「北の山・じろう」時事問題などの日記

 ☆今は、無きブログのタイトル☆ 『取り残された福島県民が伝えたいこと』 管理者名 「取り残された福島県民」 当時のURL>http://ameblo.jp/j-wave024/

ガレキも危険だが、食品を東日本から西日本へ運ぶことの方がずっと危険(早川由紀夫)

★参考になると思います。ガレキの拡散には、焼却灰を再収集すると言う対処方法が、あるようです。しかし、食品を東日本から西日本へ運ぶことの方がずっと危険だと言う主張は、聞くべき所があるように思います。これは、国民全員が「内部被曝」することになります。本来、地元の食品を食べていれば、被曝を防ぐ事の出来る人々まで被曝してしまう事になります。

早川由紀夫の火山ブログ」から全文引用
瓦礫だらだら6月4日のcocoツイート(編集)
2012/06/13(水) 15:42:27
http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-516.html

@cocoblueskyさんのツイートを編集しました。

早川先生:昨年3月の福島原発事故で放射能がばらまかれ、日本はすっかり汚れてしまいました。汚染のひどいところも、そうでもないところもあります。そうしたなかで、食料や、人、車、がれき、あらゆる汚染された物が、毎日移動しています。汚染された物の移動は、新幹線や車、人などで運ばれ消費され、地域の物質循環の中にはいってゆきます。今までのようなやり方では、もうこの日本では、生きてゆけません。がれきの放射能汚染にスポットをあててこの問題を考えたい。

低濃度から高濃度に瓦礫を移動する例(宮古→桐生)

早川先生:まず「桐生が、宮古のがれきを受けいれる話」これは東日本の一部が、がれきを受け入れるかどうかについて議論することで、低汚染地域から高汚染地域への、物の移動について考えたいと思います。放射能汚染に限ってはなしをします。
 宮古より桐生のほうが、20倍も放射能汚染されている現実があります。しかし桐生市議員の庭山さんは、宮古の放射性物質を含むがれき焼却で、桐生の汚染が、福島なみになると心配しているようです。なぜこう思うのですか?

庭山議員:放射性物質はできるだけ動かさず集中管理が基本、低レベルでも放射性物質含んだがれきは、拡散すべきでない。汚染が低いところのものを、濃いところにもってゆけば希釈されるとゆうが、逆に総量が増えるのではないか。高崎CTBT放射性核種探知観測所のデータで、ヨウ素セシウム以外の核種も検出されているが、現在充分に調査されていない。低濃度汚染のがれきに、これらがついている可能性もある。総合して考え危険ではと判断した。
早川先生:宮古は、0.125μSv/h より低い。いっぽう桐生は、宮古より福島原発に近く、市内に0.5μSv/h に汚染されたところもある。宮古のものを桐生に持ってきて、2μSv/h の福島なみ汚染になるだろうか。

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http://blog-imgs-51-origin.fc2.com/k/i/p/kipuka/20120613160927edd.jpg

庭山議員:桐生市は放射能汚染地域。ゴミや汚泥を燃やすと、濃縮された濃い放射性物質が検出されている。焼却施設の風下で、放射線量があがっているの報告もある。さらに市の焼却炉施設は、放射性物質を閉じ込めるようできてない。桐生市では昨年5/19に、国の基準、8000Bq/kgをはるかにこえた、 16600 Bq/kg の焼却灰がでている。これ以前の事故直後の、もっと高濃度な焼却灰も、未だに処分場に山ずみになっている状態だ。桐生市ではきちんと管理できないような、高濃度の焼却灰をかかえている。ゴミも燃やして放射性物質がたまる一方の危機的状況です。市の焼却灰処理や管理がきちんとできてない時に、よそのがれきを処理できる状態にない。

早川先生:桐生市は汚染されていて、いま現在でも、雨どい側溝「路傍の土」を測れば、1μSv/hは山ほどある。それは去年3月から現在にいたるまでの、気象条件のせいです。雨風で集められ濃縮され、福島なみの高濃度になった。桐生市の、1μSv/hのような、局所的にひどく汚染されたところは、昨年3月に降ったセシウムが、風雨のせいで濃縮されたのです。宮古のがれきを燃やすことで、福島、2μSv/hなみの汚染にはなりません。

