「北の山・じろう」時事問題などの日記

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社説2012年12月12日水曜日 敦賀原発に活断層/危険性明瞭なら廃炉が筋だ<河北新報

河北新報
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社説2012年12月12日水曜日
敦賀原発に活断層/危険性明瞭なら廃炉が筋だ
http://www.kahoku.co.jp/shasetsu/2012/12/20121212s01.htm
▼全文引用

 原発の安全性に、また一つ疑問符が付いた。日本原子力発電敦賀原発福井県敦賀市)の敷地内にある断層について、原子力規制委員会が「活断層の可能性が高い」と結論付け、再稼働に否定的な見方を示した。
 唯一の国の安全規制組織が調査した結果であり、その判断には計り知れない重みがある。もはや再稼働への国民の理解は得られないだろう。速やかに廃炉を検討すべきだ。
 活断層の存在が疑われているのは敦賀に限らない。ほかに東北電力の東通(青森県東通村)、北陸電力の志賀(石川県)など五つの原発がある。
 敦賀で危険性が明確になった以上、ほかの原発に対しても厳格な調査と評価が不可欠になる。完全に活断層と見なされないまでも、「その可能性が残る」と判断したなら、規制委は再稼働を認めるべきではない。
 「疑わしきは運転させない」という、安全性最重視の考え方を貫くべきだ。
 国の安全審査方針では、活断層の真上に原子炉などを設置できない。敦賀では2号機(116万キロワット)の真下に活断層があることが分かった。同じ敷地には1号機(35万7千キロワット)もあるが、常識的には2号機と同様に再稼働は困難だろう。
 活断層は過去に何度かずれ動き、これからもずれて地震をもたらす危険性のある断層を指す。過去といっても10万年単位のことだが、直下で動けば相当の揺れをもたらす。
  安全性を考えれば敷地内はもちろん、周囲に活断層があっても原発の立地点としては不適格だ。活断層かどうか専門家の間でも判断が分かれることはあるが、旧 原子力安全・保安院が事業者側に都合のいい説明をうのみにしたケースが多かったのではないか。いいかげんな審査だったと言わざるを得ない。
 今後は「活断層とは断定できない」などというあいまいな理由で運転を認めるべきではない。「活断層ではない」という確証を得る必要がある。
 敦賀原発の現地調査を行った専門家の1人は、30年以上も前の安全審査の地質資料で「明瞭な活断層」が確認できるとの見方を示している。でたらめな国の審査がまたも明らかになった以上、規制委が全原発を再点検するのは当然のことだ。
 活断層問題で規制委はこれから、東通原発志賀原発の調査に乗り出す。国内で唯一稼働中の関西電力大飯原発福井県)は既に調査に入っており、いずれ結論が出る。
 東通の敷地内の断層について、東北電力は「地層が水を含んで膨張」したためだと説明しているが、規制委側からは早くも「世界的にもまれな解釈」などと疑問視する声が出ている。
 どの原発であれ、活断層の可能性が否定できないなら、安全性への信頼は大きく損なわれる。その可能性を過小評価することは、決してあってはならない。それが福島第1原発事故の教訓であり、規制委に求められている基本スタンスだ。

2012年12月12日水曜日
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