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「黒い雨」痕跡確認 金大・山本教授ら

北國新聞
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石川のニュース 【8月6日02時57分更新】
「黒い雨」痕跡確認 金大・山本教授ら
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▼全文転載

 広島で原爆投下直後に降った「黒い雨」に由来するとみられる放射性物質を、金大の山 本政儀教授(環境放射能学)らのグループが、爆心地から約20キロ離れた民家床下の土 壌で検出した。黒い雨研究は未解明な部分が多いが、小松市の尾小屋地下実験室での測定 で、微量放射線を確認した。原爆投下から6日で66年。当時の住民の内部被ばく評価に 向けた一歩となり、福島第1原発事故で懸念される放射線の人体への影響を探る基礎デー タとしても注目される。

 当時、黒い雨による高い放射線量が観測されたのは、爆心地の西2〜3キロ。それ以外 のエリアで住民の証言によらない「直接的な証拠」を確認したのは初めてで、広島市が国 に長年求めてきた降雨域への援助拡充に追い風になる可能性もある。山本教授は長崎市の 間の瀬地区でも「黒い雨」の痕跡調査を始めており、年内に結果をまとめる予定だ。

 黒い雨の調査は、1950年から60年代初めに行われた米ソの大気圏内での核実験で セシウム137などが世界中にばらまかれたため、原爆由来の汚染痕跡を見いだすことは 極めて困難となった。山本教授がメンバーに加わる「黒い雨」の研究グループでは3年前 から、終戦以降で大気圏核実験の始まる49年以前に建てられた家の床下にある土壌を使 った調査に取り組み、広島の爆心地から北西に7〜20キロの20カ所の土壌サンプルを 採取し、測定した。

 ごく微量の放射性物質を測定できる世界トップレベルの施設である尾小屋地下実験室で の分析では、1平方メートル当たりに広島原爆由来のセシウム137が20〜50ベクレ ル含まれていると推測された。30年の半減期などを考慮すると、当時は数百ベクレルが 降下したと予想されるという。福島第1原発事故より低い線量だった。

 広島原爆では、瞬間的に放射線を外から浴びる外部被ばくの調査は行われたが、「黒い 雨」による低い放射線量の内部被ばくは詳しく調べられず、放射線の人体への影響が学術 的には解明されないままとなっている。山本教授は、福島第1原発事故が発生した今、黒 い雨調査の意義は大きいとし、「調査地点をさらに増やし、線量推定の精度を上げていき たい」と話している。

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