庭山議員:なぜ宮古のがれきを燃やすことが、桐生の環境に影響ないといえるのでしょうか。実際に燃やしてみないとわからないことだと思う。

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早川先生:宮古は東北ですが、放射能の雲は、桐生の上にきました。昨年8月焼却灰セシウムデータをみると、宮古がわずか240Bq/kg なのに、桐生は4400Bq/kg もある。桐生のほうが20倍も汚染されているのです。たとえば焼却炉で、一日の半分、桐生の濃い汚染ゴミを燃やし、残り半分で、宮古の薄い汚染がれきを燃やすとします。煙突から出る煙は、一日中桐生の濃いゴミを燃やすときにくらべ、環境にはざっくり半分の汚染になる。汚れているとかきれいは、濃度の問題です。平米あたりの濃度で考えてください。放射性物質の総量はふえますが、総量といったら、地球上の総量はかわりません。

庭山議員:大気中に出るにしても、焼却灰に残るにしても、宮古からもってきた放射性物質は、消えてなくなるわけではなく、桐生に残るわけですから、桐生にある総量が増えることになり、蓄積されてゆくと思います。

早川先生:庭山さんは、宮古から少しでもがれきを持ってくれば、桐生に汚染が追加され困ると思ってるようだが、事態はそんな簡単なことではない。まず第一に、桐生市の都市機能を維持するために、ゴミは燃やさなければなりません。桐生市で、今後も都市活動を続けたいならば、ゴミは必ず焼却処分しなければならない。であれば、桐生市のゴミを燃やす時間を使って、宮古のゴミを燃やせば、むしろ排気するベクレルは薄まってきれいなものがでてくる。20倍もきれいな宮古のゴミを燃やすことを嫌がり、20倍も濃い桐生のゴミだけを燃やし続ける感覚は、おかしいと思う。いま現在、都市機能を維持するため、ゴミはどっちにしても、毎日燃やさなければならないのです。

庭山議員:こんなにゴミを燃やしているのは日本だけです。世界の中では、できるだけゴミを燃やさなくてもいいような方向にすすんでいる。こんなにゴミを燃やさなくてもいい方法があるかどうかを、いま勉強している最中です。放射性物質を含んだゴミを燃やす施設でないところで、そゆうものを燃やし拡散してる今の桐生市の状態は、問題だと思っている。そうゆう意味で、自分の家が火事なのに、他人の家の火事の心配をしているどころではない。

早川先生: まず自分の家の火事を消さなければなりません。いま目の前にある問題解決が優先されるなら、桐生の人にとって、宮古のがれきを燃やす燃やさないないは、二の次でしょう。もっと差し迫った問題に取り組むべきです。

庭山議員:そうです。まず自分の家の問題をちゃんとやろうよ、それができてないのに、低濃度であれ放射能汚染されたものをひきうけるなんてことは、とてもじゃないけどできないと思っています。

早川先生:廃棄物処理の専門でないからわからないが、倉庫にかかえ、埋めて処分もできない汚染ゴミを、どうするのかと心配している。前橋でも困っている。もっとひどいのは千葉の東葛地域。ましてや福島郡山はどうしているのか。福島の昨年8月焼却灰セシウムは、9万Bq/kg。桐生の20倍もある。みな低濃度がれきを反対してるが、この15ヶ月間、30万人都市の福島や郡山は、そこででたゴミを燃やして、都市機能を維持しているのだろうか。焼却灰の処分が、大きな問題です。これを考えないと東日本の都市機能は破綻してしまう。去年3月からずっとゴミを燃やしてきて、桐生でほとんど放射線量上がってないことから、煙突からの汚染はそんなに多くないと思う。

横川さん(OPK):それぞれの都市の、焼却灰処分方法が決まるまで、がれきは動かすべきでないと思う。いまがれきは、むりやり動かしているような状態。それに少しとはいえ津波がれきも、放射能汚染されているんですよね。

