「北の山 じろう」日記               (その心は?明日、天気にな~~れ!)

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特集:シンポジウム「沖縄の声を聞く」<毎日新聞>

毎日新聞
ホーム>http://mainichi.jp/
特集:シンポジウム「沖縄の声を聞く」
毎日新聞 2013年02月14日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/news/20130214ddm010040010000c.html
◎全文転載

(1)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの配備反対で足並みをそろ える沖縄の世論。米軍基地が集中する中での今回の配備は、「構造的差別だ」との意識を県民に広めた。毎日新聞社は琉球新報社、専修大とともに「シンポジウ ム『沖縄の声』を聞く」を1月22日に東京・神田神保町で開催。米軍基地問題などを取材してきた両紙の3記者が議論した。

 ◇基地問題、政府が壁−−松元剛・琉球新報政治部長

 オスプレイに関連した沖縄の反基地感情の高まりの底流に4点がある。10年、普天間飛行場移設問題で (「最低でも県外」と発言した)鳩山由紀夫元首相の方針に対し官僚は、一人一人の大臣を取り込み、総理を孤立させた。鳩山元首相自身の統治力のなさも問題 だったかもしれないが、そういう統治機能の危うさが問われるべきだった。沖縄メディアではそこを紙面化したが、全国的な流れでは、鳩山元首相の発言が個人 の失言、資質の問題と矮小(わいしょう)化されてしまった。10年にはケビン・メア元米国務省日本部長が「沖縄の人たちはゆすりの名人である」「ゴーヤー も作れず、怠惰」と米国の大学生を前に講義し、問題となった。沖縄の反発は激烈だった。日本政府は発言の確認をせず、触れたくないという姿勢だったが、米 国政府は、数日で更迭した。

 11年、内部告発サイト「ウィキリークス」によって、防衛官僚が米官僚に政治家が席を外した後で、 「(民主党政権の)県外移設方針に譲歩しないほうがよい」と発言していたことが暴露された。さらに同年、田中聡・沖縄防衛局長(当時)が名護市辺野古への 環境影響評価書の提出時期をめぐり、「犯す前に『犯しますよ』と言いますか」とオフレコ懇談会で発言した。琉球新報の政治部記者が「県民を侮辱した発言 だ」と声を上げて報道に至った。04年の沖縄国際大での米軍ヘリ墜落事故では、米軍の地位協定違反の現場管理の行動を日本政府は追認した。

 戦後67年間、日本は戦争に巻き込まれていないが、沖縄は米軍の最前線基地となってきた。沖縄では国際情勢が緊迫化すると兵士の精神状態もとげとげしくなり、女性を襲う事件・事故も起きている。

(2)

 これらが積み重なり、沖縄社会における怒りの土台となっている。沖縄の基地問題が解決しない「壁」とし て、日本政府が横たわっている。沖縄の試練は新政権に代わった今年も続く。アメとムチで基地を受け入れさせる「補償型基地維持施策」や「落としどころ」を 沖縄に求めることはもう限界だ。日本の民主主義の成熟度が、基地問題を通して問われている。

 ◇「差別」県民が共有−−普久原(ふくはら)均・琉球新報編集局次長

 沖縄の基地問題は、分水嶺(ぶんすいれい)を越えつつある。もはや以前の状態に戻れない。なぜなら、沖縄への基地集中について「これは差別だ」という意識がいまや沖縄県民に広く共有されている。基地の沖縄集中を正当化する理屈がなくなってきた。

 象徴的なのが、鳩山政権時代の10年4月に行われた(普天間飛行場の)県外移設を求める県民大会だ。仲 井真弘多県知事があいさつで「沖縄の基地集中は明らかに不公平、差別に近い印象を持つ」と述べた。元通産省の知事ですら、このような発言をせざるを得な かった。この県民大会が分水嶺だったのではないか。知事でも「差別」という言葉を使う状態になっている。県民大会の前と後で、琉球新報記事で「差別」とい う言葉を検索してみると、後の方が2倍以上だった。

 鳩山由紀夫元首相は「学べば学ぶほど、抑止力になっているのが分かった」とし、辺野古回帰を正当化したが、11年2月のインタビューでは、「(抑止力は)方便だった」と話した。

 森本敏前防衛相は、記者会見で、「海兵隊は必ずしも軍事的には沖縄でなくてもよいが、政治的には沖縄が最適だ」と話している。鳩山元首相の理屈とほぼ同じだ。このようなことが積み重なり、今の差別の認識の広がりにつながっているのではないか。

