「北の山・じろう」時事問題などの日記

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放射線医学博士・崎山比早子氏、原発事故と被曝テーマに講演(上)

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放射線医学博士・崎山比早子氏、原発事故と被曝テーマに講演(上)
2013/01/11
http://www.tamapre.jp/news/2013/01/11/dr-sakiyama-lecture1.html
▼全文引用

TAMA女性センターの市民運営企画事業として、関戸公民館で2012年12月から今年2月まで月1回ずつ、計3回の「東電福島原発事故による放射 能汚染と女性・子ども」という連続講座が開かれている。その第1回が12月15日に行われた。講師は元放射線医学総合研究所主任研究官で医学博士の崎山比 早子さん。演題は「母と子の被ばく知識〜内部被曝から身を守る〜」。講演の抄録をお届けする。

原発の発電コストの高さが露呈した
写真URL
http://www.tamapre.jp/wp-content/uploads/2013/01/CapD201301111.jpeg

日本は資源が乏しい国ということは、中学生くらいの頃から言われ続けてきた。化石燃料についていえばそうなのだが、日本は自然が豊かだから自然の力を使えばエネルギーを費やさずに発電できる。たとえば火山国だから地熱は豊富、森林が多いからバイオマス発電も有望。

自然エネを発電に利用することに、世界で一番力を入れている国はアメリカ。つい最近まで中国だったが今はアメリカだ。日本は自然エネに一番お金をか けない国だった。すべてのエネルギー予算を原子力エネにかけてきたからだ。いまは自然エネのほうにシフトしてきているが、福島事故前までの実状はそうだっ た。

よく原子力をなくすと職や雇用がなくなるなどというが、自然エネのほうが雇用は10倍ほど多くなる。シフトしていく過程では大変かもしれないが、最 終的には自然エネのほうが安くなる。原子力エネが一番高いということがわかってしまった。だから私は、自然エネを使うほうがいいと思っている。

地球温暖化によいというのも詭弁

原 子力エネというのは、核分裂という強大なエネルギーでお湯をわかし、その蒸気の力でタービンを回して発電する。燃えるウランといわれるウラン235に中性 子をあてると核分裂が起こって大きなエネルギーを起こす。核燃料の中心部は2700度くらいになる。2700度なんて熱は高温すぎて使えないので、 300〜400度にして使う。

熱エネルギーの60%以上は海に捨てている。地球温暖化を防ぐために原子力、などといわれている。だが、核分裂の時に炭酸ガスは出さないものの、この海水で冷ますということで直接海を温め続けていることは確かだ。

もうひとつ非常に困った問題は、核分裂による生成物。別名「死の灰」といわれるもの。ビキニの水爆実験では第五福竜丸が実験場の近くにいて、久保山 さんが死の灰を浴びて亡くなった。この成分がセシウムとかストロンチウムといわれるもので、原発事故後にセシウムは日本の食糧問題にも大きな影響を及ぼし た。

これらの放射性物質は不安定で、自分のなかからアルファ線ベータ線を出して安定した元素に変わろうとする。この時に放射線と一緒に熱を出す。福島の事故で原子炉と冷却プールに放水していたのは、この熱による2次被害を防ごうとしたものだった。

これを何年管理していかねばならないかというと、10年や20年の単位ではない。10万年とか100万年単位で環境のなかに出てこないようにしないと、人間だけでなく地球上のすべての生物の営みができなくなる。そういう大きな問題がまだ残っている。

ウラン235と燃えないウランといわれる238に中性子を当てると最終的にはプルトニウム原子力にこだわるというのは、原発だけでなく核兵器にもつながる面があるからだ。原発というのはそういう非常に危険な側面を持っている。

今そこにある4号機の危機

今、福島の1号機から4号機までには676トンの核燃料が入っている。4号機が危ないと言われている。4号機は地震の時は定期検査中で稼働していな かった。だが3号機の水素爆発で4号機も壊れ、冷却プールが極めて危険な状態にある。使用済み核燃料が219トンも残されたままだ。熱いから水がどんどん 蒸発してしまい、もし燃料が溶けてしまったら大変なことになる。

原子炉の基礎には分厚いコンクリートが使われているが、これにヒビが入っている可能性もある。しかも、海水を注入させているわけだからコンクリートが劣化してどうなるかわからない。もしこれが倒れて燃料が外に出てしまったら、もうここにはだれも近づけなくなる。

5号機、6号機、共用プールにも1000トン以上の核燃料が残っている。これが管理できなくなったら、地球全体の問題になる。野田前首相は11年12月に「収束宣言」を出したが、まだ収束などしていない。しかも、このような事実をメディアは伝えない。(つづく)

福島第一原発にある核燃料(この他にも共用プール、乾式キャスク貯蔵で1000トン超ある)
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