スーパー5社の放射能への取り組みの実態がわかる! 上杉隆・ニュースの深層「グリーンピース・ジャパン 放射能汚染への取り組み」
★去年、ブログ「ざまあみやがれい!」が、食品汚染に関連した記事を掲載しているので全文転載します。記事は、昨年12月の記事です。
ブログ「ざまあみやがれい!」
スーパー5社の放射能への取り組みの実態がわかる! 上杉隆・ニュースの深層「グリーンピース・ジャパン 放射能汚染への取り組み」
(動画) 12/6 (2011年12月08日11:37)
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65779269.html
※文字おこしを進めたので加筆掲載し、掲載日時を更新しました。(2011年12月8日11:37)
2011年12月6日(火)、上杉隆氏がキャスターを務める「ニュースの深層」にグリーンピースの佐藤潤一事務局長が出演。「お魚スーパーマーケットランキング」を作成したスーパー5社の調査の詳細について言及しています。
ブログタイトル「ざまあみやがれい!」の由来
<動画>
http://youtu.be/3uwMQ-dqqUg
※まだ途中です。誤字脱字は随時追加していきます。
※グリーンピースの調査の部分を先に文字に起こしています。
=====(文字おこし、ここから)、
上杉「まずはパネルから行きました。この、えー後ろ。これは調査ですね。調査のところでしょうか」
佐藤「そうですね。あの、グリーンピースが3月の下旬から福島県に入って。まあ飯舘村に入ったりだとか。で野菜ですとか。これですね。このときは空間線量測ったりだとかしたときの写真ですね」
上杉「あの、グリーンピースというと海洋調査、海産物、海洋調査という印象が強いんですが、実は飯舘村の線量が高いというのを一番最初に警告したのがグリーンピースですね。今回」
佐藤「そうですね。IAEAよりも早くその避難、まあ妊婦さんと子どもに関してはいち早く避難する必要があるということを、あの、提言してますね」
上杉「そうですね。IAEAが確か3月の19日か20日だったんですが、その前に、いっておりまして。あと、今色々問題になってる、いまごろ問題となっているSPEEDI、その公開を早くしてくれといったのはグリーンピースですね」
佐藤「そうですね。あれを全く出してなかったので、まあ情報公開請求というかたちで請求して。それがちょうど先々週ですか。あの、文科省ようやくウェブサイトに全部公開すると」
上杉「やっとですか」
佐藤「やっとですね」
上杉「9ヶ月たって」
佐藤「9ヶ月たって」
上杉「まあそういう事もありますし。えー、あと自主避難というか賠償問題。これ自主避難した人に賠償請求が出されないんじゃないかということを危惧して、かなりその、えー早い段階からそこの警告を発してたのもこれもグリーンピースだったんですね。」
佐藤「そうですねえ」
上杉「もちろんグリーンピースだけじゃないですけど、まあ早い段階でかなり言っていたと。こういうふうに実は多様な活動してるんですが、やはりなんといっても、えーお得意なところは、十八番はやはり海洋調査というこの」
佐藤「そうですね、海ですね」
上杉「これはまあずっと伝えてるですが。これは何をやってるんですかね、これは」
佐藤「えっと5月に海洋調査をしたいということでグリーンピースの船を日本沖に派遣するんですが、事実上日本政府から拒否されるんですね。でまあ拒否されるという事がわかった時点で、逆に陸での調査っていうのも、陸からまあ港に向かって水調査(でいいのか)ていうのもやった。でそこでの漁師さんとの、えー、まあ調査協力していただいたりだとか、ということでこの昆布を測ったりだとかっていうこともしましたね」
上杉「なるほど。これはもう4月の段階から、えー政府に働きかけ、そして独自調査をしながらやったんですが。実はですね、先月の17日に、自由報道協会で会見もやっていただいたんですが。えーグリーンピースが呼びかけていただいていたことを受けて、えー日本の大手スーパー5社が独自に調査をしたりしなかったり。」
佐藤「そうですね」
上杉「したことに対して、ランキングを発表したんですね」
上杉「でこのランキングというのを。お魚、スーパーマーケットランキング。これ多分あんまりご覧になってない人多いと思うんで」
佐藤「そうですね。まあグリーンピースがいわゆる格付けを行ったというようなかたちになるんですけれども。あの、大手スーパーさん5社に対して9月から、アンケート調査を行っておりまして、その放射能に汚染された魚の商品についてどういう方針を持ってるかということを調べたんですね。ですので、あの全ての質問において例えば自主検査をしてるですとか、あの、どういう自分たちの基準を持ってるか否かということを調査して。それをまあ点数化してランキングした結果というのがこちらになるんですね。」
