山本太郎氏、ネットで無党派つかみ初当選<日刊スポーツ>&<東京新聞>
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山本太郎氏、ネットで無党派つかみ初当選
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第2次安倍内閣発足後、初の大型国政選挙となった第23回参院選は21日、投開票された。無所属で出馬した俳優山本太郎氏(38)が東京選挙区で 初当選した。昨年12月の衆院選に続く2度目の国政挑戦で雪辱を果たした。山本氏は約1000人の市民ボランティアと、インターネットを駆使した草の根選 挙で、無党派層の浮動票をつかみ取った。自民党と公明党で過半数(122議席)を獲得し、与野党のねじれを解消した。
午後9時10分。NHKから当確が伝わると、選挙事務所に歓声が湧き起こった。山本氏だけが1人冷静だった。「スタートラインに立っただけ。今以上にいばらの道が待っている。万歳をやって打ち上げられない自分がいる」と万歳を拒否。代わりにガッツポーズで撮影に応じた。
ネットを駆使した草の根選挙戦が“神風”を巻き起こした。午後6時半の時点、東京選挙区で6位という情報が事務所に入った。途端、40人前後のボ ランティアが「いつ投票するの? 今でしょう!!」と書かれたボードを手にして一斉に街に繰り出した。電話やスマートフォンを使ってのライブ配信などで投 票を呼びかけるスタッフもいた。投票率が低ければ、組織の後ろ盾がない山本陣営は不利になる。浮動票をつかもうと最後まで必死のローラー作戦を展開した。
昨年末に衆院選で敗れて以降もネットで自己主張を続けた。「半年間、学んだ部分があり、僕1人では成長できなかった。僕が守るものは党、議席、利害関係者じゃなく命、みんなで生きていこうぜということ」と覚悟を決めた。
魂の言葉を街頭演説はもちろん、移動中の車内でもネットで配信し続けた。「抱えた不安を言えなかった人が38歳の無職の話を聞き、不安を言っていいんだという雰囲気になっていった」。選挙戦で民意をつかんだ実感があった。
11年3月11日の東日本大震災で発生した、福島第1原発事故による放射能汚染に危機感を抱き、同5月に脱原発を宣言し、市民活動に身を投じて 788日。政治家になる気はサラサラなかった。「政治家になりたいんじゃなく、何かを変えたくて僕は国会に行く」。俳優業はストップしているが「僕は仕事 を奪われたけれど、国が正常になれば仕事は戻る。可能性は制限しない」と俳優業継続の可能性も否定しなかった。
これから1人で乗り込む国会の荒波は覚悟している。「達成するためには、投票してくれた皆さんの援護射撃が必要。政治家として育ててほしい」。民意に押し上げられ、ゼロからはい上がった山本氏がいよいよ国会に乗り込む。【村上幸将】
<山本氏国政への歩み>
◆11年5月25日 ツイッターで脱原発の意思を訴え、そのことでドラマの仕事がなくなったと明かす。
◆同27日 所属事務所からの退社を明かす。
◆同7月11日 佐賀県庁の反原発デモに参加。
◆同11月24日 欧州へ出発し86年4月に原発事故が発生したウクライナのチェルノブイリ、ドイツなどでドキュメンタリーを撮影。
◆12年2月 放射能汚染を懸念し、東京から大阪へ引っ越し。
◆同4月17日 横浜市の太陽光発電システム業「ソーラーリフォーム」に就職。7月17日に退社。
◆同5月29日 ツイッターで19歳のプロサーファー朱璃さんとの結婚を発表。
◆同12月16日 衆院選東京8区(杉並区)から無所属で立候補し7万票超を獲得も、石原伸晃環境大臣に約6万票差で敗れ次点。
◆13年5月27日 都内の市民集会で参院選出馬を宣言。
◆同6月11日 脱原発や反TPP(環太平洋連携協定)の主張が一致する政党との統一比例名簿作りを希望もかなわず、東京選挙区から無所属で立候補を表明。
◆同14日 都内で事務所開き。脱原発に加え、反被ばくを争点にすると表明。
◆同7月17日 午前0時14分、インターネット掲示板に殺害予告が書き込まれる。
◆同19日 選挙運動メールを受信者の同意を得ないまま送信するなど、改選公選法に抵触する可能性のある運動をした件で謝罪。
[2013年7月22日9時10分 紙面から]
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首相、成長戦略実行へ決意 圧勝受け記者会見
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安倍晋三首相(自民党総裁)は22日午後、参院選圧勝を受けて党本部で記者会見し「国民が求めているのは、全国津々浦々まで実感できる強い経済を 取り戻すことだ。成長戦略の実行なくして成長なしだ」と述べ、秋の臨時国会に向けた決意を表明した。併せて「衆参両院の多数を生かして国民の負託に応え、 政策実行を加速させなければならない」と強調した。
参院選で、憲法改正に前向きな勢力が改憲発議に必要な3分の2に届かなかったことをめぐり「政治は結果だ。腰を落ち着けてじっくり攻めていきたい」と述べた。
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