早川先生:東北、がれきで、放射能に結びつけるべきでないと強く思います。福島でいちばん津波がれきのある、浜通り南相馬の海岸でさえ、0.5〜1μSv/hしかない。気仙沼や女川でも、0.1〜0.2μSv/hくらいです。

庭山議員: それでも文科省がだした放射線量をみると、震災前より宮古の線量は高くなっています。そして実際、宮古のがれきを測ると線量はでてきます。

早川先生:もちろん東日本ですから、宮古もある程度は汚染されています。低濃度汚染です。それは、シンチレーションで測っても、なかなかわからない程度の汚染です。数値でゆえば、0.06くらいです。

横川さん(OPK):焼却灰セシウムは、石巻 994Bq/kg、宮古は 240Bq/kgで、5倍違う。しかし、ゴミを焼いたあとの焼却灰セシウム値が、1000Bq/kgくらいまでならば、東日本を移動させても大丈夫か?

早川先生:宮古や石巻のがれきならいいが、桐生のような 4400Bq/kg を持ってこられるなら考える。焼却したあと出る灰のセシウムが、1000Bq/kgくらいまでなら、このさい、東日本はしかたないと考えます。それほどがれきを心配し反対するなら、なぜ新幹線を心配しないのか。がれきと同じように、放射性物質を運んでいる新幹線を止めろと、声をあげなければおかしい。経済的価値があるから許すとゆうのか。

庭山議員:このまま桐生市の汚染ゴミ処分が決まらなければ、危険だと思っている。しかし議会の中でも、ここは放射能の重点汚染地域ではあるが、放射能汚染地域ではないなどと、おかしなことをゆってるくらい、人々の意識が低い。

早川先生:宮古のがれき反対活動に、限られた時間を使うより、桐生のごみ処理問題をきちんと早く解決しないと、そのうち本当に桐生には住めなくなると心配だ。優先的な問題に全力をつくすのが、政治家としての役割ではないのか。

庭山議員:マスコミも桐生の汚染について報道してくれない。行政も議会もあげて、桐生は放射能汚染地域でないと全力でゆってるので、なかなかむずかしいが、これから多くの市民が、問題を認識できるようしていきたいと思ってます。今回のがれき問題で刺激をもらい、これまで放射能に無頓着だった市民が、少しずつ考えるようになった。宮古のがれきも心配だが、実は桐生のほうが汚染されてるんじゃないかとか、ベクレルって何だ?などと考え始めた。

早川先生:いい刺激をもらって、市民はよく勉強してもらいたいと思います。群馬県の中之条町、関東地方では東葛、東北の一関も、同じような問題をかかえているが、なかなか住民の意識がついていかないのが現状で、心配しています。

高濃度から低濃度に瓦礫を移動する事例(石巻→北九州)

早川先生:横川さんは「オペレーション子どもたち」発起人のひとりです。子どもたちの未来を守るため「いま何ができるのか」を考え行動する、さまざまな活動のなかで、福島の子どもたちを北海道に避難させるお手伝いもしています。
 「北九州が、石巻のがれきを受け入れるはなし」をとおして、まだ汚染されていない西日本に、汚染された東日本から、物を移動させることについて考えます。はたして私たちは、日本を、東と西に分割できるのでしょうか。
  20倍もきれいな宮古のがれきを反対する桐生は、科学的におかしいと思うが、石巻のがれきを、汚染されてない北九州に運ぶことは、科学的におかしいとはいえません。これは科学以上の、社会的な課題であると考えます。石巻は、昨年8月の焼却灰セシウム値が 994 Bq/kg です。ここのがれきを、汚染の検出されない北九州に持ってゆくことは、明らかに汚染の拡大です。
 これに対し九州のお母さんたちが、反対運動をしました。反対運動のお母さんたちのおもな理由は、「九州の子どもたちを、被曝させてしまう。守れるものを守らないで、あえて被曝させるのは見過ごせない」とゆうことらしいが、この集団行動は適切だろうか。よく考えてみたい。

