「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

3・11後のサイエンス:原発と地球の時間=青野由利(2013年02月26日)<毎日新聞>

毎日新聞
ホーム>http://mainichi.jp/

3・11後のサイエンス:原発と地球の時間=青野由利
毎日新聞 2013年02月26日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20130226ddm016070013000c.html

▼全文転載

 

 原発に疑問を抱いたきっかけは、人それぞれだろう。私の場合は20年以上前、旧科学技術庁の官僚が原発 のゴミについて述べた一言だった。「(放射能が減衰する)数万年後に最終処分場の上がどうなっているか、誰にもわかりません」。えっ、それでいいの、と驚 いたのを覚えている。

 人類が原発を使うようになって、60年。その間に大量の核のゴミが生み出された。無害になるまでの10 万年は、「人間の時間」というより、「地球の時間」だろう。氷河期、巨大隕石(いんせき)の落下、火山の大噴火など何が起きても不思議はない。福島原発事 故のきっかけとなった地震も「地球の時間」で起きる。1000年に1回、1万年に1回の確率を、「人間の時間」で考えるのは難しい。

 日本は使用済み核燃料を再処理する国策をとってきたが、高レベル放射性廃棄物は残る。これを地下に埋め 「地層処分」する方針だが、場所選びはまったく進んでいない。原発を動かすなら、耐震性もゴミも、「地球の時間」で考える必要がある。これを怠り、目先の ことだけ考えてきたのが日本の政策ではなかったか。

 今回、日本記者クラブの取材団に参加してオンカロを訪問したのも、「原発と時間」への疑問がくすぶって いたからだ。セキュリティー上の理由で人数制限があり、私は最深部まで入れなかったが、地盤、最終処分に対する電力会社の責任体制、自治体の受け入れなど が、日本と大きく異なっていることが分かった。それでも、「処分はこの世代の責任」という点で変わりはない。

 
 

※連載、他の記事

3・11後のサイエンス:原発「ゴミ処理」も語れ=青野由利
毎日新聞 2012年11月27日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20121127ddm016070003000c.html

 

3・11後のサイエンス:東電の「虜」と日本文化=青野由利
毎日新聞 2012年07月24日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20120724ddm016070031000c.html

 

3・11後のサイエンス:ご冗談でしょう、野田さん=青野由利
毎日新聞 2012年06月26日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20120626ddm016070143000c.html

 

3・11後のサイエンス:原発「5重の壁」のワナ=青野由利
毎日新聞 2012年05月29日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20120529ddm016070013000c.html

 

3・11後のサイエンス:求むSPEEDI対決=青野由利 (2012年03月27日)
毎日新聞 2012年03月27日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20120327ddm016070003000c.html

 

3・11後のサイエンス:地震学に懸ける橋=青野由利 (2012年02月28日)
毎日新聞 2012年02月28日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20120228ddm016070003000c.html

 

3・11後のサイエンス:「餅屋」はどこにいる=青野由利 (2012年01月24日)
毎日新聞 2012年01月24日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20120124ddm016070011000c.html

3・11後のサイエンス:変わる人、変わらぬ人=青野由利 (2011年12月27日)
毎日新聞 2011年12月27日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20111227ddm016070166000c.html

 

毎日新聞
ホーム>http://mainichi.jp/
毎日新聞購読申し込み
https://form.mainichi.co.jp/annuncio/koudoku/form.html
サンデー毎日(定期購読のお申し込み)
http://www.mainichi.co.jp/publish/magazine.html