上杉「なるほど。これちょっと説明してもらっていいですか?」
佐藤「はい。ですので、まあ今、イオンさん、イトーヨーカドーさん、ダイエーさん、ユニーさん、西友さんという5社を調査して。まあそのポイントごとに分けていって。イオンが82ポイントということで1番、あのまあ、そのえー調達方針に関しては進んでいたと。一方で西友さんは32ポイントということでまだまだ課題が残っているという状態ですね」
上杉「イオンさんこれ、具体的に何をやったんですかね」
佐藤「イオンさんはですね、あの、先月11月中になりますけれども、放射能ゼロ宣言というのをしてですね、まあ自主検査対象をかなり広く調査をするということと、えー基本的に検出限界を超えて、放射性物質が検出された場合には、販売をしないというような方針を持っていらっしゃるんですね」
上杉「ほお。えーそれで、イオンは独自に調べた物の中でですね、まあいくつか発表もしてましたが。えー、こんな数値が出てきたんですね。ちょっとこれ見えにくいんですが。こういう形で、これはあの、グリーンピースのほうが……」
佐藤「そうです」
上杉「この大手の方のスーパーに行って、そして直接その商品、食品を測ったものの結果ですね。」
佐藤「はい。あのー、やっぱりスーパーさんに直接行ってですね、自主検査だけをして欲しいということを言ってもなかなかスーパーさんも、あの、現状把握が出来ないので。あの動きづらいと。そういう事でグリーンピースが独自に、えースーパーで買物をして独自調査をして、こういう結果だったと。それをまあスーパーさんに提示することによってその必要性を訴えたということになりますね」
上杉「これちょっと見えにくいんで。分かりやすくすると、こういうモノをグリーンピースのほうで。ホームページでもごらんになれますんで、もし見れなかったらまたあとでご覧になっていただきたいんですが。えーこういうような数値を発表、表を発表しております。驚くのは今ちょうど冬場。鍋に1番あってるようなマダラ、これが47.3ベクレルですか。」
佐藤「はい。あのーまあ水産庁が調査してる、でもですねやはりマダラというのはこういうような数値が出てますので。まあそういう事も含めて、徐々に徐々に生体濃縮というのが心配されてきた。いわゆる海の整体鶯宿というのは非常に大きな問題で。時限爆弾のように徐々に徐々に進んでしまうというのが海の汚染の恐怖だと思いますよね」
上杉「そして困ったことになるのは、このマダラ、実はアレなんですね。福島の近海ではなくて北海道で採れたと、いう表示なんですね。」
佐藤「これユニーさんのマダラですが。北海道産47.3ベクレルと。これ北海道でとれるとなるとちょっと心配な気がするんですが。これはもうあらかじめそういうふうに魚、っていうか、海産物の汚染というのは広がると、いうことなんでしょうか」
佐藤「……その可能性もありますし、やはりその水産物・海産物に関しては、あの、商品を選ぶときのラベル、あの、表示がですね。非常にあいまいなんですよね。ですので福島沖でとられたものが例えば北海道で水揚げされたときに、北海道の水揚げというかたちで北海道産とされるおそれもある。というのが非常に大きな問題の1つですね」
上杉「あの、日本の場合には水揚げ港が産地になる場合もありますし、最近は国際表示というあいまいな表示もあったりですね」
佐藤「そうですね」
上杉「非常に分かりにくいんですが」
アナ「実際これは都内のスーパーマーケットで買われてるわけですよね。」
佐藤「そうですね。ですので。まああのホームページで見ていただければどの店舗で購入したかというところも含めて記載してあります。」
上杉「あとですね。これ、イオンで販売されていたサバの水煮の缶詰。こっからもセシウムが検出されたと。ちょっとびっくりしたんですが。これはどういう事なんですかねえ」
佐藤「あのー缶詰というのは加工食品ですので、その、えー、まあ、ラベル、その表示もあまり義務付けられてないですし。おそらく今の段階ではあの、検査もされてない状態だと思うんですよね。ですので、そういうようなところに汚染されてるような可能性の高い食品、まあ水産物も含めてですけれども、いってしまうのではないかということを懸念してます。ですので今度12月中旬あたりにですね。やはりその加工品というところに焦点を当てて調査をするというような結果も発表する予定です。」
上杉「あの加工品というとですね。今日、さきほど西田さんに読んでいただいたニュース、気になるのは、あのー、粉ミルク。こっからえーセシウムが検出されたと。これ、どういう事になってしまうんですかねえ」