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横川さん(OPK):お母さんたちにとって、どんな微量でも、放射性物質がついてるとなれば心配。だから反対する気持ちはわかる。ただ戦い方がまちがってるような気がする。この反対運動には、科学的に冷静な目で見て交渉を進める人がいない。放射線測定器が、0.05 からいきなり0.6 にはね上がるのは、測定器がおかしいと、冷静に対応してほしい。
 また前もって土壌を測定していれば、比較検証もできるはず。ただ叫ぶだけでは、現実の動きは止められない。焼却炉から出る煙で、一般人がうける健康被害より、ゴミ処理場の作業員の健康被害のほうが心配だ。放射性物質は、炉の中にこびりつき、各自治体は、巨大な放射性物質となった焼却炉を持つことになるのではないだろうか。
 子どもたちの健康を守るには、がれき問題よりは、放射能に汚染されてない食べ物を選び、被曝を予防するほうが大事と思う。石巻のがれきを燃やすことが原因で、子どもたちに健康被害がおきるとは思えない。
 がれき広域処理には、反対です。行政の管理体制もしっかりしていない。実際、東日本はいま、放射能で痛い目にあっている。しかもこれから何が起こるかわからない状況の中で、むやみに拡散させるべきではない。いまこの国が、放射性物質をきちんと管理できているとは、とうてい思えない。焼却灰の処分方法も、各自治体ではっきりしない。福島では、町内会まかせの除染で、放射性物質がどこに埋まってるかも、わからない状況だ。

早川先生:横川さんは、北九州市で石巻のがれきを燃やすことにより、子どもの健康被害はおきないと思うが、燃やすと994 Bq/kg になる物質は、むやみに拡散してはいけないとゆっているの?

横川さん(OPK):はい。そうです。

早川先生: 焼却灰のセシウム値が、1000 Bq/kg くらいまでなら、ボクは動かしてもいいと思っている。これで子どもを被曝させてしまうと、反対運動することも適切だとは思わない。

庭山議員:法律では、原発内の 100Bq/kg 超えたものは、現在でもドラム缶で厳重管理されています。いっぽう 8000Bq/kg までは、埋め立て可能と、国はダブルスタンダードです。先生は何にもとづいて、焼却灰で1000Bq/kg くらいまでなら動かしていいとゆうのですか?それくらいなら安全と考えているのですか?

早川先生: 安全だとはゆっていない。セシウムが安全なわけがない。当たり前のことです。

横川さん(OPK):先生が、焼却灰のセシウム値が、1000Bq/kgくらいまでなら、動かすのもやむをえないとゆうのは、社会的にどこかで許容しなければならないと考えているからでしょうか?

早川先生:去年3月に、この国はすっかり汚されてしまった。この国が好きで、ここで生きてゆくのであれば、一定のよごれは容認しなければ、もう生きてゆけない。これがボクの基本的な立場です。それが嫌なら、外国に逃げるしかない。去年の3月より前のやり方をとっていては、金輪際この国では成立しない。それほど汚されてしまったのです。ある程度の汚れは容認して、新しいルールを作って、この国で生きてゆく以外にやりかたはないと考えます。すっかり汚れてしまったこの国で、昔のルールを金科玉条のように振りかざし、やってゆけとゆうのは、現実を無視して、この国での生活を放棄すること以外なにものでもない。去年の3月で、すべてが変わった。放射性物質を閉じ込めて生活してゆくなんて考えでは、東日本ではぜんぜん生きてゆけない。ただし西日本に関しては違う。東日本と西日本は、どうつきあってゆけばいいだろうか? 

庭山議員:そうすると汚れてるものを、何も北九州までもってくことはないと思う。 

横川さん(OPK):もってっちゃいけないと思う。

早川先生:東日本の汚れたものを西日本に持っていってはいけないをつきつめると、東日本と西日本の物流と人物交流を止めることになる。国を分かつことになります。それをする覚悟がありますか?

