京都新聞
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アルツハイマー抑制タンパク質 滋賀医科大チーム発見
2014年06月04日 22時40分
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20140604000153
▼全文転載
脳内のタンパク質「ILEI(アイレイ)」がアルツハイマー病の原因物質の生成を妨げ、発症を抑制する効果があることを滋賀医科大分子神経科学研 究センターの西村正樹准教授らの研究グループが発見し、4日、英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」の電子版に発表した。副作用リスクの少ない治療 薬の開発が期待できるという。
■副作用を回避 治療薬に期待
アルツハイマー病は、特定の酵素の働きで生まれたアミロイド ベータ(Aβ)と呼ばれるタンパク質の断片が脳内に蓄積して発症するとされる。この酵素の働きを抑え込む従来の薬剤開発では、別のタンパク質の分解まで阻 んでしまい、皮膚がんや認知機能の低下など副作用が課題だった。
同グループは、アルツハイマー病の患者の脳では正常な脳よりILEIが減っている点に着目。培養細胞でILEIを増やすと、分泌されるAβが約30%減ることが判明した。別のタンパク質の分解は正常に進み、副作用の危険性が抑えられた。
実験では、アルツハイマーを発症するように遺伝子操作したマウスでILEIを生成すると、記憶障害を起こさずに健康なマウスと同等の成績を残した。
西村准教授は「治療に向けた一つの方向性が示せた。副作用がない治療薬の開発につながってほしい」と話した。
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