佐藤「ですね。もう粉ミルクからいわゆるその子どもの最初に口にするものが、放射能に汚染されてしまっているというのは非常に大きな問題だと思いますし。これが今になってようやく判明したということ時点も……自身もですね、やはり今の体制、食品の調査の体制というは甘いということを象徴してると思いますね」
上杉「さきほどその発表をした後にですね。えーまあNHKの番組では、暫定基準値を超えていないので、その直ちに健康に影響することではないという、まあ報道がされていましたけど。まあこれもほんと、この9か月間繰り返し聞いてきた言葉ですが。ただ暫定基準値というのは今回事故のあとに、勝手に都合よく引き上げたものですし。あと大人と子どもがやはり全然放射能への耐性とか違いますよね。このあたり、どうですか、グリーンピースとしてずうっと調査を、というか呼びかけていた部分は、明らかになってしまった今日」
佐藤「そうですね。まあやはり、ま、子ども、特に乳児に関してはですね、非常に厳しい、あの、規制であるべきなんですよね。なので暫定正値に関してもより厳しくするっていうほうが普通だと思うんですよね。事故があったからこそ余計厳しくすると。そういうものが一切乳幼児に入らないようにするというのが本来国がやるべき、あの、企業がやるべきことだと思うんですが。緩くなってしまっているというのはもう、話にならないと思いますね」
上杉「本当に食品というのは、やはりこの、食べるものによってもちろん違いますけど、食べる人によって違うわけですね、個体によって。放射能にそりゃ強い人もいるかも知れませんけど、やっぱり子どもとかそして何といっても女性、妊娠中の女性とか。こういう弱者、放射能弱者に対しての対策というのはまだまだ遅いというか。遅すぎる……」
佐藤「遅すぎますね。やはりあの、発声した当時からそこを1番に考えて、全て対応していくべきだったのに出来てないというのが現状ですよね」
上杉「ま、そのへんのあたりっていうのは、これはまあ、ずうっと調査をしてる、わけですが。ちょっともう1回、ツイッターで今日も、ツイッターで色々意見とか募集していますが。今ツイッターの#(ハッシュタグ)shinsouででてきたのが、もう1回見せてくれということで。ごめんなさいこっちですね。あ、こっちですね、すいません。えっとこのスーパー。このえーっと。西友さんがこれ32と低いんですが。なんでこれ低いんですか、という質問来たんですが。」
佐藤「はい。基本的に西友さんここに5つの項目が挙げられてるんですけども。仕入れ基準ですとか、販売基準ですとか、放射能の測定耐性だとかってことに関して、まあこの段階ではですね、ほとんど実施されてなかったというのが現状です。ただ、このランキングを発表した直後、えー次の日、そして、えー連続でですね、グリーンピースの方に執行役員の人から直接連絡があって。わざわざグリーンピースの事務所にまで、いらしていただいて、西友としてもこのランキングは重く受け止めると。ですので特にまずは海域の表示だとかラベリングに対してはきちんとやっていきたいというようなことをおっしゃってました。ただ、まだまだ自主検査ですとか、自主基準というものがないのでそのあたりはまだまだイオンさんに比べると取り組みは遅いと思いますね」
上杉「ただこれはアレですね。もちろん大手スーパーでやってる、やんないところよりはやってるところのほうがいいんですが、本来はこれ政府が行うべきことじゃないですかね。どうなんですか、そのあたりは」
佐藤「そうですねえ。やはりまあ政府が行って、やはり東京電力がそれをきちんと支払うという構図っていうのが、あの重要だと思うんですよね。あのスーパーさんもある意味被害者、なんですよね。このようなことをすべき…あのする必要がなかったわけですから。ですのでまあそういうところも含めて国がきちんとやるということが本来必要です。でまあ、イオンさんも調べてるとはいえですね、それは全部、全部の支那をまだ調べてるわけではないですから、そういう意味でもまだまだ安全、安心な食品が確保されたわけではない、という状況ですね」
上杉「なんといっても全商品で1番気をつけなければいけないのは、まあ全世界がこういう放射能事故起こったときにですね、えーまあ例外なく子どもと女性を守ると、これは国家の宝ですから、子どもも女性も。やはり戦争が起こった時も、子どもと女性を守るというのをこれは国としての当然の、えー義務なんですが。日本の場合はそこの部分がどうも、どうもというか完全に疎かになったっと。そういう例として今回の粉ミルクが出てしまったということは、本当に重ねて残念なんですが。えーちょっと1回ですね、海洋の方から話をはなして、まさに子どもと、えー、女性を含めて、グリーンピース、こういう活動、先ほど最初に申しましたけれども、これ飯舘村もそうですかね。」
