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スーパーで見ないが完売 福島県産米はどこへ?
2013年5月9日 18:30
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福島県がこのほど、2011年の統計年鑑を発表した。それによると、福島第一原発事故により、農産物の生産量が大きく落ち込む中、コメの産出額は2010年とあまり変わらず、前年比-5.2%にとどまった。
年間を見ると、農産物の産出額には大きな落ち込みが見られる。果実は2010年に292億円あった産出額が2011年には197億円と、32.5%も下落。野菜は551億円から389億円に29.4%、肉用牛も29.0%落ち込んでいる。
ところがコメだけは、2010年の791億円から2011年の750億円に、わずか5.2%しか減少していない。福島県では、コメの産出額が2008年から2011年まで、3年連続で減少しており、2009年~2010年にかけての下落率は16.6%にもおよぶ。
原発事故の年、福島のコメは「異常に減らなかった」ことが、年鑑からハッキリ読み取れる。
福島第一原発事故が発生したのは、2011年の3月である。田に水を張り、米を植えるのは、その2か月ほど後になる。放射性物質などによる田畑の汚染が心配される中、植えるか、植えまいか、農家は苦渋の決断を強いられた。
群馬大学の早川由紀夫教授は、汚染された地域でとれるコメをあえて「毒米」と呼び、作付けしないよう、農家に呼びかけた。年鑑を見ると、法的に禁止されたごく狭い地域以外では、ほとんど農家がコメを作付けした模様だ。
だが、それだけ大量に作られた福島県産のコメをスーパーなどで見かけることは非常にまれだ。どうやら大手の業者に安く買いたたかれて、外食産業などに流されていったらしい。
2011年9月、あるブログでそんな福島県で米を作る農家の苦悩が、綴られ話題になった。問題のブログは「農家の婿のブログ」と題されたもので、福島で農業を営む男性が書いていたもの。美談とされる「食べて応援」も痛烈に非難していた。
「わかりますかね 農家儲かってねーっすよ 足元見られてケツの毛毟(むし)られてるのが現実ですわ まあ彼らは大抵こんなことを言ってたりしますね『私共は復興を支援しております。食べて応援しましょう!』ふところ温まってるのはテメー等だけだクソった れ」(「J CASTニュース」より転載)
放射性物質を敬遠して、福島県産などの食品を購入しないことを「風評被害」と呼ぶ。この風評被害が拡大されれば、農家は補償を受けることができる。「食べて応援」よりよほど、消費者の健康にも農家の経済にもよさそうだ。
外部リンク
◆46農業産出額(Excelデータ)
http://www.pref.fukushima.jp/2013/04/04-46.xls
◆「食べて応援」は幻想だ! 「買い叩かれている」福島の農家がブログで「現実」暴露
http://www.j-cast.com/2011/12/06115498.html
(以上、「税金と保険の情報サイト」から全文引用)
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