東電、テレビ会議の新映像公開 隠ぺい実態があらためて明らかに(FNN)
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東電、テレビ会議の新映像公開 隠ぺい実態があらためて明らかに
(10/06 01:14)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00232977.html
(URL に動画あり)
▼全文引用
東京電力は、福島第1原発事故発生当日の2011年3月11日から15日までのテレビ会議映像のうち、およそ6時間分を5日、新たにウェブサイトで公開した。
原発事故以降、記録したテレビ会議の映像は150時間だが、公開されたのは7時間となっている。
5日に新たに東京電力が公開したおよそ6時間分からは、事故直後の混乱と、官邸の過剰な介入、さらに官邸と保安院が主導し、東京電力と事実を隠ぺいした実態があらためて明らかになった。
新たに公開された映像には、原発事故直後、東京電力本店と福島第1原発がテレビ会議で交わした3号機爆発に至るまでの緊迫した様子が映っていた。
福島第1原発・吉田昌郎所長(当時)
「炉内で何らかの反応が起こっている可能性が高いというふうに、思わざるを得ないのかなと。かなり注意状況かなと思ってます」
「設計圧力超えちゃうよ、あれダウンスケールしちゃったじゃん。水位が」
本店・小森明生常務
「水位がダウンスケールしてる?」
福島第1原発・吉田所長(当時)
「うん、これね、もう危機的状況ですよ、これ。完全に露出してる状態になってますよ、これ」
東京電力は事故発生当日の2011年3月11日から15日までのテレビ会議映像のうち、およそ6時間分を5日、新たにウェブサイトで公開した。
映像には、東電から官邸に派遣されていた武黒フェローが、当時の菅首相の介入に愚痴をこぼす場面があった。
本店・武黒一郎フェロー(当時)
「『イラ菅』という言葉があるけども、まぁ、とにかくよく怒るんだよね。わたしと斑目さんとで説明すると、『どういう根拠なんだ! それで、何かあっても大丈夫だって言えんのか』って、散々、ギャーギャー言うわけです」
また、福島第1原発・吉田所長(当時)が、年配の職員を中心とした決死隊を提案する場面が残されており、現場の混乱ぶりが明らかになった。
福島第1原発・吉田所長(当時)
「2号機の『海水注入ライン』は、まだ生きてない。で、そこを生かしにいくには、かなりの勇気がいるんだけど、これはもう『じじいの決死隊』で行こうかなと、そういうことをちょっと今、相談してたんで」
そして3号機の原子炉格納容器の圧力が、異常上昇した際のやり取りには、官邸と保安院が東電に対し、事実の隠蔽(いんぺい)を指示していた様子も残されていた。
東電本店
「この事象に関しては官邸も保安院のほうも、すべてプレスに対する情報は止めていると。それにともなって、事業者からの公表もやめろということで、止められてきてます」
また、炉心溶融をめぐるやり取りでも、事実の隠蔽が行われた様子が見て取れる。
技術班
「技術班より報告します。炉心損傷割合ですけど、1号55%、2号なし、3号30%」
本店官邸連絡班
「今、官邸と保安院がですね、本来、もうプレスに流すんだけど、今止めてるそうです」
武藤 栄副社長(当時)
「何を?」
本店官邸連絡班
「情報を、今の」
武藤副社長(当時)
「了解」
映像で明らかになった原発事故をめぐる事実の隠蔽。
東京電力は、未公開の3月16日から4月11日までのテレビ会議映像についても、11月以降に公開する方針。
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福島第1原発事故 テレビ会議の映像の一部を一般に公開
(10/05 20:39)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00232958.html
(URL に動画あり)
▼全文引用
福島第1原発事故直後の混乱と、そして、東電幹部のいい加減な対応が、さらに明らかになった。
5日、新たに公開された当時のテレビ会議の映像に、その様子が克明に残されていた。
原発事故直後、東電本店と福島第1原発をつないで行われたテレビ会議。
これまで公開されていなかったテレビ会議の映像の一部が5日、ようやく一般に公開された。
吉田所長(当時)は「これはもう『じじいの決死隊』で行こうかなと...」と話していた。
事故直後から官邸に派遣されていた武黒フェロー(当時)は、東電本店に戻り、当時の菅首相の言動について、「『イラ菅』という言葉があるけど、まあ、とにかくよく怒るんだよね」と愚痴をこぼしていた。
本 店の武黒フェロー(当時)は「きのうも退避、避難の区域を決めた時、最初は、菅さんとかに呼ばれて、『どうすりゃいいんだ、どうするんだ』って、言うわけ ですね。わたしと(原子力安全委員会の)斑目さんとで説明すると、『どういう根拠なんだ! 何があっても大丈夫だと言えるのか』と散々、ギャーギャー言うわけです」と話していた。
そして、震災から3日後、福島第1原発の3号機が水素爆発 を起こした時には、吉田所長(当時)が職員らを落ち着かせるため、「1回、ここで深呼吸して、冷静になって。じゃ、みんなで深呼吸しましょう。息を吸っ てー、吐いてー。吸ってー、吐いてー、はい」と、深呼吸をするように促す姿があった。
そして爆発を受けて、本店・高橋フェローは「水素爆発かどうかわからないけど、国が保安院が水素爆発と言ってるから、もういいんじゃないの、この水素爆発で(可能性ということで...)」と話した。
本店担当者の「いかがでしょうか?」との問いに、本店の清水社長(当時)は「いいです。これでいいから、スピード。(担当者)ゴーサインです。スピード勝負」と答えた。
こうしたやり取りが行われたあと、3月14日、枝野官房長官(当時)は「(爆発の状況等から見て)1号機で発生した水素爆発と同種のものと推定されている」と発表。
また、東電も会見で「水素の爆発が起きた可能性が高いのではないか」と発表した。
一方、この前日には、吉田所長(当時)が、「2号機の『海水注入ライン』はまだ生きてない。そこを生かしに行くのはかなり勇気がいるけど、これはもう『じじいの決死隊』で行こうかなと」と話していた。
年配の職員を中心とした決死隊を提案。
そして、資材を調達する福島第一資材班は「これから『バッテリー』等を買い出しに行きます。現金が不足しております。現金をこちらに持ち出している方、ぜひお貸しいただきたいと思います」と話していた。
現場の混乱ぶりが、新たに明らかになった。
さらに、映像には国会事故調査委員会が指摘した官邸の過剰な介入に、現場が混乱する様子が克明に記録されていた。
東京電力本店が「(官邸が)しかるべき人と、とにかく直接至急話がしたいので電話をくれと」と伝えたのに対し、吉田所長(当時)は「これ電話、いつも官邸につながらないんだよ。何とかできない?」と話した。
そして、東電本店を通して、官邸から吉田所長(当時)へ電話があった。
東京電力本店から「首相官邸から電話がかかってるので、電話を転送しますので」との電話があった。
吉田所長(当時)は「官邸から、ちょっと海水を使う判断をするのが、早すぎるんじゃないかとコメントが来ました」と話した。
その後も、東京電力本店から「吉田さーん、吉田所長、官邸から電話が入ってるんですけど、転送します」などと連絡があった。
このあと官邸からのホットラインが開設されると、吉田所長(当時)はその対応に忙殺されることになった。
3号機が水素爆発した直後も、電話に対応した吉田所長(当時)は「吉田でございます。煙の中で見えないんです」と話していた。
記録された映像は、全部で150時間に及んでいるが、これまでに公開された映像は5日、公開されたものをあわせても7時間半ほどだった。
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