「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

東日本大震災:石綿基準超え17カ所…被災4県、解体現場<毎日新聞>

毎日新聞
ホーム>http://mainichi.jp/
東日本大震災:石綿基準超え17カ所…被災4県、解体現場
毎日新聞 2013年01月10日 23時42分(最終更新 01月11日 04時37分)
http://mainichi.jp/select/news/20130111k0000m040117000c.html
▼全文引用

 東日本大震災で 被害を受けた建物の解体工事で、世界保健機関(WHO)の安全基準(大気1リットル当たり10本以下)を超すアスベスト(石綿)が検出された現場が、昨年 末までに17カ所確認されていたことが環境省厚生労働省への取材で分かった。環境省が05年度から毎年約50カ所を抽出して行っている大気濃度調査で は、震災前の08〜10年度に基準を超えたのは山梨、愛知両県など計4カ所だけだった。専門家は「氷山の一角に過ぎず、見過ごされた被災解体現場はたくさ んあるはずだ。WHO基準以下なら健康に影響がないと言い切る根拠もなく、対策が急務だ」と指摘している。

 両省は震災発生を受け、11年6月〜12年12月に解体やがれき処理の現場などでモニタリング調査を実 施。宮城、福島、茨城、栃木の4県の解体現場で、WHO基準を超す1リットル当たり10.6〜783.5本の石綿繊維が確認された。最も多かったのは仙台 市青葉区のホテル解体現場で、敷地境界でも360本の飛散が確認され、境界での安全基準(1リットル当たり10本以下)を定めた大気汚染防止法の規定も超 えた。

 被災地で基準超えの場所が相次いでいる背景には解体現場が膨大な数に上ることに加え、石綿除去の技術を持つ業者が少ないことや行政側の対応が追いつかないことがある。

 環境省は「いずれも健康に影響のある数値ではない」と説明するが、両省とも自治体や労働基準監督署を通 じて周辺住民も含めて注意喚起し、再度周辺の大気を調査して基準以下に下がったことを確認。厚労省は昨年5月、労働安全衛生法に基づく「労働者のばく露防 止に関する技術上の指針」を策定し、解体前調査や適正な除去方法の順守を事業者に求めている。

 石綿の飛散防止を巡っては、環境省の中央環境審議会石綿飛散防止専門委員会が先月、同防止法改正に向け た中間報告案をまとめ、解体前調査や大気濃度測定の義務化、都道府県の立ち入り権限の強化などを提言した。しかし吹き付けなどに比べて飛散が低いとされて きた石綿スレートなどの建材については、「法に基づく解体時の届け出義務がないものが極めて多数あり、実態が把握できていない。不適切な作業で飛散すると の指摘がある」とし、基準の再検討を求めている。【金森崇之】

 アスベスト(石綿)◇

 細さが髪の毛の数千分の1程度の繊維状の鉱物。吸い込むと十数年〜60年の潜伏期を経て肺がんや中皮腫を発症する危険性がある。05年にクボタ旧 神崎工場(兵庫県尼崎市)の従業員や周辺住民に中皮腫などが多発していたことが表面化、12年3月に製造や使用が全面禁止された。

 ◇WHO基準を超す石綿飛散の確認現場◇

試料採取日   所在地     飛散本数(1リットル当たり)

11年6月6日  ◎水戸市    52

  10月11日 ◎栃木県真岡市 14

  11月25日 ☆仙台市   783

  12月16日 ◎宮城県石巻市 25

12年1月26日 ☆茨城県大洗町419

   2月2日 ☆福島県いわき市 48

     3日 ◎茨城県阿見町  13

    10日 ☆福島市     10

  3月6日 ☆仙台市      31

    7日 ☆仙台市      28

  6月29日 ◎仙台市    290

  7月3日 ◎宮城県気仙沼市  22

  8月31日 ☆福島県会津若松市39

  9月19日 ☆仙台市     16

  10月5日 ◎宮城県南三陸町 20

  11月1日 ☆栃木県下野市 193

    13日 ☆宮城県南三陸町 68

※◎は環境省、☆は厚労省調査。小数点以下は切り捨て

毎日新聞
東日本大震災:被災4県、石綿基準超え17カ所 東京工業大大学院の村山教授の話
毎日新聞 2013年01月11日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/news/20130111ddm001040073000c.html
▼全文引用

◇フォローが必要−−石綿問題に詳しい東京工業大大学院の村山武彦教授(リスク管理論)の話

 日本の技術水準であれば石綿飛散はもっと抑えられるはずだが、解体業者に技術差があるうえ、業者の能力 をチェックする仕組みもないのが問題。(石綿生産現場と異なり)、被災現場では局所的・短期的に飛散するため、大気濃度のモニタリング調査で把握できな い。石綿にさらされた人へのフォローが必要だ。