 当時、県外移設については、(本土メディアでは)「米国は怒っている」との報道がさかんにされた。当 時、米国内では必ずしも、「沖縄だけに基地を」という理屈が広がっていたわけではない。米民主党の有力議員は「沖縄の基地は不要。本国に撤退したほうがよ い」と言っている。有識者にはさまざまな考えがあり、必ずしも「沖縄だけ」ではなかった。その種の意見はほとんど報道されず、移設を決めた政策当事者の意 見ばかりで、沖縄に基地を置くことを正当化するような報道ばかりだった。

(3)

 オスプレイ配備(12年10月)には県議会や41市町村議会すべてが反対するなど民主主義の手続きを全て使って反対したが、強行配備された。日本政府は異議を唱えない。沖縄には民主主義が適用されない状態で、差別、人間扱いされていないことが鮮明になった。

 ◇協定、変えられる−−大治朋子・毎日新聞外信部編集委員

 昨年1月から半年間、琉球新報との記者交流で沖縄の基地問題を取材した。基地を抱える沖縄の日常的な負 担は、本土の人々にはあまり知られていない。その一つが、米軍基地による騒音問題だ。基地周辺の人しか背負わない局所的な負担であり、本土にどう伝えるべ きかを考えた。普天間飛行場に隣接する宜野湾市普天間第二小に2カ月近く通い、子供たちと一緒に授業を受け、教室内の騒音レベルが電車通過中の高架下に 匹敵する100デシベル以上に達することなどを報じた(12年4月2日朝刊)。騒音を数値化することで、本土の人々の理解を促そうと考えた。基地問題は環 境問題であり、教育、人権問題でもある。記事が出ると、文部科学省が教室の騒音調査を沖縄に求めた。

 オスプレイなど米軍機は、学校施設や病院の上空での飛行は可能な限り避けるというルールがあるが、守られていない。日米間で「できるだけ順守する」との合意がなされているが、「できるだけ」の裁量は米国側にある。それを日本が認めて終わってしまっている。

 では、日米地位協定は変えられないのか。韓国ではレイプ事件などが相次いだのをきっかけに、政府が米国に対し地位協定の見直しを求めて内容が変わった。地位協定は変えられる。交渉のテーブルに載せないのは日本政府ではないか。

 ◇質疑応答の内容

 <パネリスト>

 普久原均・琉球新報編集局次長▽松元剛・琉球新報政治部長、論説委員▽大治朋子・毎日新聞外信部編集委員

 <コーディネーター>

 山田健太・専修大教授(言論法)

 会場 米軍施設で働いている人や軍用地主の声はなかなか聞こえてこない。

 松元氏 節目節目で取り上げたが、十分でないかも。ただ、10年の世論調査で、宜野湾市民の普天間飛行場の県内移設反対は9割を超えた。平等に扱うことは沖縄の実態を曲げて伝えていることになると思う。本当に半々で報じるべきなのか。注意しながら報道しないといけない。

 山田氏 米軍基地が沖縄経済を支えているというのは誤解なのか。

(4)

 普久原氏 基地であり続けるよりも民間で活用した方がはるかに経済効果があるというのは県民の共通認識 だ。県民総所得で基地関連の収入は約5%しかない(復帰した72年は約15%)。返還された基地の跡地はものすごく発展している。経済効果を比べると数 倍、雇用効果でいうと数十倍、数百倍になる例もある。県民はその様子を見ているから、皮膚感覚でわかる。

 会場 琉球独立論はどのくらい広がっているのか。

 松元氏 昨年、大田昌秀元沖縄県知事が「復帰40年たっても沖縄の負担は何も変わらない。この状態が続 くなら独立論が強まるだろう」と講演で話した。95年の少女乱暴事件後の世論調査で独立論は6〜7%だった。今は沖縄の全首長が日比谷公園に集まってオス プレイ反対集会とデモをするまできており、独立論は2割を超えるのではないかとの指摘もある。

 会場 米国がどういう国なのかを全国メディアは十分伝えていないのでは。

 普久原氏 鳩山(由紀夫元首相)さんが県外移設を言ったとき、国内の報道は「米国が怒っている」という ものがほとんどだった。しかし、米国には多様な意見がある。ワシントンで取材したところ、民主党の有力議員は「沖縄に海兵隊は必要ない」といった。多様な 意見を紙面に反映させるよう心がけている。

