「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

{3}「終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ原発事故から10年〜」<TwitLongerから転載>

TwitLonger
perspective (@prspctv)
Posted Wednesday 30th March 2011 from Twitlonger
{3}「終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ原発事故から10年〜」
http://www.twitlonger.com/show/9ih16r
▼全文転載


{3}「終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ原発事故から10年〜」
(NHKスペシャル、1996年4月26日放送、NHK制作)

{1} http://www.youtube.com/watch?v=rCX1A3yJLqI 1/4(リンク切れ)
{2} http://www.youtube.com/watch?v=gFOxGGdzfn8 2/4(リンク切れ)
{3}http://www.youtube.com/watch?v=oHg23DkfZDA 3/4(リンク切れ)
{4} http://www.youtube.com/watch?v=tsE0CqvuifE 4/4(リンク切れ)


★北の山・追記
YouTube
チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染3/4
http://www.youtube.com/watch?v=SjINkMMCiT0


※以下は上記のうち、{3}の書き起こしである。


(チェチェルスク地区病院の映像)

 チェチェルスク地区の人々の身体には食品を通して放射能が入り込んでいる。その結果、人体にどのような影響が起きるのか。各国の医学者たちが盛んに現地を訪れ、研究を進めている。
 信州大学医学部講師の小池医師たちは5年前から毎年この地区を訪れ、住民たちの健康診断を続けてきた。

信州大学医学部 小池健一講師: 「この人は確か前に来られた人ですね。そうですね。覚えてます」

 住民たちの体内に放射能がどれだけ蓄積しているかを測定し、健康状態との関係を調べている。

信州大学医学部 小池健一講師: 「(プリントアウトされた検査値を見ながら)そうですね、1023マイクロキュリー(µCi)で、37,000…非常に高い値ですね。日本人の25倍くらいの高さですね」

 小池医師たちは、特に住民たちの免疫、つまり身体の抵抗力の変化に注目している。放射能による長期間の被曝によって免疫の異常が起き、それが頭痛や疲労 感などの症状を引き起こしているのではないかと考えたのだ。血液中の免疫細胞の一つ、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きを調べた。汚染されていない 地域と比べると、この地区(チェチェルスク地区)では、正常な免疫機能の範囲から大きく外れる人たちが数多くいることが分かる。

信州大学医学部 小池健一講師: 「今までにも、ナチュラルキラー細胞の働きが弱くなることが白血病の前の段階で見られる、そういうデータはあります。で すから、ナチュラルキラー細胞に異常の出た人で、今後抵抗力だけでなく、癌や白血病などの病気に罹る人が1、2人でも出てくるのであれば、これは大きな問 題になってくるだろうと思いますね」

 免疫の異常は、ウィルスや細菌に対する身体の抵抗力を弱め、様々な病気を誘発する。小池医師たちは、住民たちの健康状態の変化を将来にわたって見続ける必要があると考えている。
 ベラルーシ政府は、水道やガスなどの汚染対策は行う予定だが、安全な食品の供給までは考えていない。また、安全な食品はあっても値段が高いため、チェチェルスク地区の住民たちは、このまま自給自足の生活を続けていかざるをえない。

(レーナさん一家の食事風景。地元の食材を使った料理)

レーナさんの姉アンナさん: 「私達は国から見放されたんです。汚染された食品を食べ続けてベラルーシが滅んでも、地球全体には何の影響もないでしょう。ひとつの民族が消えたという程度ですよ」

(レーナさんの沈黙)

 汚染された食品を食べ続けることで、今後体に何が起きるのか。住民たちの不安が次第に高まっている。チェチェルスク地区と同じような生活を強いられている人たちは、ベラルーシ全体で35万人にも上る。

キエフ脳神経外科研究所の映像)

 キエフにある脳神経外科研究所。ここでは重い精神症状に悩む事故処理員500人以上について検査と治療を続けてきた。その結果、事故処理員たちの脳に異変が起きていることが明らかになってきた。

医師: 「この患者は脳に障害があり、うまく話せません」
患者: 「彼は…まだ少ない…これから…たくさんある…まだ少ない…」
医師: 「自分ではちゃんと話しているつもりなのです」
患者: 「210大隊…苦しい…わからない。何を話せばいい…よくなる…(泣き出して塞ぎ込んでしまう)」