横川さん(OPK):日本を、東と西の二つに分けるまでの覚悟はない。東日本を遷都するためには、どのみち30年くらいはかかる。その間に半減期がきてしまって意味がない。新幹線や東名高速を止めることもムリです。石巻のがれきより、人の往来のほうが、間違いなく放射性物質を運んでいると思う。毎日たくさんのビジネスマンが、くつの底に放射性物質をつけて、新幹線で東から西へと行き来している。

早川先生:むしろ食べ物で、東から西へと、放射性物質が移動している量のほうが大きいと思う。

横川さん(OPK):食料が最大でした。がれきの量より、よほど多い汚染食品が、すごい勢いで西に運ばれ、その2割から3割は捨てられ燃やされています。結局、放射性物質を燃やしている。がれきだけ反対しているのは、愚かです。

早川先生:福島は、岩手宮城の海岸部にくらべ、10倍は汚染されています。野菜を体内に摂取する危険は、ごみ焼却の煙をすいこむ危険の約1000倍だから、福島の野菜は、津波がれきとくらべると、1万倍危険とゆうことになります。10トンの津波がれきを受け入れて、焼却処分するリスクは、1キロの福島野菜を運びこんで、地域社会で消費することと同じことになります。津波がれきを受入れるより、あなたの近くのスーパーが、ずっと危険なことを毎日やっているのです。汚染された野菜を、あなたが食べなくても、他人が食べれば、地域の物質循環の中に放射能は入ってゆくのです。

横川さん(OPK):汚染食品の流通に反対して止めることも、がれきに反対してとめることも、同時にやらなければならないと思う。自分は、放射能に関係なくても、がれきの広域処理には反対。わざわざ遠いところに運んで予算を使うことはない。放射能でどれくらい健康被害がでるか、でないのか、それもわからないなら、慎重になるべきだ。 

庭山議員:命と健康について、だれも責任とれないのだから、保守的になってあたり前と思う。
 多くの人は、西日本と東日本が分断するようなことが、いま起こっていると、わかってない。ただむじゃきに、がれき反対するだけではなく、もっと深く、起きていることを冷静な目で見る必要がある。実際この国は水面下で、すでに経済的な分断がおきています。この国の7割の人間は、サラリーマンのような生活ができているわけではない。土木業の人たちに対する差別は、自分自身が経験してきたことだからよくわかる。もし東日本で病気が出てきたら、それぞれが向き合わなければならない。ただゼロベクレル目指し、反対するだけでは、この世界はおさまらない。問題は山ほどある。社会的にどこまで許容できるのかも、考えなければならない。

早川先生:福島郡山は1〜2μSv/hある。福島の中通りで1年以上使っている車は、すでに中通りの汚染になじんでいる。そのまま他県に走りだしたら、中通りがきたようなもので、シンチで測れば、助手席から福島の数値がでると思う。

横川さん(OPK):福島と新潟の県境の洗車場では、いまだに側溝から、15μSv/h とゆう高い数値が検出されています。それは新潟に避難している家族に会うため、往復するお父さんたちが、毎週のように洗車をするからです。洗車も掃除もせずフィルターもかえないで、一年中中通りを、無防備な状態ですごしていたら、高い数値がでるだろう。幸いボクが福島で乗せてもらっている車の運転席の数値は、だいたい0.2μSv/hくらいですんでいる。

早川先生:放射線量が、0.3μSv/h を超えた車は、船にはのせられないようです。前橋を走っている車の中は、どれくらいの数値ですか。 

庭山議員:わたしの車の中は、0.05μSv/hくらいです。

横川さん(OPK):みなが思ってるほど、福島の人は油断して暮らしてません。すごく気にしてまめに掃除してるから、へたをすると、群馬の家の中より、福島の家の中のほうが、放射線量は低かったりする。除染とゆうより、掃除が基本と思う。

早川先生:どうやら東日本と西日本を、二つに分けるほどの覚悟はないようだ。それでは、東日本から西日本に、放射能汚染を拡大させないためには、具体的にどのような処置をとったらいいでしょうか? 

