「北の山・じろう」時事問題などの日記

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バカ高い電気をムダ使いする仕組みになりきっている今の日本の社会

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バカ高い電気をムダ使いする仕組みになりきっている今の日本の社会

東京に住んでいて、以前からこう思っています。私は、『オイルショック』の
記憶があります。あの時は、世の中全体で、節電に努めました。石油価格が
急騰して、石油禁輸により石油不足が懸念されたからです。

あの時に較べると、今回の節電など私には、「全然努力が足りないネ!!」
と見えてしまいます。まず、夜のネオンサインが、煌々とついています。
皆さん、当たり前に思うかもしれませんが、「オイルショック」の時は
夜のネオンサインは、消されました。

どうしてだと、思いますか???
当事は、化石燃料の発電比率が大きかったので、ネオンサインを消灯すると
それだけ燃料の節約が出来たのです。今、原発の発電比率が高くなったので
24時間、電気を使ってくれないと電力会社が、困るわけです。電力需要の減る
夜間の時間帯の電力消費は、大歓迎なのです。原発の発電量は、増減の調節が
出来ません。しかも、原発を電力需要などお構い無しにドンドン、建設しました。
しかし、世の中は「短小軽薄」です。エネルギー需要は、減っているのです。
そのために、電気をムダ遣いするような社会構造が、作り上げられました。
一番、分かりやすいのは、「オール電化」なる商品です。これは、全部エネルギーを
電気で賄うわけですから、電気のムダ遣いに大きく貢献するのです。だから、電力会社が
一生懸命、売り込むのです。随分、普及しました。

例えば、原発の生み出すエネルギーの3分の2は、海に捨てられています。加えて送電の
時に約10%のロスが、発生します。ガスを直接燃料にするのと、どちらがエネルギー効率が
優れているか、子供にでも分かります。原発の電気を使えば使うほど損をしているのと
同じ事です。

ビルに行くと、広い吹き抜け空間のあるビルが多くなりました。広い吹き抜け空間があると
空調に使う電気量が増えます。容積が同じでも、区切ってある空間と、吹き抜けの空間では
電気の使用量が、全然違うのです。区切ってあれば、必要の無い所の空調を切る事が出来ます。又、必要に応じて温度調節も出来ます。空間が一つなら、このような細かな調節は
出来ません。エスカレーターの数も、やたら多いです。電車の中の空調も不必要なほどに
入っています。昔は、地下鉄は空調はありませんでした。ですから、夏は列車の窓を
開けていました。五月蝿くて暑かったです。JRでも、今の型の少し前の型の車両は
日よけが付いていて、ブラインドを下ろしたり、窓を開閉できました。今、日よけは
有りませんし、窓はハメ殺しです。ここにも電気のムダ使いがあります。

原発を造り過ぎて、電気が余ってしまったので、このように社会の仕組みを変えてきたのです。
夜間の余分な電気を使うために、揚水発電所建設しました。これは、夜間の電力を利用して
水を、上に有るダムにくみ上げて、昼間、その水を利用して水力発電するというものですが
そもそも、電力が余っているのですから、必要の無い施設です。この発電コストは
バカ高いものです。建設地も山の険しい所に造るのですから、バカ高いものです。

このようなムダなコストは、全部電気料金に加算されます。だから、電力会社は
コスト度外視で補助金をばら撒いたり、揚水発電所を建設したり、需要以上と
思われる原発を建設するのです。広告宣伝費も、水準以上に高い社員の給料も
天下りを受け入れる給料も、全部一切合財、経費に算入して、電気代が決められるのです。
こうして、世界一バカ高い日本の電気代が、出来上がったのです。

しかも、原発の発電コストは「安い」とこれまで言われて来ました。
しかし、実際には事故の可能性の費用も原発廃炉の費用も大甘の見積もりです。
約18.8兆円と言う事になっています。しかし、今回の事故の補償やら除染費用やら
発生するであろう健康被害の医療費、更に失った経済活動の、本来得られたであろう
収入などを合算すれば、18.8兆円を軽くオーバーしてしまいます。

さらに、インチキがあります。使用済み核燃料の保管費用です。
10〜20万年保管する費用を、計算できる人間が、いるのなら、「是非」
計算してもらいたいと思います。これもコストには、入っていません。

などなど考え合わせると、原発発電のコストは、『計算不能』と言うのが
正しい答えです。バカ高いのは、分かりますがどれだけ高いのが分からないのが
本当の所だと思います。このように聞いても、まだ原発発電のコストが安いと
思われますか???

原発発電を正当化するために、色々根拠とされてきた事は、一つ一つ調べてみると
全部、「ウソ」と分かります。専門知識など要りません。素人がインターネットで
調べて常識で考えると、すぐ分かります。そんな事を、マスコミや御用学者を
総動員して、宣伝の力で誤魔化し続けて来たのです。

電気をムダ遣いする社会の仕組みを作り出したのは、政府(経済産業省)と電力業界で
あろうと思います。全ては、原発を建設しすぎて余ってしまった電力を何とか消費する
ためであろうと推測します。世界一バカ高い電気を、膨大にムダ使いしていては、もうかるのは
電力業界だけで、家庭も企業も損をするばかりです。

こんな事を、いつまでも続けていて良い訳がありません。

☆参考記事
使用済み核燃料:直接処分コスト隠蔽 内部調査適切か経産相が確認へ
毎日新聞 2012年2月7日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120207dde041040071000c.html

核燃料試算隠蔽:経産相、当時の内部調査が適切か確認へ
(使用済み核燃料の直接処分のコスト試算隠蔽(いんぺい)問題)
毎日新聞 2012年2月7日 13時39分(最終更新 2月7日 13時41分)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120207k0000e040191000c.html