戦争するもんじゃない 元兵士が体験談 抑留の苦難伝える<河北新報
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戦争するもんじゃない 元兵士が体験談 抑留の苦難伝える
2012年08月15日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/news/2012/08/20120815t14026.htm
(全文引用)
戦中派が高齢化する中で戦争体験を語り継ごうと、「戦争と平和を考える」講演会が15日の終戦記念日を前に、宮城県大崎市の吉野作造記念館で開かれた。
大崎市の市民団体「ふるかわ平和のつどい」と「ふるかわ九条の会」が主催し、約30人が参加した。講師は市内の元兵士3人の予定だったが、1人は体調不良で欠席。自営業清水東七さん(88)は手記を書いたが「涙で読めない」と欠席し、代読された。
清水さんは1945年1月に満州へ出征。同4月に母親の危篤を知らせる電報を受けたが戻れず、終戦後はシベリアに抑留された。帰国できたのは4年後。引き 揚げ船が着いた舞鶴港(京都)近くの郵便局に母の死を知らせる3年前の姉の手紙を偶然見つけたことから「母もまた『岸壁の母』だった」と、しのんだ。
唯一出席した元兵士は、元古川市議会議長の佐藤達雄さん(88)。シベリア抑留の際、旧ソ連兵に「重労働させるのは日露戦争の仕返しだ」と言われた逸話を紹介。「以前の日本の残虐行為を忘れていなかった。戦争なんかするもんじゃない」と訴えた。
ピアニスト吉村由佳さん(同市古川出身)の演奏もあり、竹田の子守歌などが披露された。
2012年08月15日水曜日