佐藤「はい。そうですね」
上杉「こういう活動も写真でやってます。ちょっとパネル、なんですが。じゃあちょっとこっちに起きましょうか。ごめんなさいこちらでちょっと。これちょっと説明してもらっていいですか?」
佐藤「はい。まああの、これもやはりその福島市内、飯舘村もそうなんですけども、福島市内で、あの、やはり線量が非常に高いところに関しては、あの、自主避難ですとか、政府が決めて避難をさせると。特に子どもや妊婦の方々に関しては優先的に避難させると。そういう事が必要だとずうっと訴え続けています。で、つい昨日まで、5日間、再度福島市内であの除染後の、例えば仙料の状態ですとか、調べてきたんですけれども。そもそも除染というのが全く機能していない現状ですとか。やはりそれにあきれて、まあ、その、市民自身が除染をやっていると。ただその防護もきちんとしてなかったりだとか、その、出てきたものをどうしたらいいのか実際わからないという、本当に非常に難しいというか全く対策がなされていない状態が現状もあるというのが痛感しましたね」
上杉「えーまあ除染といえば3月の段階では東京電力並びに政府は、まあ工程表の第2ステップ、つまり9ヶ月後には除染が終わり、そして除染が終わった地域からは、えー、避難のしている方々にお戻りいただくという約束をしたんですが。結果として先々月になりますが細野原発担当大臣は、えー、除染はとりあえず戻ってから除染するということで。もう30キロから20キロ、戻しましたよね、子どもを含めて。これの判断はどうですか?」
佐藤「これは明らかに間違ってますよね。」
上杉「間違ってる」
佐藤「はい。やはり、除染をするというのは避難とセットでなければいけない。特に除染をしてる最中というのは余計にあの、汚染が広がる可能性もありますから。そういう時に子供さんですとか妊婦の方々っていうのは避難させるっていうが大前提で行うものだというふうに思います。」
上杉「あのー、いくつか日本のメディアの報道もあったのですが。例えば桃の木、これを除染して高圧の、あの、水でバーっと圧力でですね、流すと、85パーセントも除染できるというふうに言ってるんですが。ただ除染した水っていうのは下に落ちるんじゃないかなと素人考えで思うんですが。これは除染とみなしていいんですかね。」
佐藤「あの、汚染の拡散ですよね。」
上杉「拡散。はあー」
佐藤「はい。なので、それが例えば側溝にまた流れこんでですね、あの、本来側溝は事前に、もう除染したと思っていたところが、また、再度汚染されるっていうことがあるわけですよね。なので英語でも、リコンタミネーションっていうふうに言いますけれども。まあ拡散させることによってまた汚染が広がっていくという、汚染がどんどんどんどん悪循環で広がってしまうという可能性があるということですよね。」
上杉「そうですね。それがまた、流れたのがアスファルト、コンクリートだったら綺麗になったといいますが、結局それが排水口に流れ、川に流れ、海に流れ、また、雨で降り、そして海洋汚染も含めて同じことの繰り返しっていうことになるわけですね」
佐藤「繰り返しですね」
上杉「その海洋汚染というとですね、ちょっと話がいろんなところに飛びますけれども。えー、これ東京電力がおとといですか、発表したのは。えーストロンチウム、300リットルですか? リークしていたということを今更認めたというか、発表したということなんですが。これはもう本当に佐藤さんもずうっと、春先から警告していたことが、え、まあ、明らかになった。実際そうだったんですが。これについてどうでしょうか」
佐藤「あのー、今回明らかになったその300リットル、だけではないと思うんですね、やはり。あの、今後あの、今までもずうっと地下水を通じてですとか、あらゆる汚染水というのがもう海に流れてしまってると。これが継続的に行われてしまってるっていうのは、まあ、海外から見てもですねこれはもう疑われてるわけですからね。なのでそういう事が今回1部分だけが明らかになったということで、やはり、あの、今、細野さん必死に冷温停止、もう安全なんですよっていうことを宣言使用としてますけれども、実際には汚染は継続してるっていうのが実情ですよね。」
上杉「まだ放水事態もそんなに止まってると、いうわけでないですし。なにしろですね、1号機から4までですね、完全に密閉したわけでもないと。そしてなんといっても下から漏れてるということもあるんですが。気になるのはその海外の反応。つまり今後日本がですね、国家として発展していく、並びに日本の製品とか色々含めてですね、貿易立国として生き残っていくためには海外の反応って一番重要なんですが。えーこの絵にもありますけど、あのまあ海外日本外国特派員協会、FCCAで会見してます。えーこのグリーンピースも含めて、えー海外の見方っていうのは今回の日本の政府の対応、そして除染、現在の放射能事故のレベルを含めてどういうふうに見てるのかっていうのをちょっとわかるとこだけ教えていただきたいのですが」