 <最後にひとこと>

 大治氏 沖縄で学んだことはできるだけ、事実を集めて小さいことでも細かく書いていくことが、結果的には全体像を浮かび上がらせるということにつながる。大きなニュースだけを追えばいいわけではない。

 松元氏 防衛省幹部によると、「沖縄を力で抑えるべきだ」と話した記者がいるそうだ。統治機構の危うさを検証することがジャーナリズムの役割なのに、官僚と同じ目線になっている。その危うさをもう一度見つめ直さないといけない。

 普久原氏 沖縄が基地負担の見返りに特別な財政措置をしてもらっているとの認識が(本土の人には)あ る。しかし、沖縄県民1人あたりの行政投資額は、全国で4位。復帰後30年は20位前後でほとんど平均値だった。その種の思い込み、認識をもう一度、きち んと検証し、そのうえで政策などを考えていただきたい。

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 オスプレイ配備反対、東京集会

(5)

 オスプレイの米軍普天間飛行場への配備に抗議して、沖縄県の41市町村の全首長、議長(代理含む)らが 1月27日、東京・日比谷公園で集会を開き、銀座までデモ行進した。集会には主催した県民大会実行委員会発表で4000人が集まった。翌28日には翁長雄 志那覇市長(県市長会会長)らが安倍晋三首相に首相官邸で面会。全市町村長、議会議長らが署名した、配備撤回を求める建白書を手渡した。72年5月の本土 復帰以来、最大規模の上京抗議活動となった。

 オスプレイは昨年、モロッコと米フロリダ州で墜落事故を起こし、沖縄県民から安全性に不安を訴える声が 広がった。知事と全市町村長が反対声明を出し、県議会と全市町村議会が反対を決議。昨年9月、10万人規模の県民大会が開かれて配備撤回を決議したが、同 年10月に普天間飛行場に12機が配備された。県民たちは、今年1月末までに25市町村で住民大会を開き、実行委員会は住民による民主的手続きを尽くした としている。

 安倍首相は今月2日、第2次内閣発足後初めて沖縄県を訪問し、仲井真知事と会談したが「住民の生活の影響、負担を払拭(ふっしょく)していくことに意を尽くしていきたい」と述べるにとどまった。(登壇者の発言と顔写真は琉球新報提供)

 ◇経済発展の阻害要因−−翁長雄志・沖縄県市長会会長(那覇市長)

 首都東京に沖縄の総意が結集した。沖縄県民は目覚めた。もう元には戻らない。

 沖縄は日本の独立と引き換えに約27年間、米国の施政権下に差し出された。米軍との自治権獲得競争は想像を絶した。その間、日本国は自分の力で平和を維持したかのごとく高度経済成長を謳歌(おうか)してきた。

 復帰してもその構図は変わらず、基本的人権は踏みにじられた。欠陥機オスプレイの強行配備に怒りは頂点に達している。

 県民は基地で飯を食っているわけではない。ほとんどの国民の大きな誤解だ。(基地経済は)GDPの5%だ。基地は経済発展の最大の阻害要因だ。

 沖縄に日米同盟、安全保障のほとんどを押し付けているが、大きな事件事故が発生したら、それは吹っ飛ぶ。日米安保体制は国民全体で考えてほしい。

 ◇140自治体が危険に−−喜納昌春・沖縄県議会議長

(6)

 オスプレイ問題は機種変更の問題じゃない。米軍基地機能強化を進め、一層危険にさらすものだ。米軍発表 の低空飛行訓練で7ルート下約140の自治体が沖縄と同じ危険にさらされる。皆さんの決議で、オスプレイ配備撤回、普天間基地閉鎖・撤去、県内への新基地 建設反対を新政権に直訴する。

 ◇配備強行を許すな−−永山盛広・沖縄県市議会議長会会長

 ウチナー(沖縄)は本当に日本だろうか。狭いウチナーに、米軍基地施設の74%を押し付けて、日本の平 和を維持しようとしている現状を見た時、放っておけない。昨年9月9日、県民は10万余が集まる大会を開き、沖縄にオスプレイを持ってくるなという決議を した。それにもかかわらず政府はオスプレイ配備を強行した。私たちは配備を許さない。

 ◇差別は続いている−−渡久山長輝・東京県人会会長

 私は戦後、復帰前に本土に来たが、沖縄出身というだけでいわれなき差別を嫌というほど感じてきた。差別 がいまだ続いている。オスプレイ配備を許し撤回することができないとすれば、私たちは、この差別を肯定し、増長させることになる。沖縄の問題は沖縄だけで 解決できない。県民と連帯していきたい。

