「北の山・じろう」時事問題などの日記

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維新、内乱の全舞台裏 新年会合ドタキャン 広がる橋下氏と松井氏の距離…<zakzak>

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維新、内乱の全舞台裏 新年会合ドタキャン 広がる橋下氏と松井氏の距離…
2013.01.11
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130111/plt1301110701000-n1.htm
▼全文引用

 ★鈴木哲夫の核心リポート

 日本維新の会(維新)が新春早々、内紛に直面している。石原慎太郎代表 と、橋下徹代表代行(大阪市長)ら党幹部と、国会・地方議員らが全員参加して、党の総意を確認する「全体会議」が昨年12月の衆院選後、いまだに開かれな いのだ。石原氏ら旧太陽の党側と、橋下氏ら旧大阪維新の会側の亀裂とともに、橋下氏と松井一郎幹事長(大阪府知事)の微妙な関係を指摘する向きもある。こ うした党内事情を把握しているのか、安倍晋三首相は11日、大阪入りし、橋下、松井両氏と会談する。政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏が“爆発寸前”といえ る維新内部に迫った。

 「結局、『会を開いた』という形だけつけたかったんでしょう。総括なんて言えるものじゃなかった」(関東地区の小選挙区で落選した候補)

 12・16衆院選も終わり、安倍晋三政権が発足した昨年暮れ、維新の落選候補が大阪市内に集められ、選挙戦の「総括会議」が開かれた。多くの落選候補は党に不満と疑問を持っており、橋下氏や松井氏にぶつけようという者も多かった。

 会議では、党の応援体制が十分でなかったこと、スタッフなどマンパワーに限界があったこと、そして、石原氏の「旧太陽の党」と合流したことで、第3極の選挙協力に失敗したことなどに不満が噴出した。

 だが、しばらく進行したところで、橋下氏が厳しい口調で一喝した。

 「選挙の結果というのは、本人の責任だ!」

 その言葉に、会場は一瞬にして静まり返った。参加していた別の落選候補は「あんな風に『負けたのはお前たちが悪い』とズバッと結論を言われたら、その後、私たちは何も言えませんよ」と肩を落とす。

  どうも、橋下、松井両氏は執行部批判が相次ぐことをマスコミ報道などから予測し、これを押さえ込む腹だったようだ。松井氏は数日前から「みんなが自分のこ とを棚に上げてあんまり言うようやったら、俺はホンマに切れようかと思う」と周囲に語り、これが参加者の耳にも入っていた。というより、「わざと耳に入れ て威圧したのでは」(維新地方議員)。

 維新はこれまで、党の総意を確認する「全員参加の全体会議」を節目節目で開いてきたが、石原氏を 代表に迎えた11月17日以来、一度も開いていない。1月4日には、維新の大阪府議団が1泊の会合を開き、幅広い意見交換をする予定だったが、これも「本 部から急にとりやめの連絡がきた」(維新の大阪府議)という。

 衆院選後も全体会議が開かれないところに、維新の深刻極まる現状が露呈しているのだ。

  ある維新府議は「府議団の半分以上は、石原氏に付いてきた旧太陽の党の人たちに政策がかき回され、維新らしさを失ったことに疑問を持っている。『(旧太陽 とは)分党した方がいい』というのが本音だ。全体会議でこうした意見が続出すると、橋下、松井両氏は困るのだろう」という。

 維新の大阪市議は「先の衆院選で、維新は近畿だけに絞り、第3極と連携して戦っていれば、オリーブの木で政権を獲れたかもしれない。党執行部は選挙戦略の失敗を覆い隠したいのでは」と分析する。

  維新候補の後援会長は「近畿地区で勝った候補は、松井氏のお眼鏡にかなった元地方議員などが中心。一方、関東や東北の候補は、当初の維新の志に共鳴した人 たちで、中には、自宅マンションを売り、退路を断って手を挙げた人もいる。橋下、松井両氏の判断ミスは大きい」と語る。

 こんな驚くべき裏事情を話す地方議員もいる。

  「最近、橋下氏と松井氏の距離がさらに開いてきた。選対本部が衆院選終盤、松井氏の息がかかった選挙区に橋下氏の応援を集中的に設定したところ、橋下さん が怒り、激しく言い合ったと聞いている。投開票日に、橋下氏がテレビのインタビューで『今回の選挙を仕切ってくれた松井さんのおかげ』と語っていたが、設 立メンバーの多くが『あれは松井氏への最大の皮肉だ』と受け取った。松井氏は元自民党府議で、安倍首相や菅義偉官房長官に近いが、橋下氏は『非自民・非既 成政党』でやってきた。全体会議を開くと、2人の方向性の違いがあらわになる」

 維新はこれまで、党綱領といえる「維新八策」にこだわって同志を募り、既成政党の対抗軸として輝きを見せてきた。旧太陽の党との合流で、政策は変質し、いま岐路に立っている。

 11日には、自民党総裁である安倍首相が、国会審議の協力などを求めて橋下氏らのもとを訪ねる。「原点に戻るべき」という地方議員らの声を、橋下氏はどう受け止めるのか。

 ■すずき・てつお 1958年生まれ。早大卒。テレビ西日本報道部、フジテレビ政治部などを経て、現在、日本BS放送報道局長。著書に「政党が操る選挙報道」(集英社新書)、「汚れ役」(講談社)など。
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