横川さん(OPK):移動するとき、汚染された東日本から、汚染されてない地域にゆくのだと、はっきり意識することが大事と思う。東海道新幹線は動かしても、改札口にマット敷いたり掃除まめにして汚れの拡散を防ぐ。そゆう意識が重要と思う。
 物流は、ある一定の汚染地域では作らせないようにするしかない。作ってはいけない。作ったら最後、産地偽装も含め、いろいろな方法で流れてしまう。福島だけに限らず、群馬も他の汚染地域も、全部そうだと思う。現実的に、東のものは西に流れている。西からきれいなものを持ってきて東京におろし、今度は、東日本産を積んで、東北、北陸とロンダリングし、西に運んでいる。お米などがいい例。管理はむずかしく、トレースできない。

早川先生:現実に物流が東日本から西日本へ流れているなかで、福島の農業生産を、止めさせることができないのであれば、東日本から西日本への、がれきの納入も、容認せざるをえないのではないか?

横川さん(OPK):がれきの広域処理は、汚染されてないところにまで拡散させることを、容認してしまう流れがあるが、自分は基本的に反対。家族を北海道に移住させている。その土地にがれきをもってこられるのは、もっといやだ。

早川先生:社会実現は困難だが、福島などの汚染地域で農産物は作らないでほしい、汚染されてない土地へがれきは持ち込まないでほしい、とゆう意見はわかりました。それなら、どちらの社会実現を目指すことが、最も優先されるべき問題ですか?

庭山議員:なぜ食品とがれきの、どちらかを選んで、優先順位をつけなければならないのか、わかりません。両方やるべきではないですか? 

横川さん(OPK): がれきは食べないが、食品は食べて体内に摂取されるから危険だ。

早川先生:「がれきも食品も、汚染拡散は反対。両方やるべき」といいながら、世間うけしやすい片方だけでお茶をにごしているいまの状況は、全く承服しかねます。去年「福島で米を作るな」とゆったのはボクだけだった。みんな両方やっていない。

早川先生:がれきより、食料、物流による汚染の拡大のほうが、はるかに影響が大きい。危険だ。いいやすいこと、行動しやすいことだけをゆってないで、どの方策が、どれくらいの効果を生むのか、ちゃんと考えなければなりません。「福島で農産物を作るな」のほうが、がれきより優先度がはるかに高い。喫緊の課題に、労力と時間を集中させて、まっさきに止めるべきだと思う。人間は、一度にひとつしかできない。

横川さん(OPK):今回、西日本にいってわかったが、西日本のひとたちは、みな本当に放射能に直面してないから、理解してないところが多い。西の人にとってみれば、がれき問題は大きいのかもしれない。

早川先生:それはたんに、西日本のひとが、あまり状況を知らないだけのことです。西日本のひとたちにとっても、東日本のひとたちと同じように「がれきより、東日本からの食品の汚染によるリスクが高い」ことに変わりありません。

横川さん(OPK):土壌をあつめて測るのが、西日本のひとたちの理解を深めるのに一番かもしれない。定点で、市民が土壌を集めて測り始めたら、行政はごまかしがきかないだろうと思う。

早川先生:土壌のベクレルは、基礎データとしては重要だが、社会的効果を考えると、あまり効果的な方法ではないと思う。専門家が採取した土壌のデータでないと、有効に使えない。

横川さん(OPK):僕らがガイガーではかり始めたときも、何もわからないとこから始まった。しろうとの測り方はだめだと批判も多かった。でもみなが測って実感することで、理解を深めることも大事なことではないかと思う。

会場との意見交換

早川先生:「東日本の汚染されたものを、西日本に移動させたくない」をつきつめれば、物流、人物交流などを止めて、日本を東と西に分割させることになります。どうしたものかと議論してきました。今度は会場の方の意見を聞きます。

前橋、男性:がれき受け入れは反対だが、今までのように都合のよいことばかりいってちゃだめだと思った。家族を関西に避難させているが、西日本は産地表示をしてないなど、食品に関しても無防備なところがある。もっと注意が必要だと思った。

高崎、女性:子どもたちは、大人の何倍も放射能に対する感受性が高いとわかっているのに、この国は避難をさせていない。自分の国の子どもたちを守れない国は、存続できないと、この先を非常に心配している。

