価していること、4.外部被曝実験および内部被ばく実験を実施したこと――などを挙げた。

(3)

事故から2カ月後の2011年5月および半年後の9月に福島県などからヤマトシジミを沖縄に持ち帰ったうえで、子ども世代や孫世代まで飼育を継続。 一方で沖縄で採集したヤマトシジミセシウム137を外部照射したり、セシウム137で汚染された野草(カタバミ)を、沖縄で採集したヤマトシジミの幼虫 に食べさせた。ヤマトシジミの採集地点は東京都や茨城県(水戸市つくば市高萩市)、福島県(福島市郡山市いわき市、本宮町、広野町)、宮城県(白 石市)の計10カ所で、研究に用いたヤマトシジミの数は5741匹に上った。

蝶の画像
羽が伸びきっていない羽化不全個体。口吻も巻かれていない(福島市内で採取したエサを食べた個体。大瀧准教授提供)
http://tk.ismedia-deliver.jp/mwimgs/7/e/-/img_7eae311f140fb8b86af1d65d5e2b35ab33314.jpg

大瀧准教授の研究では、驚くべき結果が判明した。

2011年5月の採集で、ほかの地域と比べて福島県内のヤマトシジミでは、羽のサイズが小さい個体が明らかに多いことがわかったのだ。「地面の放射線量と 羽のサイズを比較したところ逆相関が見られ、線量が上がっていくにつれて羽のサイズが小さくなる傾向が見られた」と大瀧准教授はデータを用いて説明した。

また、捕獲した個体の子どもについて、「福島第一原発に近い地域ほど羽化までの日数が長くなる傾向が見られ、成長遅延が起きていたことがわかった」(大瀧 准教授)。「親に異常があった場合、子どもでも異常率が高くなる結果も出た」とも大瀧准教授は語った。ただし、「これだけの実験では、遺伝性(異常が DNA損傷に基づくもの)であると断言するには十分な証拠とは言えない」とも説明した。

(4)
羽化失敗。さなぎの殻から完全には抜け出すことができず、死亡(飯舘村内で採取したエサを食べた個体。同上)
http://tk.ismedia-deliver.jp/mwimgs/0/1/-/img_01a8ad8434bca5d27f4399a212f13e5c24515.jpg

「沖縄のエサを食べた個体と比べ、福島県内の個体は死に方でも明らかな異常が多く見られた」と、大瀧准教授は写真を用いて説明した。さなぎの殻から 抜けきれずに死んだり、成虫になっても羽が伸びきれない事例などショッキングな写真を紹介。「(生体の)微妙なバランスが狂ってしまうと死亡率が上がるの ではないか」(大瀧准教授)と指摘した。

続いて東京大学大学院農学生命科学研究科の石田健准教授は、「高線量地帯周辺における野生動物の生態・被ばくモニタリング」と題して講演した。

通常のウグイスなら、見たこともない「おでき」が…

石田准教授らは、福島県阿武隈高地の中でも特に放射線量が高く、現在、「帰還困難区域」に指定されている浪江町赤宇木地区(福島第一原発から約25 キロメートル)で2011年8月に野生のウグイス4羽を捕獲したところ、「うち1羽から今までに私自身、ウグイスでは見たこともないおできが見つかった」 (石田准教授)。これまで350羽あまりを捕獲した経験のある石田准教授が驚くほどの病状で、このウグイスには血液原虫も寄生していた。また、捕獲したウ グイスの羽毛を持ち帰って放射線量を測定したところ、セシウム134と137を合わせて最高で約53万ベクレル/キログラムもの汚染が判明した。

石田准教授はその後も自宅のある埼玉県横瀬町と福島を15回にわたって行き来し、鳥類の定点観測や自動録音による野生動物のモニタリングを続けてい る(なお、研究成果の一部は、中西友子・東大大学院教授らの編纂した英文書籍で、シュプリンガー社から3月に出版された。電子ファイルは誰でも無料で自由 に読める。(こちらからご覧いただけます)

ニホンザルの白血球数が減少

そして4人目の講演者として登壇したのが、羽山伸一・日本獣医生命科学大学教授。「福島県の野生二ホンザルにおける放射性セシウムの被ばく状況と健康影響」と題した講演をした。

28年にわたってサルの研究を続けている羽山教授は、ニホンザルが北海道と沖縄県を除く全国に生息している点に着目。「世界で初めて原発の被害を受けた野生の霊長類」(羽山教授)として、ニホンザルは被曝による健康影響の研究対象としてふさわしいと判断した。

(5)

羽山教授は、約3000頭近くが生息する福島市内(福島第一原発から約60キロメートル)で農作物被害対策のために個体数調整で捕獲されたサルを用いて、筋肉に蓄積されているセシウムの量を継続的に調査。性別や年齢、食性との関係などについて検証した。

福島と青森のサルを比較すると…

11年4月から13年2月にかけて福島市内で捕獲された396頭のサルと、青森県で12年に捕獲された29頭を比較。土壌中のセシウムの量と筋肉中 のセシウム濃度の関係を検証した。その結果、「土壌汚染レベルが高いところほど、体内のセシウム蓄積レベルも高い傾向があることがわかった」(羽山教 授)。また、木の皮や芽を食べることが多く、土壌の舞い上がりが多い冬期に、体内の濃度が上昇していることも判明したという。なお、青森県のサルからはセ シウムは検出されなかった。

「注目すべきデータ」として羽山教授が紹介したのが、血液中の白血球の数だ。避難指示区域にならなかった福島市内のサルについては、外部被ばくは年 間数ミリシーベルト程度の積算線量にとどまるうえ、内部被曝量も10ミリグレイ程度にとどまるとみられると羽山教授は見ている。にもかかわらず、ニホンザ ルの正常範囲より白血球数、赤血球数とも減少しており、白血球は大幅に減少していた。

「特に気になったのが2011年3月の原発事故以降に生まれた子どものサル(0~1歳)。汚染レベルと相関するように白血球の数が減っている。造血機能への影響が出ているのではないかと思われる」(羽山教授)という。

シンポジウム終盤の討論で羽山教授はこうも語った。

「本日の講演内容がにわかに人間の健康への研究に役に立つかはわからない。ただし、現在の福島市内のサルの被曝状況は、チェルノブイリの子どもたちとほぼ同じ水準。チェルノブイリの子どもたちに見られる現象がニホンザルにも起こったことが明らかにできればと考えている」
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【4】

首都圏などで奇形タンポポが頻出 <とある原発の溶融貫通(メルトスルー)<★阿修羅♪>

http://kitanoyamajirou.hatenablog.com/entry/2013/04/17/004845
2013-04-17 00:06:32
h)ttp://ameblo.jp/kitanoyamajirou/entry-11512768372.html

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