「北の山・じろう」時事問題などの日記

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コラム:米国の「日本化」が望ましい理由 <Reuters JP(ロイター)>

★われわれは、誤解しているのかもしれません。高度経済成長期やバブル時代の日本経済の絶頂期と比べるから、今の生活が苦しいように思います。しかし、私が子供のころは日本全体が貧しい家庭が多かったのです。

★もうすでに、成長しきった所から更に経済成長しようという考え方が、間違いなのかもしれません。国家・地方とも行政の無駄は、数限りなくあります。これを是正するだけで財政問題は、かなり改善するでしょう。一例を挙げると、人件費です。今、給与所得者の平均賃金は400万円(年収)くらいです。公務員の給与は、これよりかなり高額です。退職金まで含めると更に高額になります。日本政府を株式会社に例えるなら、会社は「大赤字」です。であるのに、経費削減の努力は、皆無といってよいほど、なされません。従業員は、会社からいかにして、お金を騙し取るか一生懸命努力しています。これが、大体今の日本の公的部門の状況であろうと思います。

★経済不況の名目で、勤労者の所得は低下の一途をたどり、非正規の不安定な低賃金の勤労者が増えました。OECD諸国の中で、貧困家庭の割合は下から4番目のようです。
日本・アメリカの拡大する貧富の格差
http://www.kiu.ac.jp/organization/library/memoir/img/pdf/kokusai5-1_2-003nakano.pdf
OECD諸国との教育支出の比較から見る日本の教育課題 畠山勝太
2012年06月19日
http://webronza.asahi.com/synodos/2012061800002.html
日本の相対的貧困率、過去最悪
(2011年8月30日 読売新聞)
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=46251

★以下の記事を読むと、日本人が貧しくなった原因は、富の再分配が以前のようにうまく機能していないことが、最大の原因であろうと思います。これを改善し、行政の無駄を省き、また産業分野で新しい産業の育成に取り組むなら、たとえ経済成長しなくとも、日本がそれほど貧しい国になることは、ありえないと思います。

Reuters JP(ロイター)
ホーム>http://jp.reuters.com/
コラム:米国の「日本化」が望ましい理由
2013年 02月 26日 10:05
http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE91P00J20130226
▼全文転載

By Zachary Karabell

過去数年、米国を日本と比較する論調がますます喧しくなっている。それらは好意的な見方ではなく、日本が過去20年たどってきた道、つまり「終わりの見えない停滞」を米国も進むのではないかという悲観論だ。

米国が日本化しつつあると考えてみよう。経済成長はほとんどゼロで、巨大な公的債務を抱え、金融システムは壊れている国だ。実際それは、どれほど悪いことなのだろうか。日本化するのは本当に最悪のシナリオなのだろうか。

日本の過去20年は「失われた20年」と言われる。政府債務残高は対国内総生産(GDP) 比で200%を超え、慢性的なデフレに悩み、雇用は停滞し、少子高齢化が進み、経済成長は1─2%で行き詰まっている。政治は安定せず、行ったり来たりを 繰り返している。依然として世界第3位の経済大国であるにもかかわらず、つい最近まで、1980年代や90年代のように日本の問題が経済ニュースのトップ を飾ることはほとんどなかった。デフレを考慮すれば、日本の経済成長は1992年以来、ほぼ止まっているも同\然だ。

米国に目を転じてみよう。公的債務は膨れ上がり、デフレや成長鈍化が懸念され、失業率は高止まりし、政治は硬直している。まさに「日本化」の様相を呈しているように聞こえる。

確かに、そうした数字を見れば「日本化」の指摘は概ね正しいが、そこには公平な現実描写が欠けている。まず初めに、日本は「失われた20 年」といえども、国民は極めて健康な生活を送っており、平均寿命は世界第3位に位置する。平均寿命が日本を上回るのはマカオとモナコだけであり、事実上世 界一の長寿国といって差し支えないだろう。暴力犯罪は比較的少なく、民主政治は秩序正しく機能し、官僚機構は市民の安全やインフラ、教育、住宅、医療など の問題に高いレベルで効率よく対処している。国は平和で、国民は豊かだ。中国との緊張関係などを背景に防衛力は増大しているものの、1945年まで社会を 支配していた軍国主義の影はもはや跡形もない。

仮に米国が日本化しつつあるとして、それがなぜ、何が何でも回避しなくてはならない運命と言えるのだろうか。国民の多くが優れた教育や医 療、十分な衣食住を確保できる社会の安定や豊かさをなぜ憂う必要があるのか。人類の歴史上、こうした状況は恐れるべき運命ではなく、むしろ理想郷とされて きたはずだ。
それこそ、われわれの「日本化」のとらえ方だ。日本の公的債務残高は非常に高水準まで膨れ上がっているが、まだ崩壊はしていない。それは、 米国にはない極めて高水準な個人貯蓄に支えられているからだ。低成長の経済は長期的には持ちこたえられないと言う人もいるが、日本経済が過去20年にわ たって低成長で持ちこたえてきたのも事実だ。「日本化」を心配する声には、社会の安定、優れた公共サービス、全体的な豊かさは考慮されていない。

こうした肯定的な側面を差し引いて考えたり、無視したりするのは問題だ。もちろん、多くの日本人は自国の経済モデルにひどく幻滅しているが、それは 概して、海を隔てた中国が台頭している一方、日本経済が進化や適応を止めているからに他ならない。しかし、米国における日本軽視の論調は、より単調だが安 定した成果に対するわれわれの目を曇らせているのではないか。

確かに、米国の経済システムが進化し、ダイナミズムとイノベーションを発揮できればもっと望ましい。しかし、「日本化」の懸念をヒステリックに喧伝し、医療・教育・社会福祉の充実を伴った低成長や成長鈍化への道を拒絶するのは、米国にとって得策とは言えない。

もし本当に日本が米国にとって最悪のシナリオなら、われわれは待ち構える将来が極めて安定的である幸運を祝福すべきだ。われわれが向こう 10年の道に迷うなら、日本には米国が目指すべき何かがあるのではないか。少なくとも日本には、米国にはまだ迷いが見られる社会的セーフティーネットへの 強いコミットメントがある。そうしたセーフティーネットには、社会不安を未然に防ぐ役割がある。

理想的ではないにせよ、許容できる結果として日本のような地位を受け入れられなければ、米国にとっては「日本化」より難しい問題が待ち構えることになるだろう。

(22日 ロイター)

*筆者は、リバー・トワイス・リサーチおよびリバー・トワイス・キャピタルの社長。CNBCのレギュラー解説者であり、ニューズウィーク誌の寄稿編集者も務める。

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