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原発事故による健康被害は保険制度で予防・救済を 小児科医からみた放射能と子どもたち 八王子中央診療所理事長・山田真さん<Actio>

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原発事故による健康被害は保険制度で予防・救済を 小児科医からみた放射能と子どもたち 八王子中央診療所理事長・山田真さん
2013年4月18日
http://actio.gr.jp/2013/04/18204718.html#comment-5329

▼全文転載

 

福島原発事故から2年を経た3月24日、東京江東区で「セーブ・キッズ江東 放射能からこどもを守る会」主催の講演会「小児科医からみた放射能と子どもたち」が開催された。福島現地で何度も健康相談会を実施してきた、八王子中央診療所理事長・山田真さんの講演を載録する。(取材=編集部・温井立央 文=編集部・渡瀬義孝)

プロフィール▶やまだ・まこと
1941年生まれ。東京大学医学部卒業。小児科医。八王子中央診療所理事長。「子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク」代表。雑誌『ちいさ い・おおきい・よわい・つよい』編集代表。著書に『育育児典』(共著・岩波書店)、『小児科医が診た放射能と子どもたち』(クレヨンハウス)など。

<専門家も知らない低線量被ばくリスク>

 私が最初に福島を訪れたのは震災直後の一昨年6月です。その際に健康相談会を実施し、以降十数回開催してきました。それ以外にも何度か行く機会があり、福島には20回以上足を運んでいます。

 健康相談会を始めた時、仲間の医者たちに参加を呼び掛けたのですが、「放射能について知識がないので相談されても答えられない」と断られました。 確かにそういう懸念はありましたが、実際の相談内容は健康面より生活面が多く、放射能についての知識をあまり持たなくても可能でした。

 生活面での相談で一番多かったのは、福島を離れるかどうかをめぐる家族内の意見対立です。おじいさん、おばあさんは福島に残ると言い、お父さんは 仕事があって離れられない。お母さんは子どものことを考えて早く離れたい。そういう葛藤のなかで「避難した方がいいでしょうか?」という相談がほとんどで した。

 相談会に参加した医者は、当時「福島にいるのは危険だ」との認識で一致していたので、「避難した方が良いし、私たちもできるだけお手伝いをする」とお答えしました。とは言え、相談を受ける以上は放射能について勉強しようと、70年の人生の中で一番勉強しました。

 猛勉強してよく分かったのは、低線量被ばく、内部被ばくの問題について知っている医者はほとんどいないということです。とりわけ放射線の専門家といわれる人たち自身が、低線量被ばく、内部被ばくのリスクについて知らないのです。これには驚きました。

<日本の医療被曝は世界でも突出して多い>

 実は私は、震災以前から医療被ばくについて告発していました。イギリス・オックスフォード大学のメンバーが世界中の医療被ばくの状況を調べた論文があります。その結果、日本が突出して多いことが明らかとなったからです。

 論文ではCTを撮ってガンを見つけるメリットよりも、CTを撮ることでガンになってしまうデメリットの方が大きいと警告。ところが日本の学者たちは、この論文を無視して良いと言ったのです。

 日本ではレントゲンを撮る際の「10日ルール」も知られていません。妊娠可能な女性がレントゲンを撮る場合には、「最終月経がはじまった日から 10日以内」というルールです。その間なら受胎している可能性はゼロです。妊娠初期ほど被ばくリスクは高いので、放射線による被害を避けるために定められ ているわけです。

 ところがこの「10日ルール」を日本の医者は知りません。医学部の学生は、大学の放射線の授業でも一切ならいません。普通の医学生が使う教科書には載っていなくて、技師が使う教科書にだけ載っている。「医者は知らなくて良い」という教育です。

 さらに一部の本では、「こういうルールを作ったためにレントゲンをやたら怖がる人がいる。だからあえてこういうのは言わないことに決められた」とすら書いてあります。
 加えて最近は、子どもがレントゲンを撮る際、生殖腺を守るために腰に付ける鉛の板も、「いたずらに放射線に対する恐怖感を植え付ける」との理由で、なるべく使わない傾向になっています。

 すべて、放射線を怖がる人たちを作らないために放射線防護を緩和する動きです。日本は広島・長崎で被爆し、放射能の危険性については一番知ってい るはずなのに、放射能に対して無防備なのはどういうわけなのか。やはり日本が被爆国であるからこそ、逆に放射能の「安全」教育が徹底されたのではないか。

 結局日本は、放射能の「安全」を国際的に広める広告塔のようになっていた。今回の福島原発事故に関しても、「平気で復興するのだから原発災害は大したことがない」と宣伝する材料になってしまうのではないかと危惧しています。

※これに続く内容
 <小児甲状腺ガンは通常100万人に1人>
 <健康管理調査データをすべて公開すべき>
 <甲状腺エコーよりも広範な血液検査が必要>
 <継続調査で診断データの変化にこそ注意を>
 <不安の声が押しつぶされていく住民や避難者>
 <放射線障害を病名と認めて保健制度の適用を>

(続きは本誌1336号でお読みください)

 

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