横川さん(OPK): 食品も土壌も、市民測定所でどんどん測るべきとは思うが、測定所によってレベルの差が激しいのが気になる。測る機械によっても違う。

早川先生:市民は、市民測定所で食品をどんどん測るべきです。政府や都道府県の発表だけを信用して、食品汚染を評価するのは間違っている。彼らは巧妙にウソついたりずるしたりして、食品汚染の実態をすみやかに公表していない。
 しいたけ、山菜、たけのこ、川魚などが、危ないと知ってる人も意外に少ない。お茶もしっかり測って確かめるべきだ。どこまでが汚染されていて、どこがきれいで、どこがだめなのか、市民が実際に知ることが大事と思う。給食問題もそうだが、食品は産地で選ぶのが、一番かしこい。消費者自身が、毒を食べないよう気をつけてゆくしかない。
 生産者側が消費者のことを全然考えないで、逆に愚弄するような態度にでている。それなら消費者も、生産者のことなんて気にせず、自分の身を守るようやってゆくしかない、と去年わかりやすくツイしたら怒られました(笑)

横川さん(OPK): ボクもある一定の汚染地域では、作物の生産をすべきでないと思っています。そういえば、ねじり鎌いっきのはなしは、どうなったですか? 

ここでせんせは、おもむろに秘密兵器をおひろめ。おべんと箱を大きくしたみたいな、あやしい装置のついたボードとペッパースプレーで、護身術の技を華麗にパフォーマンス。暴漢に襲われたとき用にとウチボリさんからのプレゼント。横川さんと庭山議員からは、プチアウェイな空気が。会場(笑)

会場、高橋さん:がれきの広域拡散には、基本的に反対です。もともと広域処理に予定されている量は、わずか。それ以前に、地元で処理することが全くできてないのが原因で、がれき処理が遅れているのだと思う。
 がれきを燃やそうが燃やすまいが、もうすでに放射能は、自分たちの身近にあって、放射線を発している。なぜみんな、燃やすことだけを怖がっているのかわからない。まず、自分の身の周りにある放射能を何とかすべきではないか。がれきに付いてる放射性物質がどんなにわずかでも、受け入れたくないなら、まず第一にやるべきことは、より汚染されている自分の地元の除染だと思う。それもできてないのに、他のことにエネルギーを使うのは、もったいない。
 なによりも、宮古のほうが群馬より、ずっと放射線量は低い。はっきりいって、それを受け入れないのはどうかと思う。震災直後、三陸にいって、あのがれきの山を見てきた。あれだけの被害を見てきたから、助けてあげたいと思う。

庭山議員:とにかく自分のところが汚染されて、その処理もできてないのに、他人の世話まで焼けない状況なのです。桐生市の場合、たぶん県からかなりいわれているので、がれき引き受けに動いているのだと思う。補助金ねらいもあるだろう。

横川さん(OPK):北海道の場合、土木の入札の点数に、がれき引き受けが加味されているようだ。北海道としては受け入れないとゆっているが、実際は、土木業者が引き受けに回るような仕組みができあがっているのが現実です。

会場、高橋さん:桐生は大きな焼却炉を作ってしまって、いまその半分も稼動してない状況と聞いた。回りの市町村のゴミも焼却してる。がれきを受け入れると、稼働率がよくなるから、もっとゴミを燃やしたい。だから受け入れに積極的なのだろう。

庭山議員:桐生市はいい焼却施設を作ったので、よその市町村のゴミの焼却もしている。3つある焼却炉のうち、2つをいつも動かすようにし、1つ余裕があるようにしている。この余裕がある1つで、がれき焼却をしようという考えのようだ。

早川先生:ボクも去年4月に宮城と岩手の津波被災地をみて回った。ほんとにひどいものだった。人々の生活が、どのように自然に打ちのめされたのか、日本人全員が現場を見て心にとどめ、そしてこのすごい災害を、子孫に伝える必要があると思う。
 津波がれきを、放射能汚染とつなげるのは、本当に理解しがたい。津波被害地の放射線量は低い。ひどい災害で困ってる人たちを助けてあげたいとゆう思いを、まず持ってほしい。そのうえで、よい方法を模索してゆけないだろうか。

