「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

原発が、社会に及ぼす悪影響・・・追記あり(再掲載)

昨日書きました、「もんじゅ」型高速増殖炉六ヶ所村の再処理施設などは、事業開始の当初から問題があったように聞いています。どう問題なのかというと、電力会社が原発を導入した頃、本来であれば、原子力関連予算は、原発導入を支援する事に使われるべきであったはずです。国策として、原発導入が始まったのですから。

ところが、当時の原子力大臣が、異常にイギリス型原発の導入に拘ったそうです。しかし、イギリス型原発は、コスト的には割高であり耐震性と言う安全性にも不安のあるプラントでした。一番最初の商用原発は、イギリス型が半ば強引に導入されましたが、故障やトラブル続きで随分、予算オーバーしてしまったそうです。同時に、日本のメーカーには、知識も技術も全然、無い事が、ハッキリ電力会社に分かったそうです。

この頃、アメリカで「マークⅠ型原子炉」が開発されました。これは、コスト的にも安全性の面でも、優れた製品でした。又、フルターンキー方式と呼ばれる完全メーカー請負型契約であった事も電力会社には、魅力であったと聞いています。つまり、建設から試運転までメーカー責任でやり、完成後引き渡す方式の契約であったのです。

これが、日本のメーカーに全く、知識も技術も無かった時代には、大きな魅力であったのです。このような、色々な事情により、アメリカから原発を導入する事となって行ったようです。つまり、ここで電力会社は、政治家の意向(イギリス型原発導入)に逆らう事に、結果としてなりました。

ここからは、あくまで聞いた話にしかすぎません。しかし、その後の原子力政策は、話の通りに進められていきます。

それは、どう言う事か???
原子力関連予算のほとんどが、重水炉型原発高速増殖炉、再処理施設などに振り向けられたと言う事です。つまり、本来、原発導入に当たり、援助されるべき電力会社には、ほとんど資金的な援助は、なかったそうです。

つまり、原子力関連の予算消化のために、原子力関連事業が始められたと言う経緯があるのです。それが、もう40年強続いているのです。だから、原発先進国は、全部、無理と判断して開発から撤退した、高速増殖炉を、今尚続けようという、およそ無意味な事業継続になっているのです。関連予算を消化するための事業なのです。


<以下、本文・再掲載>

原発の最大の「悪」

二つあると思います。

チェルノブイリ原発事故と福島原発事故を見て分かるとおり、一旦事故が発生したならコントロール不能になり甚大な放射能汚染が、広範囲に巻き散らかされ、その人的被害と物損的被害が数十兆円単位の巨額に及ぶと言う事実です。


アメリカのガンダーセン教授によると、もし全ての汚染地域を除染しようとしたなら、費用は800兆円(?)と概算していました。とても、出来る話では、ありません。ですからチェルノブイリ事故の汚染地域はいまだに汚染されたままなのです。

投資に例えて、リターンとリスクを比較した場合、リスクが巨大過ぎてとても「リターン」に見合わないのは誰が考えても明らかです。

その「常識」が通用しないのは、原子力マフィアと呼ばれる、国際的な原子力ビジネスの利益共同体が、日本のみならず国際社会にガッチリと根付き、経済・産業界の一部をほぼ完全にコントロールしているためと推測されます。この話は、又、別に機会にしようと思います。

もう一つの「悪」は、技術革新を強烈に「妨害」する事にあります。
新しいエネルギーの開発や、それに必要な技術の開発を妨害してしまうのです。日本では、原発利権の支配が強力であるため、特にこの傾向が顕著です。

電力会社が、送電網を支配し(所有し)電力供給を地域独占しているため、売電事業の新規参入が、ほぼシャットアウトされています。

このため日本の電気代は、世界一高いのです。
競争が無く、電気代はコストにパーセンテージを掛けて、電力会社の自由に決められるように法律が作られています。幾らでも無駄な経費や原発の建設に資金を投入できる仕組みになっているのです。経費を多くすればするほど、電力会社が儲かるようになっているのです。

原発発電について言えば、世界中何処の国でも、「補助金」なしでは成り立たないと言われています。「原発の発電コストは、安い」と言うのは、霞ヶ関の役人の作り出した、単なる「ウソ」に過ぎません。

少し前に、電気新聞に出ていましたが、政府がバックエンド費用まで算入して試算したら1kw当たり、約15円〜20円になっていました。
それまでの数円とは、随分違いますネ???

話が横道に逸れましたが、技術立国日本で「技術革新」を阻めば、総合的な経済力が落ちていくのは、当然の事ではないかと思います。今、メーカーが競って、開発している太陽光発電にしても、一時期日本は世界のトップでした。

電力会社と経済産業省の保守派が、これを潰してしまったのです。
順調に育っていれば、国の基幹産業の一つに成長していたかもしれません。これが、原発の「悪」の二つ目です。



チョット明るいニュースです。
財形新聞から全文引用。
丸紅、英国の洋上風力発電に出資:ノウハウ吸収し欧州で積極展開へ
http://www.zaikei.co.jp/article/20110902/79811.html

 丸紅は2日、デンマークの総合エネルギー大手ドン・エナジー(DONG Energy)が100%出資する洋上風力発電の権益49.9%を2億ポンド(約249億円)で取得する事で基本合意したと発表した。洋上風力発電の開発・操業のノウハウを吸収し、欧州での事業参画を積極的に進める方針。

 丸紅が出資参画するのは、英国南東部Essex州の沖合7に位置するガンフリート・サンズ洋上風力発電で、発電容量は172MW。商業運転中の洋上風力発電事業への本格出資参画は日本企業として
初めてという。

 ドン・エナジーは2005年の設立で、2010年の売上高は約73億ユーロ(約8,002億円)。デンマーク政府が74%出資している。洋上風力の分野で世界シェア第1位(28%)の実績を持っており、丸紅は今回のプロジェクトを通じて洋上風力発電の開発と操業のノウハウを吸収し、欧州での事業参画を積 極的に進めるとしている。また、北米や日本など、将来洋上風力発電事業が本格展開できる可能性のある市場への投資を検討していく。

 丸紅は、今回の出資参画を含めると、世界23カ国でネット保有発電容量が合計8,796MWとなる。このうち、水力発電所を含む再生可能エネルギー資産は450MWという。

 同社は、米国中部大西洋岸地域で洋上風力発電用の大規模海底送電線事業も米グーグルなどと共同で開発している。

以上、引用終わり。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


洋上風力発電とは、異なりますが波力発電は、現在一番実用化が近いとされている技術です。
ウイキペデイアの説明
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%A2%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB
日本国内では、その資源とも言うべき海洋に恵まれています。(長い海岸線があります)
しかし、研究費がカットされて実用実験が頓挫して今年になって、小規模な実用実験が再開されています。外国では、こんなに大きな開発をしているのです。原子力研究にムダに費やされている研究開発費(税金です)の、一部でも新エネルギーの開発に振り向けられたら、実用化される技術は少なからず、「ある」と思います。

参考
http://jstshingi.jp/bunya/pdf/072807.pdf

http://scienceplus2ch.blog108.fc2.com/blog-entry-798.html

★日本社会の「原発依存症」からの脱却を、望みます。