佐藤「あの、まず、海外から日本に来るスタッフの最初のコメントというのは、信じられない、と。日本人がなぜこれを日常として今生きてるんだっていうところに、信じられないっていうのをまず言いますよね。特に福島で情報が明らかになって、こんなに高い線量のところにどうして住むことが出来るのか、また国はそうさせてるのかっていうところがもう非常に大きな驚きですよねえ」
上杉「あの、海外の記者たちも、まあ同僚も含めて、やっぱ来るとびっくりするのは、自分のほうがおかしいんじゃないかと。そしてこの絵にもあるようにですね。こうやって現地に行って、ジャーナリストたちが測るとですね、こういう数字出てるわけですね。その中で子供たちがこのように普通に生活をしたりしてると。これどういう国だと。こういうような反応が少なくないわけですが」
佐藤「そうですね」
上杉「ただ日本政府、それから日本のメディアも含めて、そんなことはないと、言ってるんですが。実際のところはそれはやはり厳しい目で見られてるってことですよね」
佐藤「見られてると思いますね。例えばあの、来週グリーンピースではですね、あの、11日日曜日なんですけれども。あの、福島市内で、チェルノブイリで、まあウクライナでですね25年間現地の子供達を診察してきた、あの医学博士をおよびして、その低線量の被曝というのがどういう影響あるのかってことを、まあ福島市内で講演してみんなに知らせようというのをやるんですけれども。やはりそういうことをもっともっと、あの、市民団体とかがですね、やっていくことによって国のその安全宣言というのをなんとか打破していきたいなというふうに思いますけれどもね。」
上杉「そうですね。低線量というと政府は、直ちに人体に影響はないと言ってるんですが。実は先週自由報道協会で会見した、広河隆一さん、チェルノブイリ子ども基金のまあ創設者の1人ですが。えー広河さんの言葉を借りると、実はこの25年経ったチェルノブイリっていうのは、ここは安全だっていって避難した低線量地区、えー低汚染地区からまた、あらたにいわゆる健康被害が出てると。要するにやっぱ蓄積ですよね。積量というか、やっぱ放射能は」
佐藤「そうですねえ」
上杉「で、内部被曝が繰り返されるとそういうような被害も出てくると。いうことで、本当に考えたくないほど恐ろしい未来がやってくるのかなと。えーいうふうに思うんですが。えーあとですね。この、えー、グリーンピース自身がですね、えー、まあ、検査をしてると。」
佐藤「はい」
上杉「いうことなんですが。この5月に前回出演していただいたんですが。それ以降なにか変わった情報っていうのはありますか。食品とか含め」
佐藤「そうですね。あのグリーンピースでですね、あのシルベクと私たちは読んでるんですけれども。まあ自分たちの放射能測定室を開設しまして。まあそちらで、あの、今は魚の調査ですけれども、そういうものも行っています。ですので、そういう測定ということもやりながら、そういうデータに基づいて、あの、国への提言ですとかやるべき事というのを、あのー市民の皆様にもそういう情報を発信しているところですね」
上杉「うん。あの、その時に出ていただいた海洋担当の花岡さんもそうですが。当時、4月でしたっけ、測ったときはですね、東京湾……東京湾じゃないごめんなさい、えっと……福島沖ですが、ワカメか昆布、えー、のかいもう(※でいいのか)で、12万ベクレルという数値が出てたというのもあったんですが。」
佐藤「そうですねえ」
上杉「えー、その後政府の発表というのはグリーンピースが求めてるようなレベルまで達してるのか、あるいはどのへん、ま、それこそポイント、点数でいくとどのへんまでいってんのかなというのが気になるんですが」
佐藤「あのー、海に関してはですね。やはりその生態系を意識した調査っていうのをやらなければいけない、という観点からすると、えーまだまだ30点程度だと思いますね」
上杉「30点程度」
佐藤「ええ今は、その魚介類、もちろんその食品っていうこと、では調査をし始めていますけれども。まだまだその全体像を把握するっていう意味では、充分ではないですし。やはりストロンチウムがこれだけ外に流れてるということですから。ストロンチウムの調査だとか、そういう事も含めてやるべきだという風に思いますね。
上杉「え…足りない部分はなんですか。最も足りない部分」
