「北の山・じろう」時事問題などの日記

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どうする核のゴミ<4> 日本でまねできるのか【社説】2013年1月31日<東京新聞 

★この記事について、誤解していただきたくない事があります。これは、あくまでフィンランドの選択にしか過ぎません。現在、安全な高濃度放射性汚染物質の処分方法は、開発されいません。「遠い将来に、放射能は漏れ出す。しかし、それは環境に悪影響を及ぼすほどのものでは、ない」と言う、放射能の漏出を前提にした計画なのです。「それが、危険はない」とは、誰も断言できないと思います。現にドイツでは、岩塩鉱山跡の地下に保管した、放射性物質の入ったドラム缶が腐食し、地下水に漏れ出し、周辺住民に健康被害をもたらしている疑いがあります。


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【社説】2013年1月31日
どうする核のゴミ<4> 日本でまねできるのか
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2013013102000123.html
▼全文転載

 核のごみを埋めるオンカロ、正しくは「地下特性調査施設」の構造は、単純素朴。オンカロという名前の通り、巨大な洞穴、隠れ家というしかない。

 フィンランドでは使用済み核燃料を再処理せずにキャニスターと呼ばれる筒状の容器に入れて、地下約四百メートルの結晶質岩中に閉じ込める。キャニスターは腐食にも荷重にも強いよう、銅と鋳鉄の二重構造になっている。

 洞穴の坑道をバスで斜めに下っていくと、地下四百二十メートル地点に試掘の横穴がある。そこに五メートル間隔で、深さ八メートルの竪穴が並んでいる。キャニスターを差し込み、粘土で封をするための穴だ。

 洞穴の中には、岩盤に生じた亀裂を示す黄色い線が縦横に引かれている。驚くことに、地下水がしたたり落ちているところもある。

 竪穴は三種類。亀裂がなく、乾いた穴、多少水が染み出ていても何とか埋められそうな穴、水たまりができて使い物にならない穴=写真。水の出方は随分違う。水たまりができるようなところは、実際には使わない。

 地質は古い。十六億年前からほとんど動いていない。オンカロを運営するポシバ社の地質学者、ユルキ・リーマタイネンさんは「この岩盤ができたあとで、欧州とアメリカ大陸が二度くっついて二度離れたよ」と笑っていた。

 大地震の原因になるプレートの境界からもはるかに遠い。フィンランドの住人は、地面の揺れをほとんど感じた記憶がない。

 穴の視察には世界中からやって来る。日本人が最も多いそうだ。だがオンカロを守っているのは、特別な技術というよりも、フィンランド固有の地質である。世界有数の地震国日本では、まねのできないやり方だ。

 日本では二〇〇二年から、地層処分場を引き受ける自治体を公募しているが、適地は恐らく見つからない。

 その国の自然や社会に見合う処分技術、管理手法を工夫すべきだとオンカロは教えているようだ。

 (論説委員・飯尾歩)

▼全文転載

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