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ベラルーシで実際に使用されている放射線教育用教科書について<市民研2012年12月>

市民研
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ベラルーシで実際に使用されている放射線教育用教科書について
2012年12月21日
http://archives.shiminkagaku.org/archives/2012/12/post-304.html
▼全文転載

吉田由布子
(「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク、市民科学研究室・低線量被曝研究会)

pdfはこちら→csijnewsletter_015_yoshida.pdf
                                  
 ベラルーシで2012年現在使用されている放射線教育の教科書の目次と、その教科を指導する際の教師用手引きを抜粋訳で紹介します。

 教科書の表紙に「選択科目」と記されてはいましたが、訪問したミンスク市の学校では高学年では必修として毎週授業が行われているということでした。この教科書は9学年用(日本でいえば中学3年―高校1年)です。

 小学生のような低学年では、たとえば交通安全などを含む日常の安全性を教える授業が2週に一度行われており、その中の一項目として放射線に関する授業も行われるということでした。

 26年経っていても、日常的な問題として放射線についてきちんと教えようという姿勢がうかがえます。特に防護に関してもっとも時間をかけて教えるというところに、原発事故後の生活の厳しさと、その中でいかにして予防的に生活していくかという視点の重視が感じられます。

 

【翻訳(吉田由布子)】

国立教育研究所
安全と日常生活の基本
選択科目
E.A.シャホフ著
放射線(に対する)安全
第9学年
ベラルーシ語とロシア語による普通教育制度の生徒用教科書
ベラルーシ共和国教育省《国立教育研究所》推薦

 

目次

まえがき

1.チェルノブイリ原発における大惨事とその結果
1.1 チェルノブイリ原発事故の基本的な情報。原子炉の作動の基本
1.2 チェルノブイリ原発大惨事の原因とベラルーシにおける放射能状況の形成
1.3 チェルノブイリ大惨事後のべラルーシの医学・人口統計学的状況と経済的結果
2.放射能の作用
2.1 放射能の作用発見の歴史とその性質
2.2 電離放射線の種類と特徴
2.3 放射線測定における量と単位
2.4 電離放射線の検出と記録のための機器

3.放射線源と国民経済におけるその活用
3.1 人間の環境放射線被曝の構造
3.2 自然放射線バックグラウンド
3.3 環境と日常生活における人工放射線源からの線量

4.人間の身体に対する電離放射線の生物学的影響とその結果
4.1 放射線の生物学的影響のメカニズム
4.2 被曝によって生じ得る結果
4.3 内部被曝の特殊性

5.放射線被曝から人間を防護する基本的な方法 
  5.1 放射性物質放出を伴う原子力事故に際しての予防的・組織的対策
5.2 外部被曝内部被曝から住民を防護する方法
5.3 放射能汚染という状況での適切な食料摂取の体制
5.4 食料品に含まれる放射性物質の許容レベル。そのような検査を実施している機関
5.5 住居と職場での放射線衛生。ペチカでの暖房と井戸用の杭の設備
5.6 放射能汚染地域での補助的経済活動、森林材の使用、養蜂と漁業

まとめ

参考文献
用語と定義

ベラルーシ共和国保健省の科学研究機関、教育機関、保健機関に装備されているWBCと器械のリスト

(訳者注:ベラルーシでは、6つの州に83台のWBCが設置されており、そのうち約半数の41台は、もっとも汚染レベルの高いゴメリ州に設置されている。一覧表については追って掲載予定。)

 

【翻訳(吉田由布子)】

国立教育研究所
安全と日常生活の基本
選択科目
放射線(に対する)安全
第9学年
教師用参考書

 

プログラム (35時間、週に1時間) 

チェルノブイリ原発における大惨事とその結果(4時間)
チェルノブイリ原発事故の起きた場所とその基本的な特徴。原子炉の作動の基本。チェルノブイリ原発大惨事の原因。放射性核種の放出によるヨーロッパ部領域の汚染。惨事後とその後の期間のベラルーシにおける放射能状況の形成。
チェルノブイリ大惨事とその結果に関連した資料と教育的AV資料の閲覧。チェルノブイリ後の期間の共和国における医学・人口統計学的状況。チェルノブイリ大惨事後のベラルーシにとっての経済的結果。
あなたの州、地域、居住区における放射線の状況。

放射能の作用(5時間)
放射能の作用発見の歴史。自然放射線の照射。原子と核の構造。同位体。放射性核種。放射能の崩壊。被曝の形態。半減期。放射性核種の半減期を使用して放射能状況を予測する計算の実施。
放射能の単位。自然放射線のバックグラウンドとその構成。放射能監視の線量測定と方法。日常的な線量測定の作業とその作業に対する準備。
線量測定の要素。被曝線量。吸収線量。等価線量。実効等価線量。個々人の線量(WBC)。

放射線源と国民経済におけるその活用(4時間)
自然放射線源。自然放射線バックグラウンド:地上および宇宙からの放射線。地上放射線の構成。ラドン。自然放射線のバックグラウンドの水準が上昇した地域。
技術に由来して上昇した放射線バックグラウンド:石炭とガスの燃焼、有用埋蔵物の採掘、高層の飛行;消費財、放射体からの照射;ある種の建設資材。
人工放射線源。熱と電気エネルギー生産のための放射線源の使用。原子力発電所
医療分野での人工放射線源の適用:さまざまな病気と外傷の診断の際、抗癌剤、外科学。
地質学、天文学、工業、農業での放射能の使用。

人間の身体に対する電離放射線の生物学的影響とその結果(4時間)

原子レベル、分子レベルでの放射線の生物学的影響の特殊性。被曝によって生じる慢性的および急性的疾患。
血液細胞への電離放射線被曝の影響:血液疾患:白血症、白血球減少症、貧血、血小板減少症。
放射線の作用による身体的変化。視力に対する放射線の影響。被曝の遺伝的影響。
被曝による身体の障害の様態。急性放射線症の臨床。

放射線被曝から人間を防護する基本的な方法 (15時間)

放射能の危険性が迫っている際の予防的および組織的対策。放射性物質の内部への降下から住居を防護する活動。水と食糧の備蓄、呼吸器官の防護。建物の防護手段。放射線防護用のシェルター、地域へのそれらの配備、避難の可能性に対する準備。
特別な予防用ヨウ素剤の準備。
外部被曝内部被曝外部被曝内部被曝を低減させる方法。地域が放射能汚染された場合の信頼できる食品の準備。内部被曝低下の原則:身体への放射性核種の侵入を減らす。放射性物質排出の強化。放射線防護の特性を持つ食物を摂取する。ミネラル含有塩の使用の増加。
放射性核種の最大・最小蓄積の食品。
抗突然変異の特性を持つ食品の使用。
食料品に含まれる許容レベル。食料品の中の含有量の検査。
放射能汚染に関する公衆衛生基準の遵守。
住居の衛生基準。食品摂取制度と住民の公衆衛生手段の実施。
ペチカでの暖房と井戸用の杭の設備で必要なこと。
放射能汚染地域での農業の実施に関わる規則。

総合授業(2時間)

予備の時間(1時間)


▲転載終わり

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