佐藤「足りない部分はですね。まず1つはその種類、ですが。もう1つはそのきちんとした情報提供ですよね。あのウェブサイトにリストだけ載っていても一般の人には全くわからないですし。そもそもそういう測定をしてることすら知らないと思うんですよ。ですので、それ、分かりやすい方法できちんと伝えていくということに力を咲かなければ全くそれは意味ないですよね。」
上杉「それに対するメディアの報道はどうですか。日本の、大手マスメディアの報道は」
佐藤「いや、今の段階ではあの、食品に関しては非常に遅いし、あの、変に自分たち、自己……報道しないという姿勢をしてますよね。」
上杉「改善はされてるんですかねえ。あの、4月5月の段階と比べると」
佐藤「うーん。まあ改善はしてるのかもしてないですけれども。やはりそれに、あの、例えば今回のミルクのような衝撃的なものではない限りは、その魚の調査だとかというのが定期的に報道されるってことはないですよね」
上杉「例えば、これはどうですか。これはあの、先月ですけど、これをやったときには報道したんですか。日本のメディアは。どうですか」
佐藤「えーっとですね。はいあの、共同通信と東京新聞、だけですかね」
上杉「だけですか」
佐藤「はい。ですねー」
上杉「これこそまさに、国民とか視聴者とか読者が最も機になってることじゃないですか。自分たちの口にするもので。なんでこれをやんないんですかねえ」
佐藤「そこはやはりその、国の暫定規制値って言うところに、気を配りすぎているわけですよね。暫定規制値以上でない限りはニュースではないというようなかたちになっているので。ただ、消費者ですとか一般の市民からすると、47とかそういう数字ですら知りたいわけです。まあ逆にいうと知る権利はあるはずなんですよね。それを出していかないって言うのは、それはすごい問題だと思いますね」
上杉「あの、こういうことを発表すると政府とかですね、大手メディアは、風評を煽る、そしてパニックが起こるって言ってましたが。結果としてどうですか。これを発表した後。」
佐藤「いえ、パニックは起きてないですよねえ。逆にあの、一般の市民からはあのそういう表示をしてくれるってことでありがたいと。やはりその選択ができるというところが重要ですよね。あの、放射能に問題意識をしてないって人でも、やはり数字が見られるってことに関して言えば文句は言わないと思うんですよね。で、そこが非常に重要だなっていうふうに思いますね」
上杉「ようするにきちんとしたデータがないから安全安全と言われてもやはり信じられなかったところを、こうやって出していただければ、むしろですね、それは安心・安全管理に……安心感につながるわけですからね」
佐藤「そうですね。」
上杉「えーということでざっと急ぎ足で、えーお話を伺ったんですが。一旦コマーシャルに入ってこのあとまだまだ、佐藤さんの話を聞きたいと思います」
※CM
上杉「えーひき続いてグリーンピースジャパン事務局長の佐藤順一さんです。えーとですね。実は今日、ん? 昨日ですか? フランスのですね、原子力発電所にグリーンピースが侵入したと、いうニュウスが流れました。」
佐藤「はい」
上杉「侵入したという」
佐藤「そうですねえ」
上杉「とんでもないことをやってしまったんですかね。」
佐藤「いやいや」
上杉「なんですかね、あのニュース。」
佐藤「あのう、ヨーロッパではですね、今原子力発電所のストレステストってのが非常に大きな、ま、日本でも大きく話題になってますけれども、それが話題になってまして。それの1つの大きなトピックとして、その、テロ攻撃に耐えられるかどうかってのがあるんですよ。で、フラン……ドイツはテロ攻撃に現実的には耐えられないということで脱原発の方向に動いた、ってのが大きな背景としてあって。フランスは、まあテロ攻撃だけではなくて人為的な、えー、攻撃ですとか、後飛行機がこう……あのー、クラッシュしたりだとかいうものに関してはストレステストの対象にしない、っていう方針を貫いてきたんですね。そこにまあグリーンピースとしては、じゃあそこまでいうんであれば、きちんとした安全対策はされてるんであろうと、いうことで、平和的に侵入してみると。そしたら警備も非常に弱くてですね、侵入ができてしまったと。なので私たちグリーンピースとしては、まあストレステストをグリーンピースがテストしてあげたと。そこでまあ実際には問題が発生したので改善してくださいってことですね」
上杉「しかもわずか15分ぐらいですか」
佐藤「そうですねえ。」
上杉「侵入できた時間帯ってのは」
佐藤「実はですね。15分の侵入もあるんですが。その前にですね、もう違う原発にも侵入してですね、まあ侵入って言葉またいうと、あの悪いイメージついてしまいますけども、入っていって、実はそこには14時間いることが出来た」
