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「原発ゼロで経済成長」 城南信金理事長インタビュー
2014年4月11日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014041102000132.html
▼全文転載
金融機関のトップとして脱原発を訴える城南信用金庫(東京都品川区)の吉原毅理事長(59)が十日、「原発ゼロで日本経済は再生する」(角川学芸 出版)と題した新書を出版、本紙のインタビューに応じた。吉原氏は「政府は原発がなければ経済が立ちゆかないと誤った情報を流し続けているが、違う。原発 ゼロこそ経済を成長させる正しい道と伝えたい」と語った。
東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から三年余、吉原氏は「重要な電源という名の下に、政府がリスクとコストの高い原発再稼働をなし崩しに進 めようとしている」と指摘。「私たちは権威に負けず、安全で効率のいいエネルギーが何かを正しく議論すべきだ」と強調した。さらに「日本の成長の中核は原 発ゼロと新エネルギーの推進にある。世界の環境問題の解決にこそ日本の技術と心を使うべきだ」と提唱した。
城南信用金庫の吉原毅理事長は本紙のインタビューで、「原発がないと経済が大変になると漠然と思っている人がいる。不完全な情報に流されずに自分自身で考えるための、正しい事実と情報を発信したい」と語った。主なやりとりは以下の通り。 (聞き手・石川智規)
原発事故後に国民の合意となった原発ゼロがなし崩しになっている。安倍政権は原発が効率的でコストも安いとして再稼働を推進している。「原子力ム ラ」が持つ既得権やお金の魔力に惑わされ、自己保身や現状維持の思考に陥ってしまっているのだろう。しかし、それは違うと言いたい。
一部の側面しかみない、間違った情報だ。CO2による温暖化説は科学的な論証が不十分だし、温暖化を言うなら原発の方がよほど地球を温める。発電 で生じる熱を海に排し、周辺の海水温を上げている。熱効率は火力発電の約50%に対し原発は約30%。原発が効率的というのは違う。核燃料のごみ処理を考 えれば、原発の実際の発電コストがはるかに高くなる。
燃料輸入の増加が経常赤字を招いているとの主張だが、これは経常赤字を家計や企業の赤字と同様に考えるのが間違いだ。経常赤字が即悪いのではない。米国のように経常赤字でも成長する国もある。
-エネルギーなどの経済政策をどう考える。
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