 ◇国民が痛み知って−−城間俊安・沖縄県町村会会長

 41市町村長と議会、県議会が一堂に会して大会に参加する歴史的快挙だ。沖縄県がどんなにもがいても前 に進まないのは、基地の弊害もある。日本国民が県民の痛みを分かってほしい。それが政府には届かず県民は心で泣いている。県民の心をみんなが分かち合い、 救ってもらうようお願いしたい。

 ◇皆さんの力貸して−−中村勝・沖縄県町村議会議長会会長

 沖縄では県議会はじめ、41全市町村の議会で反対決議し、オスプレイは沖縄に持ってくるなと日米両政府 に対し訴えた。しかし昨年10月、世界一危険な普天間飛行場にオスプレイは飛行してきた。日米の合意も守らず訓練を行っている。県民は決して許さない。全 市長、議会議長、県議、全員でお願いしに来た。皆さんの力を貸していただきたい。

 ◇平成の沖縄一揆だ−−玉城義和・実行委員会事務局長

(7)

 この集会ほど、会場が一体となった集会を見たことがない。41市町村、県議会、各団体が県民総意として 行動した。建白書を携え、まさに平成の沖縄一揆だ。非暴力民主主義の世の中でこれ以上の手段はない。集会を皮切りにぜひとも国民的な議論を起こしてほし い。全国的な問題とするために、在京メディアの皆さんには沖縄の課題を取り上げてほしい。

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 オスプレイ配備撤回を求める建白書(全文)

 2013年1月28日

 内閣総理大臣 安倍晋三殿

 我々は、2012年9月9日、日米両政府による垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの強行配備に対し、怒りを込めて抗議し、その撤回を求めるため、10万余の県民が結集して「オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会」を開催した。

 にもかかわらず、日米両政府は、沖縄県民の総意を踏みにじり、県民大会からわずかひと月も経(た)たない10月1日、オスプレイを強行配備した。

 沖縄は、米軍基地の存在ゆえに幾多の基地被害をこうむり、1972年の復帰後だけでも、米軍人等の刑法犯罪件数が6000件近くに上る。

 沖縄県民は、米軍による事件・事故、騒音被害が後を絶たない状況であることを機会あるごとに申し上げ、政府も熟知しているはずである。

 とくに米軍普天間基地は市街地の真ん中に居座り続け、県民の生命・財産を脅かしている世界一危険な飛行場であり、日米両政府もそのことを認識しているはずである。

 このような危険な飛行場に、開発段階から事故を繰り返し、多数にのぼる死者をだしている危険なオスプレイを配備することは、沖縄県民に対する「差別」以外なにものでもない。現に米本国やハワイにおいては、騒音に対する住民への考慮などにより訓練が中止されている。

 沖縄ではすでに、配備された10月から11月の2カ月間の県・市町村による監視において300件超の安全確保違反が目視されている。日米合意は早くも破綻していると言わざるを得ない。

 その上、普天間基地に今年7月までに米軍計画による残り12機の配備を行い、さらには2014年から2016年にかけて米空軍嘉手納基地に特殊作戦用離着陸輸送機CV22オスプレイの配備が明らかになった。言語道断である。

(8)

 オスプレイが沖縄に配備された昨年は、いみじくも祖国日本に復帰して40年目という節目の年であった。古来琉球から息づく歴史、文化を継承しつつも、また私たちは日本の一員としてこの国の発展を共に願ってもきた。

 この復帰40年目の沖縄で、米軍はいまだ占領地でもあるかのごとく傍若無人に振る舞っている。国民主権国家日本のあり方が問われている。

 安倍晋三内閣総理大臣殿。

 沖縄の実情を今一度見つめて戴(いただ)きたい。沖縄県民総意の米軍基地からの「負担軽減」を実行して戴きたい。

 以下、オスプレイ配備に反対する沖縄県民大会実行委員会、沖縄県議会、沖縄県市町村関係4団体、市町村、市町村議会の連名において建白書を提出致します。

 1.オスプレイの配備を直ちに撤回すること。及び今年7月までに配備されるとしている12機の配備を中止すること。また嘉手納基地への特殊作戦用垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの配備計画を直ちに撤回すること。

 2.米軍普天間基地を閉鎖・撤去し、県内移設を断念すること。

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 この特集は、青島顕、柴沼均、吉永磨美、臺宏士が担当しました。

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