古賀茂明「手抜き除染は起こるべくして起こった」(古賀茂明)<現代ビジネス>
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古賀茂明「日本再生に挑む」
古賀茂明「手抜き除染は起こるべくして起こった」
2013年01月21日(月) 古賀 茂明
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34577
◎全文転載
5.手抜き除染は起こるべくして起こった
◆驚くべき実態
1月4日の朝日新聞一面トップに「手抜き除染 横行」という記事が掲載された。
その内容に入る前に、異様に寒かった12月中旬に1週間、計130時間かけて林や物陰に身を潜めながら取材したという4人の記者に敬意を表したい。
どのような手抜きが行われていたのか、かなり細かい具体的な話が作業員の証言と写真(後にテレビで映像も流された)で明らかにされた。集めた汚染 土や枯葉などのゴミを川に流したり、山林などに放置したり、本来は回収すべき除染に使った水を側溝を通じて川に流したり、様々なケースが報じられた。他の テレビ報道では、そもそも除染をちゃんと行っていない(屋根をほうきで掃いただけ、とか雨どいを放置したまま、とか、20メートル程度除染しなければなら ない宅地周辺の林を2メートル程度刈り取っただけなど)ケースも報道された。当然のことながら、「除染」されたはずの民家の庭先で線量計が高い数値を示す ケースも非常に多いこともわかった。
しかも、驚くべきことに、このような手抜きが、ごく一部のふとどきな作業員によって、隠れて行われたのではなく、現場監督や元請の企業からの指示で組織的に行われていたというのだから、これはかなり根の深い問題だととらえなければならない。
◆これは全国民に対する裏切り行為である
今年から、復興増税として、我々国民も所得税や住民税の増税で負担を強いられる。国民は、被災地の人達のためだからということで、納得してこれに 応じている人が大半だ。一般市民からの義捐金と同じものだという感覚があるからだろう。今回の手抜き除染は、被災者に対するとんでもない裏切り行為である と同時に国民に対する深刻な背信行為でもある。だから、こうした行為をした人々や企業に対する憤りをテレビのコメンテーターたちが声高に叫ぶのも当然だろ う。
(2)
しかし、実は、こうした事態は、むしろ起こるべくして起こったというのが事の本質に近いのではないかと私は見ている。
まず第一に、除染したゴミを決められたとおりに集めて保管しようとしても、そのための場所が実は確保されていない。・・・・(略)
★以下、内容が違いますのでURLからお読みください。
(2)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34577?page=2
6.アベノミクスと公共事業と規制改革
(3)http://gendai.ismedia.jp/articles/-/34577?page=3
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