「北の山・じろう」時事問題などの日記

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欧州 活発化する地方独立の動き<NHK NEWS WEB>

NHK NEWS WEB
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欧州 活発化する地方独立の動き
10月26日 14時10分
http://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/1026.html
▼全文引用

ヨーロッパでは今、地方の自治体が国からの分離独立を求める動きが活発化しています。
その多くには、長い間、独立を求めてきた歴史的、民族的な事情がありますが、今再びこうした運動が盛り上がりを見せている背景には、出口の見えないヨーロッパの信用不安があるようです。
ヨーロッパ総局の香月隆之記者が解説します。
各地で盛り上がる独立運動

今ヨーロッパで注目を集めている分離独立の動きは、主なものだけでも4つあります。
▽スペイン北部のバスク州では、今月21日に行われた州議会の選挙で、スペインからの分離独立を求める新党が大きな支持を集め、いきなり第2党に躍進しました。

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▽同じスペイン北東部のカタルーニャ州でも、先月中旬に州都バルセロナで独立を求めて150万人が参加する大規模なデモ行進が行われました。
来月下旬には独立の是非を最大の争点とする州議会の選挙も予定されています。
▽また、イギリス北部のスコットランドでは、地方議会で第1党となった民族政党が独立の是非を問う住民投票の実施を打ち出し、イギリス政府との協議の結果、再来年の末までに住民投票を行うことが決まりました。

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▽さらにベルギーでは、北部のフラマン地域の住民が南部のワロン地域などからの分離を求めており、今月中旬には北部の最大都市アントワープに分離を掲げる政党の市長が誕生したばかりです。
なぜいま独立の動きが?

いったいなぜ今こうした動きが一斉に活発化しているのでしょうか?
いずれの地域も長い間、国からの独立を求めるさまざまな運動や、なかには武装闘争が繰り広げられてきた場所です。
しかし、国にとどまる利益が多少なりともあったことから、独立派は多数派とはならず、大きなうねりとなることはありませんでした。
しかし、ここに来て信用不安にともなう厳しい緊縮策や景気の低迷によって中央政府への不満が高まり、経済的な理由からも独立の機運が高まっているのです。
こうした傾向が最も顕著なのが、スペインのカタルーニャ州です。

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多額の財政赤字を抱えるカタルーニャ州では、州独自に進める緊縮策に加え、中央政府が掲げる緊縮策も行わなければならない状況です。
実はカタルーニャ州の経済力はスペイン全体のGDP、国内総生産の実に5分の1を占め、中央政府に対して多額の所得税や付加価値税を納め、ほかの比較的貧しい州を支えているのが実情です。
「独立して、税収をすべて州の財政運営に充てれば財政再建が出来る」というのが独立派の主張です。
高い失業率、厳しい緊縮策にあえぐ住民たちが、「独立すれば暮らしは楽になる」という訴えを支持するのにも、一理あります。
カタルーニャの人々は、18世紀のスペイン継承戦争の後にスペインに統合されて以来、脈々と抱いてきた不満を、まさに今、爆発させているのです。
EUの統合も影響か

もう一つ、実はEU=ヨーロッパ連合の統合が進んだことが、こうした運動が盛り上がることに影響している、という指摘もあります。


EUの統合によって国境の検問が廃止され通貨が統合されたいま、例えばスペインのバスク州から隣接するフランス側のバスク地方にも自由に出入りできるようになり、国境を越えて民族のアイデンティティが強まる結果となっているというのです。
長い間、自分たちを「バスク国の住民」と考えてきた人々にとって、スペインという国の存在は、ますます希薄になっています。

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さらにEU統合の進展により、各国で適用される法律の多くの部分が今やEUの法律にとって代わられるようになり、中央政府の存在意義がますます見えなくなってきているのです。
ことし9月にカタルーニャ州の州都、バルセロナの広場を訪れた際、「カタルーニャ、ヨーロッパの次の独立国」という横断幕が掲げられているのを目にしました。
単に「独立国」を標ぼうするのではなく、「EUの中の独立した加盟国」を目指すと宣言しているところが、人々の思いを表しているように感じました。
独立は本当に実現するのか

では人々の求める独立は本当に実現するのでしょうか?
この点については、いずれの地域でもまだ多くの解決すべき問題を抱えています。
中央政府との話し合いの末、再来年までの住民投票の実現にこぎつけたイギリスのスコットランドが一歩リードしているようですが、現状では独立支持を表明しているのは住民の30%程度で、投票で「Yes」を勝ち取るのは容易ではありません。

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スペインのバスク州とカタルーニャ州では、さらに困難です。
そもそもスペインの憲法自体が独立の是非を問う住民投票の実施を禁止しており、憲法が改正される見通しは全く立っていません。
ベルギーの場合は、分離を求める北部とこれに反対する南部との協議が簡単にまとまるとはとうてい考えられず、さまざまな混乱も予想されます。
ただ、独立運動の盛り上がりを受け、各国で地方の自治権の大幅な拡大や、アメリカのような連邦制の導入などが議論され、国の在り方が大きく変わる可能性は十分あります。
信用不安の出口が見えず厳しい経済状況から抜け出せないヨーロッパで、にわかに活発になっている分離独立の動き。
それぞれの国の在り方ばかりか、EUの枠組をも揺さぶるものとなりかねないだけに、引き続き行方を注視していく必要があります。



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