「北の山・じろう」時事問題などの日記

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{2}「終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ原発事故から10年〜」(TwitLongerから転載)

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perspective (@prspctv)
Posted Wednesday 30th March 2011 from Twitlonger
{2}「終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ原発事故から10年〜」
http://www.twitlonger.com/show/9ifso5
▼全文転載

{2}「終わりなき人体汚染〜チェルノブイリ原発事故から10年〜」
(NHKスペシャル、1996年4月26日放送、NHK制作)

{1} http://www.youtube.com/watch?v=rCX1A3yJLqI 1/4(リンク切れ)
{2} http://www.youtube.com/watch?v=gFOxGGdzfn8 2/4(リンク切れ)
{3} http://www.youtube.com/watch?v=oHg23DkfZDA 3/4(リンク切れ)
{4} http://www.youtube.com/watch?v=tsE0CqvuifE 4/4(リンク切れ)


★北の山・追記
YouTube
チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染2/4
http://www.youtube.com/watch?v=0_NRz4vnESc


※以下は上記のうち、{2}の書き起こしである。

 [この研究所(ミンスク遺伝性疾患研究所)の調査によると、放射能の高濃度汚染地域では、先天性の異常を持った新生児の数が事故前の1.8倍に増加している。] (①の最後と重複) 
 しかし、汚染地域の妊婦の染色体異常と新生児たちの先天性異常の増加に因果関係があるかどうかは、まだ分かっていない。ラジュック所長(ミンスク遺伝性疾患研究所)は、今後さらに詳しい調査と、遺伝子レベルでの研究を進めていかなければならないと考えている。

 放射能は人類にとって未知の部分の多い存在だ。チェルノブイリ原発事故によって放出された放射能が人体にどのような影響を与えているのか、その全容はまだ解明されていない。

 キエフ市トロリシェナ団地。チェルノブイリ原発のすぐ側にあったプリピャチから避難してきた5000人余りが住んでいる。
 ウラジミル・ルキヌさん(47歳)。ウラジミルさんは事故の後、激しい頭痛、心臓や関節の痛みなどが次々と現れ、1年半前から仕事ができなくなってしまった。最近では強い疲労感や脱力感もあり、一日のほとんどをベッドの中で過ごす毎日だ。
 ウラジミルさんはチェルノブイリ原発で働いていた。事故直後、チェルノブイリ原発の周辺には、ウラジミルさんを含め、大量の事故処理員が動員された。飛 び散った原子炉の残骸の処理に当たるなど危険な作業に携わったため、最も深刻な放射能の影響を受けた。強烈な放射線による急性障害で、半月の間に299名 もの人が病院に運び込まれ、その内7人が亡くなった。最も高い被曝量の作業員は、一般の人の生涯の許容量の10倍以上をわずか数時間で受けたと推定されて いる。処理作業に参加した作業員の数は、80万人以上に上る。

 チェルノブイリで事故処理をしたウラジミルさんの身体に最近新しい異変が起き始めた。記憶力が低下し始めたのだ。昔のことはよく覚えているのに、最近起 きた出来事や新しいことをすぐ忘れてしまう。妻のタチアナさんは、ベッドに閉じこもりがちなウラジミルさんを外へ連れ出し記憶力を回復させようと、買い物 を手伝ってもらうことにしている。
 この日ウラジミルさんが頼まれたのは、パン、スパゲティ、小麦粉、卵、それにミネラルウォーター2本だ。パンは買ったが、ミネラルウォーターの代わりに ジュースを買ってしまった。そして卵と一緒に、頼まれていないマヨネーズまで買った。結局スパゲティと小麦粉は買い忘れてしまった。

キエフ脳神経外科研究所の映像)

 チェルノブイリ原発事故の処理作業に参加した80万人以上の事故処理員たちの身体に何が起きているのか。これまでほとんど知られてこなかった。しかし、最近になってその人たちの間に深刻な病気が広がっているという実態が明らかになってきた。

 ウラジミルさんは、記憶力の低下等、精神的な症状が現れてきたため、専門医に診察してもらうことにした。

医師: 「原発で事故後どんな仕事をしたのですか?」
ウラジミル: 「施設の補修や放射能の除去です。柵を作って囲むとか…」
妻タチアナ: 「兵隊が埃や塵を取り除いた後、薬品で洗い流す仕事です」
医師: 「事故の前も後も4号炉のすぐそばで働いたのですね」
夫妻: 「そうです」

 ウラジミルさんは思い通りに体を動かすことに不自由を感じるようになってきた。目を閉じて自分の鼻先を指で指す、という簡単な動作さえできにくくなっている。神経系にも異常が出てきたのだ。

(別の患者の診察映像)

 この患者は、事故直後原発内で放射能の測定をしていた。2年前から幻覚や幻聴に悩まされている。

患者: 「光を受けると胸が締めつけられてとても息苦しくなるんです。耳鳴りやチカチカという雑音が聞こえてくることもよくあります」

 また、事故処理員たちの間では、治療の難しい、悪性のタイプの白血病が急速に増え始めている。この研究所(キエフ脳神経外科研究所)が健康調査を続けて きた12万人のうち、この2年間に42人の白血病患者が発生している。この研究所では、今後白血病が事故処理員たちの間にさらに広がるだろう、と予測して いる。

