人知を超える時間(2006年志賀原発2号機運転差止訴訟)<中日新聞>
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人知を超える時間
2012年7月21日
http://www.chunichi.co.jp/article/column/desk/CK2012072102000103.html
(全文引用)
「志賀原発の活断層再調査」と聞いて、石川県の地元住民らが北陸電力を相手取り、運転差し止めを求めた民事裁判を思い出しました。
この訴訟では、一審の金沢地裁が二〇〇六年、巨大地震による事故発生の危険性を指摘し、初めて営業運転中の原発の運転差し止めを命じる判決を言い渡しました。その後の上級審でこの判決は取り消され、原告敗訴が確定していますが、その際、耐震設計をめぐり、震源としてクローズアップされたのは原発から二十キロ離れた断層帯でした。
ところが今回、地震の卵ともいえる活断層の可能性が濃厚と指摘されたのは、1号機原子炉建屋の直下を走る断層です。北陸電力は一九八七年の1号機設置申請で「活断層ではない」と説明、これに基づき国も審査を通しています。専門家から審査の甘さを指摘する意見が相次ぎました。
この断層が動いた可能性があるのは十二万〜十三万年前とされ、そして使用済み核燃料の貯蔵期間も十万年といいます。それは人類が管理できるのかという根源的な問題に行き着きます。その人知を超えた時を思えば、より謙虚で慎重であるべきだと考えるのは私だけでしょうか。
(名古屋本社編集局次長・榎本衆)
★ご参考
志賀原発2号機運転差止判決−原発は地震に耐え ... - 原子力資料情報室
原子力資料情報室 2006年3月24日
http://cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=339
失敗年鑑2006
志賀原発2号機運転差止判決
http://www.shippai.org/shippai/html/index.php?name=nenkan2006_03_ShicaQuake
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福島原発事故がもたらす放射能による環境汚染と健康被害の情報室