「北の山 じろう」日記               (その心は?明日、天気にな~~れ!)

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この国と原発:第3部・過小評価体質/2 専門分野間に壁<毎日新聞>

毎日新聞
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この国と原発:第3部・過小評価体質/2 専門分野間に壁
毎日新聞 2011年10月29日 東京朝刊
http://mainichi.jp/feature/20110311/news/20111029ddm003040130000c.html
▼全文転載

(1)

 06年1月、内閣府原子力安全委員会の性能目標検討分科会。原発建設にあたって、東京電力福島第1原発事故のような「炉心損傷事故」が起きる確率をどこまで低く抑えればよいかを定める「性能目標」の具体的な数値を巡り、議論は平行線をたどっていた。

 議論開始から1年半。主査の相沢清人・核燃料サイクル開発機構特別技術参与(当時、故人)は「案2(年 10万分の1)を強く主張する方は2人。残りの方は案1(年1万分の1)なので、この案をベースにいきたい」と、「多数決」で議論に幕を下ろした。案2の 方が厳しく、国際原子力機関IAEA)が求める基準並みだった。

 分科会の12人のうち案2を支持したのは、原子炉を持たない研究機関に所属する委員。残りは、電力会社やメーカーなど原子炉を持つ組織に所属する委員が大半で、委員構成は大きく偏っていた。

 案2を支持した委員は悔しげに語る。「案2だと、耐震補強が必要な原子炉がたくさん出る。それが嫌なわけ。既設炉が心配だったのでしょう」

 さまざまな分野の専門家が参加する原発の安全性を巡る審議では、各分野の思惑の違いから、必ずしも結論が「安全側」に出るとは限らない。

(2)

 07年7月の新潟県中越沖地震の際、東京電力柏崎刈羽原発で想定を超える揺れを観測。原発の耐震性を検 討する経済産業省原子力安全・保安院の作業部会委員だった纐纈(こうけつ)一起・東京大教授は同11月、同原発1号機で記録した680ガル(ガルは加速度 の単位)を全国の原発で想定する最低限の基準とするよう保安院に求めた。纐纈教授は、強震動地震学の専門家だ。

 だが部会では、他分野が専門の委員から反論された。「柏崎固有の事象を一般に当てはめてよいかを検討すべきだ。それをしないままでは、アフリカの地震でも大きければ使えと言っているのと同じ」。「やり過ぎではないか」。部会は結局、導入を事実上見送った。

 纐纈教授は「原発を設計・建設する側には、想定が大きすぎて物が造れないと困るという発想があるようだ。部会は『疑わしきは罰しない』方向に進む傾向があった」と話す。現在も全国の原発の6割以上は680ガル未満を想定している。

 土木学会が02年、原発で津波の高さを想定する基準「津波評価技術」をまとめた際も、専門分野間の 「壁」が影響した。基準は99年から、津波や地震の専門家が参加した部会で検討。「想定外の津波で浸水した場合の対応も検討すべきだ」との意見が出たが、 反映されることはなかった。

(3)

 なぜか。部会委員で地震学が専門の岡田義光・防災科学技術研究所理事長は「想定外の津波への対応は機械工学や原子力工学の話。学会というのは、人様の分野には口を出さないもの」と話す。

 複数の分野にまたがる課題を適切に調整する機能の欠如など、原発を巡る国や学会の審議には構造的な問題 が見え隠れする。福島第1原発事故を受け、国や学会は関係指針の見直しなどを始めているが、専門家の数が限られることもあり、こうした問題への対応は手つ かずのままだ。=つづく

(毎日新聞・連載特集)
この国と原発 アーカイブ(2011年)
http://mainichi.jp/feature/20110311/konokunitogenpatsu/archive/news/2011/index.html

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