(文書のアップ。放射線生物物理学研究所「事故処理員の後遺症と将来予測」1995年)

 ロシア保健省・放射線生物物理学研究所の内部文書。事故後2年の間に参加した事故処理員1,886人の健康状態について8年間追跡調査したものである。
 それによると、事故処理員たちの間に、心臓病、精神や神経障害、癌が多発している。癌の発病率は一般の人の3倍、4人に1人は労働不能の状態に陥ってい る。そして30代の人たちが、まるで50代のような身体になっていると結論づけている。この調査では、さらに将来予測を試みている。その結果、事故のあっ た年の処理員の100%が、西暦2000年には労働不能状態に陥る、さらにその時の平均死亡年齢は44.5歳になるだろう、と報告している。

 去年の暮れ、ウラジミルさんと同じ事故処理作業をしていた仲間が脳腫瘍で亡くなった。ウラジミルさんより5歳も年下の42歳だった。

妻タチアナさん: 「上の階に住む25歳の若者が、先日車に飛び込んで自殺しました。今頃になって性的障害が現れ、夫婦生活が崩壊すると悲観したのです。 隣では奥さんが癌で亡くなりました。36歳でした。ご主人はその後酒浸りとなり、最後には自殺しました。神様、夫にこれ以上何も起きませんように…」

 チェルノブイリ原発事故の直後から始まった住民の移住は、汚染の高い地域を中心に今も続いている。しかし、この10年にわたる移住政策は、行政に大きな 経済的負担を強いてきた。事故5年後のソビエト崩壊によって、汚染地域はロシア、ウクライナベラルーシの3ヶ国に分割され、汚染対策の負担を分け合わな ければならなくなった。中でも最も大きな負担を抱え込むことになったのがベラルーシ共和国だ。ベラルーシでは、国土の23%が放射能で汚染され、今も 220万人もの人々が暮らしている。これは国民の5人に1人の割合だ。

ベラルーシ共和国ミンスク市の映像)

 ベラルーシは毎年、これまで国家予算の15%以上をチェルノブイリ対策につぎ込んできた。しかし、政府は悪化する一方の国内経済を理由に、今年から汚染対策の大幅な見直しを決定した。

チェルノブイリ対策省 イワン・ケニク大臣: 「われわれは、これまでの移住中心の対策を止めて、汚染地域に住む人たちに今後とも住み続けてもらうことを 考えています。そのためには、汚染された薪や井戸水を使わなくてもよいよう、ガスや水道などの整備をするつもりでいます。このまま対策を続けていったとし ても、全ての地域をカバーするには150年もかかってしまうのです。財政状況の悪化から、今まで通り国家予算の15%をつぎ込むことは困難なのです」

 ベラルーシ政府の方針転換は、汚染地域に住む人々にとって大きな衝撃となった。事実上の移住政策の打ち切りは、住民たちが汚染地域に住み続けなければならないことを意味している。

 人口1万5000人ほどのチェチェルスク地区。この地区は、自給自足の農村地帯だ。一部の畑は、今でも場所によっては東京の15倍以上の放射能で汚染されている。このため、住民は汚染された畑の作物を食べ、被曝し続けている。
 住民たちのもう一つの食料源が、周囲に広がる広大な森だ。しかしその森は、事故直後放射能を大量に含んだ雨が降ったため、場所によっては10年経った今でも、東京の100倍以上の高い放射能で汚染されている。

(森でのガイガーカウンター計測。アラームが鳴りっぱなし。数値は6059。単位は画面からは判然としない。)

 村の人たちにとって森は、きのこや木の実、野生動物など、貴重な食料や、燃料となる薪を供給してくれる大切な存在だ。
 この村に住むレーナさんの一家もこの日、きのこを採りに森にやってきた。16歳のレーナさんは、事故から5年経った頃からひどい頭痛と疲労感に悩まされ、体調の悪化を訴えている。
 この村に住む唯一の保健婦、ゲラシンコさん。村人たちの家を巡回しながら健康管理をするのが日課だ。ゲラシンコさんは今、村人の健康状態が確実に悪化していると感じている。それは年齢を問わず、村人全般にわたっている。

保健婦 ワレンティーナ・ゲラシンコさん: 「私は、事故の前から、この村の人たちの健康管理をしてきました。しかし、最近の村の人の身体を診て、本当に 驚いています。すっかり健康状態が悪くなっているんです。以前は重い病気の人なんて滅多にいなかったのに、今では病人のいない家庭はないくらいです。やは り、食べ物による放射能の影響ではないかと思います」

({2}終)

★以上「TwitLonger」から全文転載

YouTube
チェルノブイリ原発事故・終わりなき人体汚染2/4
http://www.youtube.com/watch?v=0_NRz4vnESc




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