「北の山・じろう」時事問題などの日記

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民主党分裂へ/総選挙で矛盾を清算せよ(河北新報 「社説」)

★ごく当然の意見ですが、当然の意見をどれだけのマスコミが、今日報道したのでしょうか???

河北新報 「社説」〜全文転載
民主党分裂へ/総選挙で矛盾を清算せよ
2012年06月27日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2012/06/20120627s01.htm

 野田佳彦首相の言葉を借りれば、「ノーサイド」は失敗に終わったと言うべきだろう。
 首相が政治生命を懸けると明言してきた消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法案がきのう、衆院を通過した。
 敵方である野党の協力を取り付けたのに、味方である与党から大量の造反者が出てしまった。首相は後ろから飛んでくる弾に苦しんだ。民主党は分裂含みの重大局面を迎えた。
 国民の期待を背負って、政権交代を成し遂げたのは2009年夏のこと。振り返れば、内輪もめに多くのエネルギーが費やされた3年ではなかったか。
 政治無策の印象は、被災地で一層色濃い。「一体改革」と言いながら内実は増税先行で、肝心の社会保障の将来像もほとんど示されていない。
 政界の現状は敵味方入り乱れた権力闘争に堕している。もつれた糸を解きほぐすすべは、解散・総選挙以外にない。首相は法案成立に道筋がついた時点で、速やかに民意を問うべきだ。
 きのうの衆院本会議で、民主党からは57人が反対票を投じた。棄権などを含めれば、同党所属議員のほぼ4人に1人が反対に回った計算になる。
 野田政権が少数与党に転落するラインは54人。57人が仮に全員離党、または新党結成に動いた場合、内閣不信任決議案が提出されれば、否決できずに政権が行き詰まる可能性が高まる。
 解せないのは法案に反対しても離党しないと公言している議員が、大勢いることだ。輿石東幹事長ら執行部も、党分裂を回避するため厳しい処分を見送る意向を示している。
 しかし、党代表でもある首相が「政治生命を懸ける」とまで言い切った法案に公然と反旗を翻しておいて、与党議員を名乗る資格などない。こうした「内向き志向」「同好会的緩さ」が、民主党政権の政策遂行力を損なってきたことに気付くべきだ。
 小沢一郎元代表は消費税増税を「国民に対する背信行為だ」として、グループの議員に離党を働き掛けた。マニフェスト政権公約)順守を言うのはいいとしても、具体的な財源を示さずに「国民の生活が第一」と叫ぶだけでは無責任だろう。
 この間、被災地選出の与党実力者として、現場の声に耳を傾けたろうか。復興に関わるどんな政策提言をしただろうか。
 昨年6月、東日本大震災現地対策本部長を務めていた小沢氏の側近は、菅内閣不信任案に賛成するため辞表を提出。不信任が否決されると、すぐに辞表を取り下げた。被災者感情を逆なでする理解し難い行動だった。
 政局で主導権を握るため手勢を率いて「乱」を仕掛け、結党と解党を繰り返す。これが小沢氏の政治スタイルだ。小沢氏はきのうの記者会見で新党結成に含みを持たせたが、若手議員中心の陣立てだ。明確な展望が開けているわけではない。
 ここは小沢氏の行動の是非を含め、総選挙で審判を仰ぐ以外、道はなかろう。首相は腹をくくる時だ。

以上、河北新報 「社説」〜全文転載