上杉「できたんですか」
佐藤「はい。なのでまあ、ある意味見つかったほうは、見つけられないので9人で目立つように入って、15分だったんです。で、2人で目立たないように入った方に関しては、14時間そこにいることが出来たのでこれがまあフランスのサルコジ大統領も、さすがにあの、問題だろうっていうことになるわけですよね」
上杉「あの…グリーンピースのホームページで、まあ佐藤さんのブログですかね、昨日書いてましたけれども。侵入と、いうのが悪いのか、侵入されるような安全管理がわるいのかと。これを良く考えてくださいというのは正しくそうなんですね。でこれ実はですね、ヨーロッパ型のジャーナリズム、特にイギリスのジャーナリストは、これ侵入取材ってのはありなんですよ。アメリカはちょっとダメなんですけど。えー、特にイギリス、伝統的に例えばバッキンガム宮殿に半年間侵入するとかですね。そういうようなことをやって逆に安全性に対する警告をジャーナリズムが発するという手法をとってんですよ。まさに、ヨーロッパ的なジャーナリストとしては、えー当然ながら普通にこれは認められる取材方法なんですが。グリーンピースがジャーナリズムじゃないですけど。ただ日本に来ると一転して、えーこれは侵入だと、犯罪だと。」
佐藤「そうですねえ。犯罪になりますよねえ」
上杉「こういう扱いになってしまってるわけなんですねえ。えーよくわかりました、フランスの原発に関しては。」
アナ「はい。そしてちょっと話がもどるといいますか。はい。このSPEEDIに関してグリーンピースが働きかけをして情報公開がされたというお話が初めの方にありましたけれども。実際その発表された情報はどうだったんですか」
佐藤「そうですね。あの、SPEEDIというと非常にまあ分かりにくいんですけれども。あの、原発のえー事故が起きた当初、その全く情報が出なかったということで。あのー批判されたシステムですよね。それ実は福島の原発の後にだけ行われてるものだというふうに思ってる人、多かったんですけれども。今まで非常に多くやられてたんですよ。」
上杉「あ、そうですか」
佐藤「はい。しかも日本の原発全てにおいて。」
上杉「はい」
佐藤「SPEEDIのデータというのは存在したと」
上杉「これはなんですかね」
佐藤「これがですね。あのーえーとふくし……えーと大飯原発っていう福井県にある原発の実際のそのSPEEDIののシミュレーションデータなんです。今回グリーンピースが情報公開することによって、始めて文科省が公開したものなんですけども。これを見るとですね、大飯原発ってここにありますけれども。今回の想定ではこれが、この、範囲が実は20キロ、23キロしかないんですね。ですのでこの赤いところが避難してくださいよっていう地域。3キロ程度」
上杉「それだけで……違いますよね、30キロ少なくともなりましたよね」
佐藤「そうなんです。なので、このようにSPEEDIのデータというのは過去には非常に過小評価されて、こういうような原発の避難訓練……これ避難訓練に実際使われるようなものなんですけれども。こういうような避難訓練が行われていたというのがわかったんですね」
上杉「実際これ3キロで足りるんですか?」
佐藤「いや全く足りないですよね」
上杉「ほお」
佐藤「あの例えば、今回あの、これもえー最近滋賀県が、あの、行ったものなんですけれども。滋賀県は実はこのSPEEDIのデータというのを国から使われることを許されていない県なんです」
上杉「はい」
佐藤「それはなぜかというと原発の立地権ではないですし、あの、ということでSPEEDIのデータというのは使えないという状況なんですね。」
上杉「ま、県境って別に放射能関係ないですよね」
佐藤「関係ないんです。ですので滋賀県としては今回福島の原発が起きたということで、その、避難訓練ですとか、対処法を考えなければいけないと。そこで、独自にシミュレーションをしてみたというのが今回、この図なんです。ちょっと見づらいかもしれないですけど。ここに先ほどの大飯原発という福井県の原発があって、ここが美浜原発なんですね。でここが白くなってるのが福井県なので、滋賀県は情報公開してません。京都に関しても情報公開しないんですね。これが滋賀県なんですけれども。じつはこの緑色のところ、まあ琵琶湖も含んでます、ここが、爆発して24時間以内、つまり福島原発と同じ事故が起きて24時間以内に50ミリシーベルトの被爆量が予想されるという地域なんです。で、此処見ていただければわかるように50キロなんですね、圏内としては。50キロに関しても50ミリシーベルト。黄色に関しては100ミリシーベルトです。」