 事故のあった年に緊急部隊の一員として動員されたこの患者は、相手の言うことは理解できるが、自分で話そうとすると意図しない言葉が出てしまう。

 脳は、これまで人間の体の中で最も放射線に対する抵抗力が強いと言われてきた。このため、事故処理員たちに起きている様々な精神症状の原因は主にストレスによるもので、脳がチェルノブイリの放射能によってダメージを受けたわけではない、とされてきた。
 しかし、複数の機関による最新の研究が、その定説を覆そうとしている。

(モスクワ診断外科研究所の映像)

 モスクワ診断外科研究所では、精神症状を抱える事故処理員たちの脳の状態を詳しく研究している。

(検査を受ける患者の映像)

 今、脳の中の血液の流れを調べている。
 これは、上から見た脳の断面。白い部分は血液の流れが活発。この患者は、脳の左側に血液の流れが悪い部分がある。

放射線医学部 ニーナ・ホロドワ上級研究員: 「精神症状のある事故処理員の患者173人を検査したところ、程度の差こそあれ、全員に異常が発見されました。彼らは、脳の血液の流れが悪いだけでなく、神経細胞の働きまでが低下しています」

 脳の状態をさらに詳しく調べた結果、事故処理員たちの脳に萎縮が見られることが分かってきた。写真の白い部分は空洞、灰色の部分には神経細胞が集まっている。

(脳の断面図の映像)

 40代後半のこの事故処理員の場合、空洞を表す白い部分が脳の中心に大きく広がり、脳全体が萎縮している。同年代の健康な人の脳と比べてみると、神経細胞が詰まっている灰色の部分がはるかに少なく、神経細胞が死んでしまったことを示している。

キエフ脳神経外科研究所の映像)

 神経細胞の死滅は放射能によって引き起こされたのだろうか。
 キエフ脳神経外科研究所では、放射能による被曝で神経細胞の死滅が起きるかどうか、ラットを使って実験している。チェルノブイリ原発事故で放出されたも のと同じ種類の放射性物質をエサに混ぜてラットに与える。1ヶ月間このエサを食べ続けることで、ラットは人間に置き換えれば事故処理員とほぼ同じ量の被曝 を受けることになる。1ヶ月後、ラットの脳の神経細胞にどのような変化が起きているのか、顕微鏡で詳しく調べる。
 被曝したラットの神経細胞は、輪郭がはっきりせずぼやけて見える。被曝していないラットと比べてみると明らかな差が見られ、神経細胞が死滅したことを示している。

キエフ脳神経外科研究所 アレクサンドル・ビニツキー教授: 「死亡した事故処理員の脳を解剖したところ、放射性物質が蓄積していました。脳は放射能に対 する抵抗力が強いという定説は覆ったのです。脳の破壊が、様々な精神症状や身体の病気の原因だったのです。作業中に大量に吸い込んだ放射性物質が脳にまで 入り込み、まるでミクロの爆弾のように神経細胞を破壊していったと考えられます」

 ビニツキー教授の考えはこうだ。事故処理員たちが作業中に大量に吸い込んだ放射能が、血液によって脳の中にまで運び込まれる。そして、放射線を周囲の神経細胞に浴びせながら、少しずつ破壊してゆくのだ。
 破壊された神経細胞は元に戻ることはない。体の中に入った放射能が多いほど、脳の破壊が進み、やがて脳の機能が失われてゆく。脳の最も外側が破壊されると、知的な作業ができなくなったり記憶力が低下する。
 特に影響を受けやすいのは視床下部や脳幹など中心部で、ここが破壊されると、食欲や性欲が失われたり、疲労感や脱力感に見舞われる。また、内臓の働きが 悪くなったり、手や足の動きをうまくコントロールできなくなるなど身体全体に影響が出る。いずれも事故処理員によくある症状だ。

 この冬、ウラジミルさんの病状はさらに悪化していた。簡単な計算も間違えるようになり、一人では買い物もできなくなってしまった。

({3}終)

★以上、「TwitLonger」から全文転載

YouTube
チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染3/4
http://www.youtube.com/watch?v=SjINkMMCiT0