何だか?自分に都合の良い部分や数字を切り貼りして、情報を自分の意図する方向に向けようとするブログ記事などが、目に付きます。
例えば、統計数字などは期間を切り取ると、何らかの数字が極端に大きくなったりします。もっと長期間の統計を見るなら誤差の範囲内の数字が、一部分を切り取ることで全然、別の方向を示すことがあります。いささか?歯切れが悪いのは、具体例を挙げたくないからです。その捏造を、原発推進の立場に立つ学者から、「木っ端微塵に粉砕された例」を見たことがあります。
更にひどい捏造は、「メルトアウト」(原発の基礎を突き破った核燃料が地中に潜り込んでしまう事)した核燃料が地下800メートルにある、と書いたブログ記事がありました。どう言う訳か地下800メートルでその後も800メートルのままでした。
そもそも現在、メルトダウンした核燃料がどこにあるか確認できていません。原発の地下の基礎部分に留まっている可能性もありますし、もう基礎部分を突き破り地下に解け落ちている可能性もあります。これから、何らかの技術的手段を開発して確認するべきことです。多分、2012年だったと思いますが上記の話がネット上をにぎわしていました。
もっとひどいデッチ上げもあります。
「4号機の使用中核燃料が格納容器の外で爆発した」と言う話でした。
色々な図や写真をくっつけて、もっともらしく記事を作っていました。
もし仮に、「4号機の使用中核燃料が格納容器の外で爆発した」とするなら?
その時点で、福島第1原発に人間がいるのは不可能でしょう??
それこそ、急性被曝で即死に近いかたちで死亡するでしょう。
その記事が書かれたころ、4号機では建屋の中に作業員が入り、使用済み核燃料プールの補強工事を突貫でやっていました。
余りにも「煽り」というべきか「捏造」というべきか迷うケースもありますが??
そんなブログやサイトの記事は、控えめに読むか?読まない方が良いように思います。大体、そのようなブログやサイトは、何らかの金銭的目的があるように思います。
ブログやサイトで自分の主張をするのは、原則自由なのでしょう。
しかし、「煽り」や「捏造」の傾向の強い記事を読んで、それを簡単に信じるのは止めた方が無難だと思います。
例えば、日本の人口減少があります。
これは、原発事故と無関係に将来の推計が、数年前に(原発事故後)出されています。その年から、「40年後だったか50年後だったか忘れてしまいましたが、日本の人口は8600万人台に減少する」と言う政府(官庁)の公式な過去の統計からの推計があります。
一応、ご参考
2060年、総人口8674万人に 減少数は1都6県消失規模に(人口予測)< 産経ニュース
2012-08-08
http://kitanoyamajirou.hatenablog.com/entry/20120808/1344377256
原発事故前から、このような少子高齢化を原因とする人口減予測があります。
私は、以前ブログ記事で書きましたが
年間死亡者数の推移を書きました。
その時見た統計数字は
2010年に約5.5万人死亡者数が増加し
2011年に更に約6万人増加していました。
2012年は、2011年比でほぼ横ばいでした。
この時の年間死亡者数は、120万人台でした。
一応、ご参考
2012年の年間死亡者数(確定数) 1 256 359人
2013年の年間死亡者数(推計)1 275 000人
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei13/dl/honbun.pdf
政府の統計を信用するなら
2010年と2011年の2ヵ年で、ドンドンという感じで年間死亡者数は、2009年比で約12万人急増しました。
年間死亡者数は、大雑把に昭和60年ごろから右肩上がりの増加傾向が折れ線グラフから見て取れます。
この増加が、原発事故の影響によるものなのか?それとも、単に高齢者人口が増えているからなのか??は、現時点で確定的な事は、言えないと思います。私が、この統計に注目したのは、2012年です。今もって、私には自然増なのか?原発事故の影響なのか?判断できません。
原発事故とは、無関係に既に将来人口の予測数字が出ていることを忘れないでください。それによると、40年?(50年?)後には、日本の人口は8600万人台と推計されているのです。
チェルノブイリ原発事故の周辺国の人口の推移の折れ線グラフを私も掲載したことがあります。ウクライナは、人口増加社会で原発事故後1993年くらいまで人口は増加し続けます。原発事故の影響を疑われる人口減が始まるのは、その後です。
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/genpatsu/ukraine2.html
人口のピークと思われる、1993年にウクライナの年間死亡者数に死亡率10%強の増加がグラフからは、見て取れます。その後、10年くらい人口減少が続いたとの記事を読んだことがあります。
これとて、今考えると旧ソ連崩壊の時期と重なります。旧ソ連崩壊とウクライナ独立の政治的・経済的・社会的混乱(かなり大きな混乱です)の影響がなかったとは、言い切れないでしょう。
ウクライナの例を見るなら、人口統計から原発事故由来の放射線被曝の影響を考えるには、7年後くらいから始まって15年後くらいの人口統計の推移を見ないと分からないと思います。
分からないはずのことを、「いろいろ書いているブログ」など??
見たことがありませんか??
世の中に「絶対」は、ほとんどありません。
上記URLから、一部引用
http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/genpatsu/ukraine2.html
ウクライナ政府は独立後、1997年6月、根本的な放射線汚染食品制限値を設け、飲料水を1リットルあたり2ベクレル、はじめて乳児用食品に1kgあたり40ベクレルという制限値を設けるなど根本的な改革に乗り出した。
1986年4月26日1時23分(モスクワ時間)
11年後に、やっと本格的な汚染対策(食品)に乗り出したことになります。
現在、まだウクライナと比較すると日本の放射能汚染の基準値は、甘いと思います。
放射能について正しく学ぼう チームココ
http://kingo999.web.fc2.com/
http://kingo999.web.fc2.com/kizyun.html
http://kingo999.web.fc2.com/kome.html
一部引用(既に何回も掲載しました)
水 2ベクレル(1リットルあたり)
パン、パン製品 20ベクレル(1kgあたり)
野菜(根菜、葉菜) 40ベクレル(1kgあたり)
たまご 6ベクレル(1個あたり)
じゃがいも 60 ベクレル(1kgあたり)
果物 70ベクレル(1kgあたり)
(引用終わり)
このように食品ごとに基準値を分けています。
理由は、沢山食べる主食や飲用水については基準を厳しくし、食べる量が少ない食品については、基準をやや甘くすると言うことかと思います。
大雑把ですが、一応の参考にはなると思います。
これより更に厳しく考えるべきか??
このくらいで妥協するか??
の問題です。
これより「甘い」のは、ナシです!!