上杉「あれ? ちょっと待ってください。そうすっと今回の福島原発と同じ事故を想定してるんだったら、福島原発の事故もこれと同じようなことになってしまってたってことですか。」
佐藤「あのもちろん風向きですとかそういうものがあります。今回は北寄りの風が吹いたというふうに仮定してます。ただその風速に関しても現実的なものを、えー、使ってます。ただ、やはりこういうようなシミュレーションをするとき滋賀県のスタンスとしては最悪の部分最悪のものをシミュレーションしなければいけないということで。あの、やはりこういうような福島原発の、まあ同レベルの事故が起きたときに、どういう事故が想定されるのかっていうのは、やはりあらゆる原発においてやるべきなんですよ。でSPEEDIのデータというのはあるので。しかもSPEEDIって名前のとおり15分で、計算結果が出ることを売りにしてるシステムなんですね。なのでそういうようなシステムを使って、やはり原発全てにおいてこういう仮定をしてみて、どれぐらいの被害が実際起きるのかということをやはり国民に知らせて、それからその再稼働の是非ですとか、原発これからどうするのか、って是非を問わなければいけないにも関わらず、こういうようなリスクを全く説明せずに、再稼働が必要だ、電力足りないってことをやってるっていうのが現状ですよね。」
上杉「やはり、もちろん最悪のシナリオばかりいうのもいけないんですが。だからって最良のシナリオばかりいうのもやはりおかしい。ただ、日本は、政府マスコミ共に最良のシナリオに酔いすぎてると、いうのがやはりこの9か月間の世界の、まあ、多くの政府並びにメディアの見方なんじゃないかと思うんですが。こういうことを言うとデマと言われるんですねえー。どうしたらいいんだろうと。」
佐藤「そうですね。ま、ただこれ、滋賀県が独自にやって、実際に発表してるものですから。やはりこの50ミリシーベルトとか100ミリシーベルトって範囲が、ここまできて琵琶湖が汚染される、可能性があるというリスクを含めてですね。そのやはり、国民にインフォームして、知らせて、それで判断を仰ぐっていうのがやはり、必要だと思いますね」
上杉「判断するには前提となる情報を、まあ、すべて出して。そして個々が判断すればいいわけですから。その権利も与えずに、判断する情報も与えずに、勝手に安全というのはなんといってもこれは、えー間違いだし。結果としてですね、それによって多くの方が被ばくしたわけですから。やっぱ政治も行政もそしてマスコミも結果責任ですから。そこの部分はきちんと、自分たちの間違いというのを、もういい加減に認めた頂きたいなと、えー思い、これを言うのはもう何度目ですかね、もう。えーということでグリーンピース、こうやってずうっと活動を、えー、しております。まあニュースの深層、当初出ていただいた段階ではグリーンピース、テロリストの集団じゃないかと、そういうふうに言ってましたが(笑)。」
佐藤「今も時々割れますけれどもねえ」
上杉「佐藤さんご覧になって、佐藤さん今日は炸裂しませんが、滑るギャグなど聞いてるとですね、とてもそんな団体には見えませんが(笑)。もしかして隠れてるかもしれませんが。」
佐藤「隠れてるかもしれないですねえ(笑)」
上杉「なんか最近、えー、ここんとこ先ほどおっしゃったように、イベントもあると。」
佐藤「そうですねえ。あの。是非みなさんに来ていただきたいし。インターネットも通じてみることも出来るんですけれども。12月11日なんですけれども。福島市内でチェルノブイリから来た、チェルノブイリからの警告ということで、その、子どもへの影響、放射能の子どもへの影響というのを、まあきちんと把握したいと、知ろうということで勉強会をします。であの、実際に5万人の子供たちを観てきた医学博士を読んでやることになります」
上杉「なるほど」
アナ「これ、福島で行われるみたいですけど。私たちは観る方法はないんですかねえ」
佐藤「インターネットで、あの、中継もしますので。これグリーンピースのウェブサイトを見ていただければ詳細が載っています。」
上杉「あとこれ後ろにかかったの。これ、きれいなえー、写真ですが。これカレンダー。」
佐藤「カレンダーなんです。あのグリーンピースのカレンダーで。あのグリーンピースはあの、企業さんからも政府からも一切寄付をいただかずに個人の皆様からの寄付だけでまかなってます。ですのでサポーターになってくださった方には是非このカレンダーをプレゼントしたいなというお知らせです」
アナ「はい」
上杉「是非そういうグリーンピースの活動をホームページなどにいって確認して、それぞれの判断でまた色々考えていただきたいと思います。今日はありがとうございました」
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