2022年05月08日(日)15:19
アイルランド議会選、シンフェイン党が初の第1党
2022.05.08 Sun posted at 12:55 JST
https://www.cnn.co.jp/world/35187179.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E5%85%B1%E5%92%8C%E8%BB%8D
この記事を読み、アイルランドの歴史を思い出しました。
大英帝国は、イングランド・ウエールズ・スコットランド・北アイルランドの政治的連合体です。
ブリテン諸島に侵攻したイングランド人が元々ここに住んでいたケルト系の原住民と戦い、イングランド人が勝利しイングランド中心の政権が誕生しました。
最初は、アイルランド全体が大英帝国の植民地となりました。しかし、アイルランド人は大英帝国に対し武装独立闘争を始めます。
それが、「アイルランド共和軍 - Wikipedia」の起源です。
参考
「アイルランド独立戦争 - Wikipedia」
「北アイルランド問題 - Wikipedia」
「アイルランド共和軍 - Wikipedia」
ルーツとなる反英武装組織の結成は19世紀中頃から始まり
アイルランド独立戦争後、1921年の英愛条約締結によりアイルランド自由国が成立した
このとき北部6県が北アイルランドとして連合王国の一部に留まった。
これが、その後の「アイルランド共和軍 - Wikipedia」になります。大英帝国とアイルランド共和軍 の闘争は、長く続きました。
1998年の北アイルランド和平合意(ベルファスト合意)により、武力闘争はやっと集結しました。
「シンフェイン党」は、アイルランド共和軍の政治部門が政党化した組織です。当然に平和的手段で北アイルランドの南アイルランドとの統一を目的としています。
その政党がアイルランド議会で初の第1党になったことは、アイルランド人にとってもアイルランド系の人々にとっても感慨深いものがあると思います。
「やっと、ここまでたどり着くことが出来た・・・」
そして、アメリカ。
アメリカに最初に入植したのは、イングランド人です。
メイフラワー号 - Wikipedia
その後、母国での迫害を逃れてアイルランド人が陸続とアメリカに新天地を求めました。今では、アイルランド系アメリカ人は、アメリカ国内のイングランド系の次の主流派と言えると思います。
アイルランド系アメリカ人 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89%E7%B3%BB%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E4%BA%BA
政治の世界だけ見ても
ジョン・F・ケネディ:第35代アメリカ合衆国大統領
ロナルド・レーガン:第40代アメリカ合衆国大統領
ビル・クリントン:第42代アメリカ合衆国大統領
バラク・オバマ:第44代アメリカ合衆国大統領。母方の先祖がアイルランド人
ジョー・バイデン:第47代アメリカ合衆国副大統領、第46代アメリカ合衆国大統領
5人のアイルランド系アメリカ人が大統領になっています。そして、時代が新しいことにも気が付きます。
イングランド系アメリカ人 - Wikipedia
ジョージ・ワシントン:初代(1789-97)-曾祖父がエセックス出身をはじめとして
以下、アイルランド系以外の大統領のほとんどが、イングランド系の血を引く人々です。
ビル・クリントン:42代(1993-2001)
ジョージ・W・ブッシュ:43代(2001-2009)-1631年に祖先がエセックスからマサチューセッツへ移民
バラック・オバマ:44代(2009-2016)-母方の主要な血統がイングランド
両方に分類される大統領もいます。
つまり、アメリカ社会の政治的な主流はイングランド系であり、新しい時代にアイルランド系が台頭してきた歴史が見えます。
何故?アメリカでカトリック的な考え方が強いのか?
それは、母国を逃れてアメリカに移住したアイルランド人の宗教が、カトリックだからです。
イングランド系は、プロテスタントです。
それは、アメリカの二大政党にそのまま影響を与えています。
南北戦争当時の北軍は、主にアイルランド系の血を引く人々だと思われます。それが現在の共和党になりました。
だから、共和党支持者はカソリック的な価値観を重視します。奴隷制度廃止を旗印として掲げ、既得権益と戦いました。北部の都市労働者が支持基盤であったと思います。
本当の意味でのアメリカの自由・平等・民主主義の原点がここにあります。社会的正義の原点でもあります。
南軍は、イングランド系だと思われます。
南部に奴隷制大農園を経営する人々が支持基盤です。
しかし、歴代大統領を見ると南北戦争後もイングランド系が政治権力を握り続けていたようです。現在の民主党です。宗教は、プロテスタントです。
そのように考えると?
共和党は、アメリカの自由主義の大元であり社会的正義の観念を重視する人々であることになります。言ってみれば、アメリカ社会の貧しい人々の代弁者でもあります。
民主党は、完全な既得権益の代弁者です。
それは、今も同じです。金融業界や他国籍巨大企業の代弁者です。一見社会的弱者のほうを見ている振りをしながら実は、社会的弱者からむさぼる側の立場にあります。
アメリカの前大統領トランプは、社会的弱者の代弁者と認識されているから、アメリカでは圧倒的な(主に社会的弱者を中心とした)人気があります。
既得権益層は、何とかしてトランプを社会的に葬ろうとしています。そう理解するなら?
一方的にトランプを悪者にしようとする情報は、プロパガンダの疑いが濃厚です。(主にアメリカの既得権益を代弁する主流メデイアから流れてくるからです。アメリカに独立系のメデイアは、ほとんどないと思います。)
情報統制と情報操作の影を見る思いがします。
アメリカの知名度の高いメデイアは、ほとんど民主党や既得権益のプロパガンダ機関とさえ、言えると思います。
政府御用メデイアは、日本だけではありません。
どこの国も似たようなものです。
世界共通のメデイアの傾向と言っていいと思います。