庭山議員:自分も南相馬にいって、がれきが山になっている津波被害の現場を見てきた。しかし南相馬でいちばん印象に残っているのは、放射線量の高いところにすておかれた子どもたちだった。子どもたちを避難させなくてどうすると思った。
 津波がれきからも、低レベルとはいえ、放射性物質は検出されるのだから、国はもっと真剣に、封じ込めてゆく方向で政策などをとらなければいけないと思う。

早川先生:問題の解決を、ボクは科学的に量の問題で考えて判断しようとしているが、庭山さんはそうではないようだ。ちょっとでも汚染されていれば、だめだとゆう意見のようだ。価値観が違うから、この議論は、いつまでも平行線だと思う。

横川さん(OPK):1ベクレルでもだめなの? 

庭山議員:とにかく下げる。とにかく低く。できればゼロにしたい。福島原発から出てきた分を、限りなくゼロに近づけたい。

早川先生:燃やす前の数値が、1ベクレル程度のものを動かすのは、やむをえないとゆっている。石巻1000Bq/kg は、燃やしたあとの数値です。燃やす前は、およそ50Bq/kg 。群馬のそのへんには、もっと高い数値がころがっている。

横川さん(OPK):そのくらいならぜんぜん問題ないのではないか。東京渋谷では、そのへんの路傍の土を集めて測るだけで、5000〜15000Bq/kg は普通に出る。それをみなが平気でくつの裏につけて運んでいます。普通の人たちが普通に掃除をしないと、東京だろうと群馬だろうとどこだろうと、きれいにはならない。がれき広域処理には反対だが、まずそゆうふうにちゃんと放射能と向き合ってから、がれきのことを考えるべきじゃないか。

早川先生:ボクの計算でやると、日本全国の焼却灰は、福島20kmの警戒区域の中に全部入る。燃やしたあとの焼却灰は、そこに集めればいい。http://t.co/koMb9ZU8早川先生がれき受け入れ問題

横川さん(OPK):福島で出た汚染ゴミは、危なくて燃やせないのではないか? 5μSv/hくらい出るアスファルトもある。

早川先生:福島では、もう1年半も人々がそこで生活し、出たゴミを日常的に燃やしています。福島市でいろいろ集めて、平均的にでたゴミを燃やした焼却灰セシウムは、昨年8月の値で、9万Bq/kg もあります。

会場、高橋さん:福島のゴミこそ、燃やしたらいけないんじゃないかな。それにいちばんの問題は、除染しようが何しようが、放射性物質をどこに持ってゆくか、最終処分地を決めないと、この話におわりはないとゆうことだ。

横川さん(OPK):最終処分地は、今のところ青森県の六ヶ所村にしかできてない。まだ何の結論もでてない。
 ひとつだけみんなにお願いがあります、甲状腺のエコー検査を受けてほしい。簡単だし15分でできる。福島の子たちの甲状腺には、明らかに異常がでている。結節をみつけたら、できるだけ早くそれに対処する必要があります。

早川先生:いろんな人の意見をききました。ある部分は理解が進んだが、合意形成はとれなかった。しかし相手がなぜそう考えるのか、知ることは大事なことだと思う。きょうは、おたがいの意見の違いがなぜでるのか理解したので、よかったと思う。h

こうして「がれきだらだら」の幕はおり、みんなは群大生協へとご飯を食べにゆきました。合意形成はとれなかったけど、こんなオープンな話し合いの場が、社会を変えてゆくんかな。「だらだら」 の中に、それぞれの愛が見えますた。(=^・^=)♡ おわり φ(..*)ゞ

「子どもを被曝から守りたい」の思いは、九州のお母さんたちも、庭山議員も、横川さんも、早川せんせも、みんな同じ。だけど、いままさに放射能の海のなかで、子どもたちが溺れてる。救うのにいちばん有効な方法は何やろか。。。時間はあまりない。 > <



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